図形の移動③ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

円の転がり移動についての問題です。

 

[図1]のような15個の正方形からなるマス目があります。各マス目は一辺の長さが20cmの正方形です。半径が10cmである円板が、最初は円板の中心が点Aと一致するように置かれています。この正方形の辺上を円板の中心が点Aから点Bまで最短の経路を進むときの円板の通過する部分は[図2]の(あ)、(い)、(う)の3種類の図形を組み合わせたものからできています。ただし、(い)、(う)の図形は回転して組み合わせてもよいものとします。また、円周率は3.14とします。このとき、次の問いに答えなさい。(浅野中2023)

⑴ 円板の中心が[図1]の太線の経路を進んだとき、円板の通過する部分は、[図2]の(あ)の図形が[ア]個、(い)の図形が、[イ]個、(う)の図形が[ウ]個からできているので、円板の通過する部分の面積は[エ]㎠です。
このとき、[ア]〜[エ]にあてはまる数をそれぞれ求めなさい。

 

右矢印 下図のように円板は通過するから

(あ)の図形が5個、(い)の図形が2個、(う)の図形が2個あり

 ア=5、イ=2、ウ=2

 

それぞれの図形の面積を求めると

  • (あ)…20×20=400㎠
  • (い)…10×10×3+10×10×3.14÷4=378.5㎠
  • (う)…10×10×2+10×10×3.14÷2=357㎠
だから全体の面積は
 400×5+378.5×2+357×2=2000+757+714=3471㎠
よって エ=3471㎠
 

⑵ 円板の通過する部分の面積がもっとも小さくなるとき、その面積は何㎠ですか。

 

右矢印 面積がいちばん大きい(あ)の数をいちばん少なくすることを考えるとたとえば次のような形がある。

このとき (あ)を1個、(い)を6個、(う)を2個使うから、その面積は

 400+378.5×6+357×2=400+2271+714=3385㎠

 

⑶ 円板の通過する部分の面積がもっとも小さくなるとき、円板の中心が進む経路は全部で何通りありますか。

 

右矢印 (あ)の場所がどこになるかだけを考えればよいから

という 4通り

完了