以前の記事の続きです。
図形の移動の問題の第2弾になります。
半径2cmの円Cと正方形A、正方形Bがあります。【図1】は円Cと正方形Aを組み合わせたもので、【図2】は円Cと正方形Bを組み合わせたものです。(札幌光星2023)
【図1】のしゃ線部分の面積は[ア]㎠です。また、【図2】のしゃ線部分の面積は[イ]㎠です。
円の方はどちらも「半径2cmの円C」なのでその面積は 2×2×3.14=12.56㎠
- 図1の正方形Aは円Cをかこむから1辺の長さ4㎝なのでその面積は 4×4=16㎠
- 図2の正方形Bは円Cにかこまれているから対角線の長さ4㎝でその面積は 4×4÷2=8㎠
よって
ア=16-12.56=3.44㎠
イ=12.56-8=4.56㎠
次に、【図3】のように縦20cm、横30cmの長方形の内側で、円Cを長方形からはみ出さないように移動させます。円Cが移動できる部分の面積は[ウ]㎠です。
移動できない部分を考えると4つのすみ。その4すみを合わせるとちょうど図1のしゃ線部分の形になるからその面積は3.44㎠
よって「円Cが移動できる部分の面積」は長方形全体の面積600㎠(=20×30)からこれを引いて
ウ=600-3.44=596.56㎠
【図4】は、【図3】の長方形の中央に正方形Bを横に3つすき間なく並べ、真ん中の正方形を取りのぞいたものです。長方形の内側で、正方形Bに重ならないように円Cを移動させるとき、円Cが移動できない部分の面積は[エ]㎠です。
こんどは「円Cが移動できない部分の面積」は少しふえて
①前の小問で求めた4すみ=3.44㎠
②中央に並ぶ正方形Bの2つ分=16㎠
③正方形Bと円Cでかこまれた真ん中部分(下図の黒の部分)
の和となる。
この③黒の部分は正方形B(8㎠)の上下を丸く切りとった形だが、この面積は図2のしゃ線部分のちょうど半分なので2.28㎠(=4.56÷2)
とすると③黒の部分の面積は 8-2.28=5.72㎠
よって ①+②+③=3.44+16+5.72=25.16㎠
さらに、【図5】のように正方形Bを増やしました。長方形の内側で、正方形Bに重ならないように円Cを移動させるとき、円Cが移動できない部分の面積は[オ]㎠です。
「円Cが移動できない部分の面積」はさらにふえて
①4すみの 3.44㎠ はこれまでと同じ
②正方形Bの5つ分(下図のグレー部分)=40㎠
③正方形Bと円Cでかこまれた4つの部分(下図の青の部分)
の和となる。
この③の青の部分の形は①と同じだから面積も同じく3.44㎠なので
①+②+③=3.44×2+40=46.88㎠