場合の数2023⑦ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年の入試問題から、場合の数の第7弾になります。かなりおもしろい問題です。

 

さまざまな形をしたマス目に以下のルールにしたがって、整数を書きます。
・1からマス目の数までの整数を、各マスに1つずつ書く。
・どの行を横に見ても、右のマスほど数が大きくなっている。
・どの列を縦に見ても下のマスほど数が大きくなっている。
例えば、右のようなマス目Aは5個のマスからなるマス目なので、1から5までの整数を書きます。このとき、整数の書き方は5通りです。

次のマス目B、C、Dに整数を書くときその書き方はそれぞれ何通りですか。なお、下のマス目に書きこんで考えても構いません。(甲陽学院2023)

 


 

右矢印 「どの行を横に見ても、右のマスほど数が大きくなっている」こと、「どの列を縦に見ても下のマスほど数が大きくなっている」ことから、1の場所がまず決まる。残る数字は2から5までの4つ。

そしてどこか2つの枠の数を何にするかだけ決めればその並びはすべて1通りに決まるのがわかる。

たとえば上の2つに入れる数として3と5を選ぶとすべての並びが自動的に次のように決まる。

よって4つから2つを選ぶ選び方で

 4×3÷2=6通り

 


 

右矢印 これもルールから1の場所がまず左上に決まる。

残る2から6の数のうちいちばん大きい6がおける場所を考えると次の3か所だけ。

それぞれ並ベ方が何通りあるか考えていくと

 

❶6を右はしにおく場合、残った形は例にあげてあるマス目Aそのものなので5通り

❷6をいちばん下におく場合も❶と対称形なので同じく5通り

 

❸6を真ん中におく場合、残った形は小問⑴のマス目Bそのものなので6通り

よって ❶+❷+❸=16通り

 


 

右矢印 これも1の場所がまず左上に決まる。

残る2から7の数のうちいちばん大きい7がおけるのは次の2か所だけ。

❶7を右はしにおく場合、残った形は小問⑵のマス目Cの形なので16通り

❷7をいちばん下におく場合、次に大きい6がおける場所は右下の1か所だけ。このとき残った形はマス目Aの形なので5通り

よって ❶+❷=21通り 完了