トライアスロン② | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

つぎの問題もトライアスロンを題材にしたものです。

 

あるスポーツ競技は、水泳で750m、自転車で20km、ランニングで5kmをこの順に続けて行い、所要時間の合計を競います。次の表は、この競技におけるA選手とB選手の記録を示したものです。

なお、A進手とB選手は同時にスタートします。また、A選手もB選手も、それぞれの種目における速さは一定であるものとし、種目と種目の入れかえにかかる時間は考えないものとします。(鎌倉学園2020算数)
⑴ B選手の自転車の速さは分速何mですか。

 

右矢印 B選手の自転車の記録は1時間23分20秒=83分20秒で、その距離は20㎞=20000mだから、20000m÷83分20秒=60000m÷250分=分速240m

 

 

⑵ A選手が水泳を終えたとき、B選手は何m先を自転車で走っていますか。

 

右矢印 「A選手が水泳を終えたとき」は33分後。B選手は31分40秒後に水泳を終えて自転車を始めているから、B選手は
 分速240m×1分20秒=320m

より 320m先を自転車で走っている。

 

 

⑶ スタートからちょうど2時間後、A選手とB選手のどちらが何m先を進んでいますか。

 

右差し 小問⑴⑵ではいったん速さを出す必要がありましたが、小問⑶以降は比を使うことで速さを出さなくても解ける問題になっており、これを利用したいところです(そうしないで速さを出そうとすると分数になってしまうものがあり計算が大変なことになってしまう)。

右矢印 A選手は水泳に33分00秒、自転車に1時間36分00秒かかっているから、スタートから2時間後だと自転車を1時間27分00秒(=2時間-33分00秒)走ったところで、自転車を終えるまであと9分のところ。

となると自転車の距離はぜんぶで20㎞なので、A選手は自転車を終えるまであと

 20㎞×9分÷96分=1.875㎞

の地点にいる。

 

B選手は水泳に31分40秒、自転車に1時間23分20秒かかっているから、スタートから2時間後だとランニングを5分00秒(=31分40秒+1時間23分20秒-2時間)走ったところ。

ランニングの距離はぜんぶで5kmで、B選手はランニングに50分00秒かかっているから、B選手はいまランニングを始めて

 5㎞×5分÷50分=0.5㎞

の地点にいる。

 

よって、2人はいまこの合計2.375㎞離れており、B選手が2375m先を進んでいる

 

 

⑷ A選手とB選手の順位が入れかわる地点は、ゴールから何m手前の地点ですか。

 

右矢印 A選手がランニングを始めるのは2時間9分後。このときB選手はランニングを始めて14分がたっており、すでに14分の差がついている。A選手がこの14分の差を縮めたときがB選手に追いつくところでA選手とB選手の順位が入れかわる地点。

そしてランニングでB選手が50分かかるところをA選手は34分で走れる。これはA選手がランニングを34分走るとB選手と16分の差を縮めることができるということ。

 

これを使うと、いまある14分差がなくなるのはA選手が

 34分×14/16=29.75分

走ったとき。これは距離にすると、ランニングの距離はぜんぶで5㎞なので

 5㎞×29.75分÷34分=4.375㎞

を走ったところ。これはゴールから0.625㎞=625m手前の地点 完了