スイーツなど身近な食べ物を題材にした入試問題がときどき出されます。
もちろん食べたことがあるかどうかは影響しない問題になっていますので、これ食べたことがないなあ(多くの小学生は最初にそっちの方を考えがち)というスイーツの問題が出ても動揺することなくいつもどおり対応したいところです。
マリトッツォは、パン生地に、たっぷりの生クリームを入れたイタリア発祥のお菓子です。太郎さんのお店では、パン生地1個(30g)あたりに生クリームを35gを入れてつくっており、それ以外の材料は使っておらず、1つ350円(税込)で売っています。このとき、次の問いに答えなさい。(東京学芸大学附属世田谷2022)
⑴ マリトッツォ全体に対する生クリームの割合は何%か、小数第2位を四捨五入し、第1位まで求めなさい。
「パン生地1個(30g)あたりに生クリームを35gを入れて」つくられているから全体の量は65g。よって
35÷65=0.5384…
より53.8%
⑵ 材料価格が上がったことにより、生クリームの量を5%減らすことになりました。このとき、マリトッツォ全体に対する生クリームの割合は何%か、小数第2位を四捨五入し、第1位まで求めなさい。
新しい生クリームの量は35×0.95=33.25g。これにともない、全体の量も30+33.25=63.25gに減ったことから
33.25÷63.25=0.5256…
よって52.6%
⑶ 値段について、消費税が10%であるとき、消費税を抜いた金額を求めるための式を答えなさい。なお、一つの式で表すものとし、実際に値段を求める必要はありません。
350÷(1+0.1)
消費税の引上げを何度も経験してきた大人にとっては何ということはない問題ですが、ふつうの小学生にとっては理解が難しいのが消費税の問題です。とくにこの税抜き計算の方法は知識がないとお手上げなので、今回は計算までは不要という配慮がされています。この問題の受験生正答率が高かったとしたら、来年以降は実際に本体価格の計算までさせる問題になる可能性があり、しっかり対策しておきたいところです。
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