以前の記事の続きです。
植木算の応用問題もいろいろと出題されており、その一部をご紹介します。
木材を切る問題(成城学園2022第2回)
長さ18mの木材を1.2mずつ切り分けます。1回切るのに3分かかり、1回切り終えてから次に切るまでに1分休みます。このとき、▢分で全部切り終わります。
「長さ18mの木材を1.2mずつ」切り分けるとき、18÷1.2=15より15本の木材ができるので、切る作業の回数は14回。切るのにかかかる作業時間は 3分×14回=42分。
このとき休みは13回入るから、休み時間は「1回切るのに3分」なので 1分×13回=13分
以上の合計で ▢=55分
のりしろ問題(洗足学園2022)
縦15㎝、横18㎝の長方形の形の紙がたくさんあります。この紙を同じ向きにのりで貼り合わせて縦40㎝、横200㎝の長方形をつくります。最も少ない枚数で貼り合わせるとき、紙が重なっていない部分の面積の合計は何㎠ですか。
受験生正答率20.8%(学校発表)の問題です。
まず、❶「縦15㎝、横18㎝の長方形の形の紙」をそのままの向きで使って「同じ向きにのりで貼り合わせて縦40㎝、横200㎝の長方形」をつくるには、縦3枚、横12枚が必要。
一方、❷「縦15㎝、横18㎝の長方形の形の紙」を90度回転させて縦18㎝、横15㎝の長方形の紙として使うときは、縦3枚、横14枚が必要。
どちらも縦3枚は同じなので「最も少ない枚数で貼り合わせる」貼り方は横12枚ですむ❶の方。
以下❶について考える。
この紙をそのまま縦に3枚使うと長さ45㎝となるので「縦40㎝」をつくるには5㎝あまり、のりしろ(幅2.5㎝)が2か所できる。一方、そのまま横に12枚使うと長さ216㎝となるので「横200㎝」をつくるには16㎝あまり、のりしろ(幅¹⁶⁄₁₁㎝)が11か所できる
「紙が重なっていない部分の面積」を求めたいので、のりしろの部分を右と下にまとめてしまう(これでも面積は変わらない)。
これで計算すると 184×35=6440㎠
植木算と過不足算の融合問題(浅野中2021)
全部で本の木があります。A地点からB地点までの道沿いに一定の間隔で本の木を植えたいと思います。A地点から植え始めて15m間隔で木を植えていくとすると、B地点まで植えることはできず、最後に植える木はB地点より119m手前に植えることになります。また、A地点から植え始めて20m間隔で木を植えていくとすると、B地点まであと9mのところまで植えることができ、3本の木が余ってしまいます。
そこで、A地点から植え始めてm間隔で木を植えていくとすると、A地点から植え始めてぴったりB地点で植え終えることができます。
まず「20m間隔で木を植えるとB地点まであと9m+木が3本余る」とあるところを、最後まで木を植えたらどうなるかと考えてみる。すると問題文は「20m間隔で木を植えると最後に植える木はB地点より51m先に植えることになる」と読み替えることができる。
つまり、15m間隔だと「最後に植える木はB地点より119m手前」となり、20m間隔だとB地点より51m先となる。その差は170mだが、木の間隔を15m→20mに5m伸ばすと全体が170m伸びてしまうということで、木の間隔は170÷5=34コある。
また木の間隔を15m→20mに5m伸ばすと全体が170m伸びてしまう(B地点まであと119mでよかったのに)ということは、その伸ばし具合を
5×¹¹⁹⁄₁₇₀=5×⁷⁄₁₀=3.5m
におさえるとぴったりB地点に重なることになる。