だまし絵的な入試問題で脳を鍛える(その4) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

方眼図に書かれた図形の面積を求める問題はときどきありますが、もしもそのマス目が正方形ではなく正六角形だったら?という入試問題を今回取り上げます。

結果は正答率11.1%(学校発表)とやはり混乱した受験生が多かったようです。

 

面積が6㎠の正六角形をすき間なく敷き詰め、右の図のように、三角形をかきました。この三角形の面積は何㎠ですか。(洗足学園中2017年)

 

 

310洗足学園中学校 2022年度用 4年間スーパー過去問 (声教の中学過去問シリーズ)

 

洗足学園中学校 2022年度 【過去問4年分】 (中学別 入試問題シリーズO18)

 

 

右矢印 わざわざ4点が図示されているところが当然ヒントになるはず。とくに真ん中の2点は、これを結ぶと図と垂直な線になるので、ここを使う一択だと考え、ここに補助線を引いてみる。

 

この補助線の左側と右側にわけて以下考えてみる(そうするしかなさそう)。

 

そして長さの情報は一切なく、あるのは「面積が6㎠の正六角形」ということだけ。この情報を使うしかないが、わざわざ「6㎠」というハンパな数字になっていることをヒントに、これを6等分した正三角形(面積1㎠)で考えていく。

 

つまり、求める三角形はこの正三角形の何コ分かという面積比の形で調べてみよう(それぐらいしかやりようがないし)という方針を決める。

 

まず左半分の三角形は、この正三角形をあたかも定規のようにして測ってみると、底辺がちょうど5倍、高さがちょうど4倍だとわかる。

 

右半分も同じように調べると、こちらは底辺も高さもちょうど5倍になっている。

 

この左右を合算すると、底辺が5倍、高さが9倍となり、面積比だと45倍になっている。

よって、正三角形の面積(1㎠)を45倍した 45㎠ が答え 完了