以前の記事の続きです。
前回紹介した「リングつなぎ」(植木算)の変形バージョンとして、次のような折り紙をつなげた問題が出されています。こうした「のりしろ問題」には、暗記した公式をどう使えばいいのか悩むよりは、現場で対応できるように日頃から右脳を慣らしておきたいところです。
折り紙を4個の正方形に切り分け、下の図のように重なり部分が正方形になるようつなげた飾りを作ります。切り分けた4個をつなげると飾りの長さは22.5㎝になります。次の問いに答えなさい。
(1)5mの長さの飾りを作るには、折り紙は何枚以上必要ですか。
(問⑵略。明治学院中2021第3回)
この飾りをじっと見ているうちに、小さい正方形が浮かび上がってくる。
この小さい正方形5コで22.5㎝なので、小さい正方形1コの(対角線の)長さ4.5㎝。これを使って考える。
❶ 5mの長さの飾りを作るには、この小さい正方形をつないだ長さが5mを超えればよい。これに必要なのは 小さい正方形112コ(500㎝÷4.5㎝=111あまり0.5㎝より)
❷ この小さい正方形112コを作るためには 大きい正方形111コ が必要(小さい正方形は大きい正方形よりいつも1コ多くなっている)。
❸ その大きい正方形は小さい正方形4コからできているので、大きい正方形111コを作るためには 折り紙28枚以上 が必要(111÷4=27あまり3より)
前回のリングつなぎ問題よりヒネりが多いので、受験者正答率1.4%(≒70人に1人)というかなり低い数字になっています(学校発表)。