小学生に嫌われているかわいそうな単位(その3) | 受験算数はきょうもおもしろい

小学生に嫌われているかわいそうな単位として、これまでにaとha(アールとヘクタール)、dL(デシリットル)を取り上げました。

 

 

 

 

ただ、mg(ミリグラム)もなかなかのものかもと思わせるデータがあります。

 

星 123.4g+0.056kg-600mg=□

 

いまの6年生が7月に受けた合判模試(2021年度第5回)で出されたものですが、単位変換がきちんと習得できておれば秒殺できるサービス問題、そうでなくてもk(キロ)が×1000、m(ミリ)が÷1000であることさえおさえておけば

 

 123.4g+0.056kg-600mg=123.4g+56g-0.6g=178.8g

 

と難なく正解できる問題です。

 

首都圏模試受験生の2人に1人が解ける基本問題 算数 (中学入試 首都圏模試で実力判定)

 

しかし、主催者発表ではこの正答率はわずか22.1%だったとのこと。

 

kgは自分の体重のことで当然知っているはずですが、料理やおつかいをあまりしない小学生ならg(グラム)の感覚をまだつかめていない(から一度習った単位でもすぐ忘れてしまう)という可能性もたしかに否定できません。

ただそれ以上に、mg(ミリグラム)の方はいまの小学生の日常生活にはまず縁のない単位と思われ、これが正答率を引き下げた主な要因ではと考えられるところです。

 

小学生もそのうち大人になって、タウリンやマイクロコラーゲンが1000mg配合されているかどうかとか気になるようになればきっとmgのことも好きになってくれるのでしょうが。