以前の記事の続きになります。
数学公式でありながら受験算数では日常的に使われているものの一つに、倍数の見分け方があります。なかでも「各ケタの数の和が3の倍数ならその数は3の倍数」「各ケタの数の和が9の倍数ならその数は9の倍数」というものは有名です(一般には中2で証明とともに教わるようです)。
ただ、これにはあまり知られていない続きがあって、「ある数を9で割った余りはその数の各ケタの数の和を9で割った余りに等しい」(3の場合も同じ)というところまで一緒におさえておくと、活用の幅がさらに広がります。
たとえば次の問題。
7777 × 4444 を9で割った余りは□です。 (自修館中2017)
正解は7
7777×4444÷9の計算を実際にすることが求められているとは考えにくい。
そこで上記の見分け方を使うと
7+7+7+7=28 28÷9=3あまり1
4+4+4+4=16 16÷9=1あまり7
この余り部分だけかけ算したものを考えれば良い(※)から
□=1×7=7
※「かけ算したときの余りはもとの数の余り同士をかけ算したときの余りに等しい」という性質による。本来は高校数学の領域なのですが、小学生でも感覚的に理解できる内容だし、実際ときどき中学入試でも出されているので、結論だけ覚えておいた方がいいかと思います。
重宝しているもの