馬鹿は馬鹿らしく? | 算数や数学を教える塾講師の独り言

算数や数学を教える塾講師の独り言

某学習塾で算数や数学を教えています。
授業などで起こったこと、考えたことなどを中心に書き散らします。

塾に通っている子の中には勉強が得意な子もいれば、苦手な子もいます。
今回お話しするのは後者の勉強が苦手な子についてです。

勉強が得意な子と苦手な子にはそれぞれある程度かけ離れた特徴があるように思えます。

例えば、日頃の勉強時間について。
「勉強が得意な子は日頃からきちんと勉強している。
勉強が苦手な子は普段は勉強せず、テスト前の2、3日だけ頑張っている。」
このように、勉強が得意な子は日頃から努力しているから成績がいいし、反対に勉強が苦手な子は努力しないから成績が悪いというイメージが一般的にあると思います。
しかし、「学校以外での勉強」=「普段の勉強」を見ている立場から見ると成績と日頃の勉強時間というのはあまり関係ないように思うのです。

実際に普段の様子を見ていると、成績のいい子は普段からたくさん勉強しているという訳ではありませんし、成績が奮わない子は全く勉強しないというわけではありません。
場合によっては、勉強時間は勉強を苦手としている子の方が長い気がします。

そうなると、じゃあ勉強の得意不得意ってどこで決まるの?と思いますよね。
それは「勉強時間」ではなく、「勉強への気持ち」なのではないかと思うのです。
「勉強への気持ち」というよりは「勉強という行為の捉え方」と表現した方が良いかもしれません。

「勉強の捉え方」を探るために勉強な苦手な子たちに「なぜ勉強するの?」と聞いてみるとそれははっきりと分かります。
最初は「成績を上げるため」というような「大人が求めている答え・大人に怒られないための答え」が返ってきます。
しかし、「本当に成績を上げるために勉強しているの?」と聞くと固まってしまうんです。
勉強が得意な子だと「それ以外にも理由があるの?」というような顔をしますが、勉強を苦手としている子だとびっくりして固まってしまいます。

ここで「勉強すると成績が上がると思ってやってるの?」と聞くと大抵の場合は「上がらない」と返ってきます。
「じゃあ、なぜ勉強しているの?」と親御さんなら思われるかもしれませんね。
実際に、その質問を投げかけてみます。
すると、最終的な答えは「親御さんに怒られないように」というところに行き着きます。

勉強しない上に成績が悪いとなると親御さんに怒られてしまう。
だけど、勉強をした上で成績が悪いとなれば勉強しなかった場合よりは怒られない。
だから、とりあえず「勉強する」。

その結果、英単語をノートにひたすら書いたり、難しく見える計算問題をやったりと「勉強をしている」雰囲気を出すことになります。
「勉強をすればいい」という目的なのでもちろん成績は上がりません。
勉強時間の確保が最優先なのです。
テスト前だって例外ではありません。
ワークは1度解けば「勉強した」事実は作られるのでそれ以外はしない!というスタンス。

そんなことするなら初めからきちんとしてよ!と言いたくもなりますが、それができていたら成績はぐんぐん上がっていくはずなんですね。
「やらない」から「できない」のか「できない」から「やらない」のか、難しいところです…

また、勉強を苦手としている子の考え方特長に「勉強ができる子」と「勉強が苦手な子」という2つの世界があると思っていることが多いように思います。

自分は「勉強が苦手な子」、つまり頭の悪い子に分類されると自分でも気づかないうちに思っていることがあります。

勉強したってできるようにならないし、勉強しても点数は取れない。
だけど怒られるのは嫌だからとりあえず勉強はしておこう。
という感じでしょうか。

成績の奮わない子は「自分は何をしてもできない子だ」と思っていることが多いように感じます。
絶対にできないと自分でも思っていることに挑戦するのは嫌ですよね。
大人でも子どもでもそれは同じことです。
勉強が苦手な子にとって「絶対にできないとわかっていること」は「成績を上げること」です。
そんなこと、やってみようとさえ思わない、思えないのでとりあえず勉強してある程度自分の身を安全なとこに置いておくというのが精一杯なのではないでしょうか。

そうは言ってもせっかく努力するのであれば実になるようにしてほしいものです。
「成績を上げるための勉強」
当たり前に聞こえますが、案外難しいものです。