前回( 5月18日)担当時は、本シリーズの【ナ行】でした。

 今回は、本シリーズの第6弾-【ハ行】を採り上げます。

 特に「はんこ」「印鑑」「捺印」「押印」の違い。「赴任」「帰任」「着任」の違い・・・ はビジネスシーンでも多く使われる用語ですので、しっかり使い分けして下さい! (出典;日本文化ブログ ・Wikipediaなどより)
①「計る」と「測る」と「量る」と「図る」と「諮る」と「「謀る」 ・・・全てよみは「はかる」
 「計る」= 時間・数量をまとめて数える、見積もることを意味します。また、おおよその見当をつける意味にも用いられます。「計算」「計画」「駅までの時間を計る」
 「測る」= 器具を用いて長短・高低・大小などを知ろうとすることを意味します。「測定」「測量」また、他人の気持ちなどを想像するという意味にも用いられます。「距離を測る」
 「量る」= 重さ・容積を知ろうとする時に使う。「重量」「容量」「お米を量る」
 「図る」= 心をその事に向けて処置などを工夫する。その事の実現を企てる。「意図」
 「諮る」= 「ある問題について意見を求める、相談する」という意味の言葉です。 ある問題について他人の意見をきく。 また、公の機関などで、ある問題について学識経験者による委員会の意見を「答申」として出してもらう。
 「謀る」= 「はかる」以外にも「たばかる」と読むことができますが、一般的には「はかる」と読むことが多い。「謀る」「図る」はともに「企てる」という意味を持ちますが、「謀る」が悪い企てについてしか使えないのに対し、「図る」は中立的に使えます。言い回しとしては、 ・敵を謀る・復讐を謀る・暗殺を謀る・逃走を謀るなどとなります。

②「羽」と「羽根」と「翼」
 「羽」= 鳥や昆虫が飛ぶ為の器官や、鳥の全身を覆う毛の事。昆虫は「翅 ( はね ) 」とも書く。
 「羽根」= 鳥や昆虫の体から抜け落ちた羽や、羽を加工したもの、羽を模したものをいう。
 「翼」= 一対になった羽のこと。
③「はんこ」と「印鑑」
 「はんこ」= 個人や組織を証明する印で、棒状の先端に個人名や組織名などが彫られているもので、手に取って押すハンコそのものです。印章とも言う。
 「印鑑」= 紙や書類などに残る文字や絵の印影のこと。はんこに朱肉などを付けて、紙や書類に押し付けて印影を残し、登録や届出が行われたものが印鑑。
  ※因みに「捺印」「押印」の違いは以下。
 「捺印」= 手書きの直筆の署名(サイン)の右に印鑑を押すこと。

 「押印」= あらかじめ印刷やゴム印で記された名前の右に印鑑を押すこと。

④「範疇」と「範囲」
 「範疇」= 同じ性質や部類のものが含まれる範囲を指し、英語で「カテゴリー」にあたる。
 「範囲」= 行動や考えでのある一定の枠内に限られた広がり・特定のカテゴリーを指す。
⑤「ファッスナー」と「ジッパー」と「チャック」
 3つとも正式名称は「スライドファスナー」で、同じものを指し、使い分けもない。
「ファスナー」= 「fasten(~をしっかり留める)」に「er(物)」をつけた名詞で、しっかり留める物という意味がある。
「ジッパー」= 「zipper」という、閉める時の「シューッ」という擬音の「Zip」からファスナーを締める時の音をもとに作られた特定商品名で、スピードが速いことを表しているそうです。
「チャック」= 巾着袋の「ちゃく」をもじった和製英語で、日本ではファスナーを「チャック印」として販売したのが評判で「チャック」の名が定着した。
⑥「赴任」と「帰任」と「着任」
 「赴任」= 「新しい勤務地に赴く」という意味で、「仕事を始める」という意味はない。
 「帰任」=  一時離れていた元の勤務地・任地・任務に戻ること。 (※「帰任」「赴任」の対義語ではない)
 「着任」= 「新しい仕事場で任務に就くこと」で、「仕事を始める」という意味が含まれる。
⑦「暴行罪」と「傷害罪」
 暴行を加えたが傷害(けが)が生じなかった時に成立し、暴行を加えて傷害(けが)が生じた時は、傷害罪が成立する。
 「暴行罪」=「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められている。
 「傷害罪」=「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と定められている。