inagemanつながる、デスラーそのまま、おやびん落ち武者
もう諦めていたけど、なんとか行けた。
しかも、inagemanも一緒だ。
あの忌まわしい右足一本ポッキリから数ヶ月・・・
寝ている・・・。
デスラーも・・・
相変わらず・・・。
初日はinagemanの試運転ということで、栂池で軽く滑る。
とにかくシーズンの最後に滑れるところまで回復したことを、心から喜ばしく思う、おめでとう!
そしてその晩は
いつものうさきちさんにお世話になる。
晩飯から~
朝食までどっぷりお世話になってしまいました。
いつもありがとうございます。
足に疲労が溜まり待機することになったinagemanを残して、うさぎ親分とデスラーとで八方池までお散歩スキーツアーへ。
リフトを降りてシールで快適登高。
天気は最高。
戸隠方面を背に親分笑う。
鹿島槍とデスラー。
鹿島槍の双耳峰。
親分の落ち武者風味。
この後、左右の谷の誘惑を振り切り八方尾根を滑りゲレンデへ。
今シーズンはこれが最後だろうか?
今月来月はちょっと忙しいけどチャンスがあれば・・・。
Something
北西の強風。
黄砂が満たされた大気が霞む。
午後、忌まわしい霞は消え去り、水面を輝かせる。
早春を知らせるひかえめな花たち。
河畔の樹木も、はじめはひっそりと咲く。
でも、気をつけないと、一気に花を終え、結実する。
見逃すな、気配を感じろ。
メイフライのハッチ。
岩に這い上がり羽化をした亜成虫。
オリーブ色のソラックスが春らしい。
ひらりひらりと舞い上がる。
生命が煌く。
山のどこにも雪の気配はない。
ただ、豊富な雨量のためか、いくつもの細流が渓に流れ込む。
大地の滋味が滲み出す流れは、あめごのさびをとり、背中を青灰色に磨き上げる。
あめごの反応があるたびに、友人たちの嬌声が谷に響き渡る。
ぼくは少し離れた場所でそれを聞いている。
この日ぼくは竿を振らなかった。
パックロッドを組み、ラインを通して、毛鉤を結んではいたが・・・。
鼻腔をくすぐる香りはなんだ、木漏れ日が照らす水底の宝石、ミゾサザイの囀り、一音として同じものがないせせらぎ。
夢中で何かを探す、何かを見つけては確かめる。
三脚を立て、シャッターを切る。
ぼくは釣り人の姿をした何かになった。
何かと何かの隙間に埋まった何かになった。
エマルジョンを夢見る愚かしい何か。
さあ教えておくれよ
大事なことを知ってるんだろ
ずっと君のことを思っている
極光ナイト 漂っている ただ酔っている
見慣れた風景。
今年はこの田んぼに水は入らない。
この人が極光に通い始めてどのくらいになるだろうか?
ぼくはここで暮らすのが好きなんだ。
たった40数年のこれまでの時間の中で、数年間この地を離れたことがあったが・・・。
はっきり言って、旅行とかもあんまり好きじゃない。
山に入るし、渓にも入る、海にも出る。
それはそれで好き。
でも、この場所にいるのが一番落ち着く。
そんなぼくもゆっくりとは流れているんだろうけど、周囲の流れを見ていると自分が電柱のように固定されたもののように感じる。
それとも逆なんだろうか?
何かに繋ぎとめられていないぼくが、虚空に放たれただけなんだろうか?
遠い地へ発っていく彼は、ちゃんと繋がっているんだな。
ぼくがこうやってふわふわと浮遊しているならば、きっとまた同じ時間を過ごすこともあるだろう。
きっとくるその日までぼくは、浮遊し続けよう。
そうやってみんなの幸せの中で対流し続けよう。