コロナ禍の影響は、オーストラリアでも色々な面で出ている。
今年になって車の免許更新をしたが、前の5年間は無事故無違反だったため、なんと、次の5年間の更新費用が半額で済んでしまった。
ラッキーと喜んだが・・・
つい先日、RTA(Roads & Traffic Authority)から違反の通知が届いた。
11キロオーバーのスピード違反、何と罰金は650ドル、日本円にすれば6万円弱である。
普段、私がスピードを出すことはほとんど無く、まさかあの道あの場所で、それも高だか11キロのオーバーで違反の通知が届くとは考えもしなかった。
その上、その罰金のバカ高さに「なんかの間違いじゃねェのか !? 」と叫びたくなるほどだ。
妻は、ブツブツ言いながらネットで罰金を振り込んだが・・・
日本も同じだと思うが、その通知には細々と説明書きがなされている。
それが全て英語で表記され、ルーペを使わなければ読めないほど字は細かく、腹は立つし、辞書を片手に翻訳しようという気など起こるはずもない。
当て付けのように、金額と振込先だけは明確に大きく表記されているのだ。
私は自分の不注意を棚に上げ、腹立ち紛れに「オーストラリア人だって、こんな細かい説明を真面目に読む奴なんかいるもんかい!」とやけのやんぱちになり掛けた。
その数日後に我家を訪れた息子に、取り締まりへの注意を促すつもりでその通知を見せた。
車は会社名で登録されているため、その違反通知に明記されているのは事業者向けの金額であり、個人名でアピール(異議申し立て)をすれば、128ドル(約1万円)ほどで済むと小さく書かれていたようだ。
ホッと胸を撫で下ろしたものの、運転レコードの点数は減点された。
早速アピールを済ませたが、後日、支払ったクレジットカードに差額が戻ってきた。
コロナ禍で節約を強いられている中で、損をしたのか得をしたのか分からなかったが、少しでも気が晴れるよう、私はその差額を無かったものと考えることにした。
ちょうど息子達の嫁2人の誕生月だったこともあり、その差額分はチャイニーズ・レストランで3家族分の飲茶の支払いに消えた。
久しぶりの外食、孫も一緒で、これで不運は転じるはずだ。
コロナ禍で車の数が減り、最近は10キロ以下でもスピード違反の切符が切られるようだ。
特に40キロ制限の学校周辺の道路では5キロオーバーでも数百ドルの罰金が科せられるようで、うっかりその標識を見落とし、運悪く計測されれば家庭不和の原因にもなり兼ねない。
「よし、これからは気を付けるぞ!」と宣言した矢先、先週また違反の通知が届いた。
今度は駐車違反、それも「ノーストッピング」、日本なら駐停車禁止の違反である。
罰金は275ドル(2万5千円ほど)だが、人を降ろすのにほんの3秒停車しただけなのだ。
ちくしょう!もっと酷い駐車している奴がいっぱいいるじゃねェか!
そう、誰もが口走るそのセリフを誰にぶつけるともなく発しても後の祭りだった。
ポリスカー(パトカー)やバイクの警官(白バイ)は常にモービルカメラを携帯し、どんな小さな違反も見逃さない方針のようだ。
もう、運転するのやめるよ!と言いたくなる。
オーストラリアの歩行者用信号はアッという間に点滅になってしまい、歩行者に優しくない。
オーストラリアでは、信号の無い横断歩道で車はほぼ100%停止する。
それ慣れてしまっている私達夫婦は、訪日の際に何度も怖い思いをしている。
ただ、歩行者が守られているからなのか、オーストラリアの国民性なのか、私はずっとオーストラリアの歩行者を世界一マナーの悪い歩行者と考えて来た。
ところが最近、歩行者の信号無視や横断歩道以外の道路の横断が、罰金の対象として頻繁に反則切符が切られているというのだ。
罰金は67ドル(約6000円)のようだが、結構な金額である。
以前はよく、制服の警官が平気で道を渡るのを見掛けたものだが。
ロックダウン中にどこかを訪問して何百ドルの罰金、マスクをしないで数百ドルの罰金、つい最近はラグビーリーグの有名選手が12人を招いて飲酒を含むパーテイーを開き、首謀者の選手は契約を解除され、NRL(ラグビーリーグ協会)は首謀者を含む全員に総額30万ドル(約2500万円)の罰金を課したことがニュースになった。
そのような類のニュースを毎日見掛けるが、交通違反やコロナ対策違反者に対する強硬な姿勢、何か嫌なご時世になったなぁと思えてならない。
シドニーのロックダウンが延長された。
日本でもシドニーのロックダウンが大きく報道されたようで、幾つか心配の連絡をもらった。
ロックダウンが開始されたこの2週間、新規感染者数は多くても50人以下/日で推移しているが、その数に関係なく、何とか収束させようという必死の対応が私達にも伝わって来る。
昨日の17時からは、病院の診察や食料品の買出し、いわゆる不要不急以外の外出は禁止、自宅から10km以上の外出も禁止、トレーニングも2人まで・・・
違反すれば大きな罰金が課せられる。
本来ならノンビリ暮らせるのが売りのオーストラリアでさえ、今はそうではない。