温暖化、ここに極まれり?
昨日から金木犀の何とも言えない良い香りが辺りをふんわりと包み、本格的に秋が来たことを実感する。
こんな秋の夜長?には、良さ気なワインをじっくり愉しんでみたいもの。
そこで前々から気になっていたグリュンハウスの2018年産ピノ・ノワールを、ちょっと様子見にと開けてみた。
と言うのも3年前、これが届いた際に裏エティケットをチラ見して、「15.5%」という度数にたまげたものである。
冷涼なルーヴァー渓谷でこんなピノ・ノワールが出来るなんて、温暖化も来るとこまで来たなぁと呆れるばかり。
液縁に紫色を湛えた、黒みがかった深みのあるルビー色。
モーゼル・ザール・ルーヴァー地方のピノ・ノワールでは滅多にお目にかかれないような色合いだが
香りの方はあくまでもアメリカンチェリーのようなチェリー系の赤果実、赤い花、なめし革など。
尖ったかなり厳しい口当たりで、主要因はタンニンなのかミネラル味なのか
いずれにしても舌に刺激的で、余韻もかなりミネラリッシュ。相対的に果実味も酸も見劣りする。
まぁ濃いけれどもこれはあくまでもピノ・ノワール。時間とともに厳しさの間から旨味が顔を覗かせて来る。
でもこんな調子ではかなり寝かせておかないといけないなぁ。初日はせいぜいこんなところ。
抜栓2日目。これより前に開けていたプファルツ産シュペートブルグンダーと比べると、何と言っても酸が強い。
それでもモーゼル(ルーヴァー)産のこっちの方がタンニンが多いのには驚く。
抜栓3日目。相変わらずなかなかタニックだが、果実の旨味がグッと出て来て良いバランスになって来た。
ミネラル感も引っ込んだのか纏まりが良くなっていて美味しい。
抜栓8日目、ボトル底に残ったグラス半杯を。やっぱり渋々でなかなか取り付く島もない味わい。85→86/100
(過去のヴィンテージ→2017年産、2016年産、2015年産、2014年産、2012年産、2011年産)
2018 Pinot Noir Qualitaetswein
Weingut Maximin Gruenhaus (Mertesdorf/Ruwer)
A P Nr 3 536 014 24 20,Alc 15.5%vol