リーザー2021GG・五番勝負(1)
シュロス・リーザー醸造所から、現行の7つの特級畑のGGがリリースされるようになったのは2016年から。
うち、ユッファーを除く畑違いのGG6本がサイン入りで木箱のセットになった「Terroir Kiste」というのがあって
これがマニアの収集欲をくすぐるのだが、貧乏性なものでセラーの肥やしにするばかりでどうにも開けられない。
とは言え飲まなきゃ話にならないので、毎年これとは別にバラで買って開ける事にしている。
尤もベルンカステラー・ドクトールはセット以外での入手が困難で、2021年産はユッファー・ゾンネンウーア、
ニーダーベルク・ヘルデン、ヒンメルライヒ、ゴルトトレプフヒェン、ゾンネンウーア(ヴェーレン)の5本を入手した。
そんな折、優秀なワインラヴァーの若者が惜し気もなくこの「テロワール木箱」を開けて
次々とGGを飲み比べて愉しまれている様子を見る機会があり、これに年甲斐もなく触発された。
こっちも負けてられないな、と。
5本並べて開けるのが常道だが、いっぺんに開けると翌日以降は消化試合みたいになってダレてしまうので
ショップから届いたままの包装された状態で、エティケットを見ずに毎晩1本ずつ抜き出しては
じっくり味わってあれこれ思いを巡らせながら飲んでみようかと...ちょっといつもとは違った趣向で。
ということでまず1本目。
*
軽く緑色がかったレモンイエロー。トップは少しベタッと甘い香りで極僅かにシーファー香、
スワーリングすると黄桃やマンゴー、バナナなど黄色いフルーツの心地良い香りが拡がる。
ジューシーな果実味は中肉で飲み口は軽やか。
酸はアタックは比較的穏やかだが伸びはまずまず、中盤以降は舌の上で存在感を増して切れも良い。
ミネラル感は淡白で抜けが良く、サッパリとした八朔のような味わい。
尤もGGらしい貫禄はあまり無くて、それでも酸がしっかりあって割と好きな味筋。
香りに鉱物感が希薄で、重いミネラル味も無く、サッパリし過ぎてGGらしくない。
この時点ではヒンメルライヒっぽいと感じるが、ヒンメルライヒにしてはミネラル感が地味。やっぱりヘルデンか?
時間が経つと果実味がやや引っ込んで酸とミネラル味が前に出るが、シーファー感は控えめ。
やっぱりヒンメルライヒだと思う。
...ガーン😨 よもやのヴェーレナー・ゾンネンウーア!こんなに軽かったとは驚き。
抜栓2日目は発散する酸の存在感が印象的。
抜栓3日目。相変わらず八朔の味わい。並べて飲むと2本目に開けたGGより若干柔らかいミネラル感。
一瞬蜂蜜の風味あり。87/100
(過去のヴィンテージ→2020年産、2019年産、2018年産、2017年産、2016年産)
いきなり初戦からハズして前途多難...う~ん、情けない。(T_T)
2021 Wehlener Sonnenuhr Riesling trocken Grosses Gewaechs
Weingut Schloss Lieser (Lieser/Mosel)
A P Nr 2 589 314 32 22,Alc 12%vol