親父が亡くなってから、試行錯誤のさくらんぼ園の引き継ぎは
膝と腰が悪い・・未だ母親が仕切ってくれているお陰で成り立っている・・・が
足が浮腫み、オムツまで履いて仕事をしており
もう嫌だ、今年で辞めると何度も耳にタコの如く聞いている。
大農家の土地の広さを今更ながらに身に沁みて「大きすぎて辛い」とボヤいている。
園地を行き来できるように、EVカーかシルバーカーみたいなのは売っていないのか?
といつも聞いてくる。
園地が平らでないから、転倒する恐れもあって、購入に戸惑っている程広い園地に
我が家は囲まれ、遠くは200mもしくは300m先まで歩かなければならないから
行って帰って来るのも一苦労であり、母の言っていることは
私もあと15年もすれば身に沁みて分かってくるのだろう。
いまは、軽トラックで園地を行き来している。
私は大農家の長男として生まれ育ち、
小学生の頃から、油断すると身体が浮くほど重い耕運機を使ってきた身分としては
昨今は農機具代が高騰し、また修理代がとんでもないほど高額請求され
農薬も値上げされ、肥料も値上げされ、ガソリンは言うまでもなく・・・。
そんな中で、流石に今年は500g500円の値上げを行って頑張っているのである。
もはや消費税分以下と云っても過言ではない、ささやかな値上げであるが
ある意味では一般的に値下げ価格では無いかとも思えてしまう。
それでも、今年は仕方がないのだ。
いつもならLサイズや2Lサイズのさくらんぼが標準であるのに
今年はなんとSサイズとMサイズが主流になってしまった。
剪定がダメダメだった。
ハウスの被覆が早すぎた。
水の灌水が不足であった。
などなど季候が悪かったということもあるらしいが
こちら側のいろいろな過失があるから、やむを得ないのであるが
来年は、その反省を活かして・・・せめてLサイズが最低で
標準サイズは2Lサイズを量産したいものだ。
2Lと云えば、今年大成功したのが月山錦という黄色いさくらんぼだ。
剪定方法が分からずに悩んだのだが、ようやく今年になり分かってきた。
成長速度が早く、しかもちょっとしたことでも傷つきやすい性格だから
枝を横に広げてさくらんぼを垂らした状態で風などが吹いても
葉っぱや枝にぶつからないように配慮して剪定をしてやる必要があることが分かった。
紅秀峰という品種などは、たわわに実り、互いにぶつかり合っても傷一つ出来ないというのに
月山錦はなかなかに難しい品種だということも分かった。
こんな感じで、ポツンと一人ぼっちで実ることが多く
大量生産などは全くもって無理。
500gの1パックを作るだけでも大変で、樹1本で何パック取れるのだろうか?
と云うほどレアなさくらんぼだ。
そろそろ食べられるのだが、
もう少し熟して甘みを乗せてから採取しても良いかもしれないが
ちょっとでも風などで何かにぶつかると、傷や傷みが入るから
採取タイミングが微妙なのだ。
あと数日頑張れなのだ。
こちらは、佐藤錦のMサイズ。
さくらんぼの糖度は、ネット調べで一般的に16度から18度と書かれているが
我が家は最低でも20度以上で採取し、出荷標準は25度とし
出荷するには悩むような完熟したものは29度もある。
客が云うには、そちらさんのさくらんぼは甘くて美味しいから
サイズはMサイズでもいいですよと云われ、
胸を撫で下ろすことが多く、その言葉に毎年助かっている。
それもそのはず、農業用の栄養剤をこれでもかと使用しているのだから・・・
万田酵素に始まり、HB101、その他に農薬屋さんからも栄養剤を添加して
散布して、その他に、葉っぱから吸うタイプのカルシウム剤を使用し
皮はパリパリになるように仕上げてあるのだ。
何十万の金かけてんの?と言わんばかりなのだから。
決してブヨブヨしたさくらんぼは作らないし、
売らないというのがさくらんぼ屋の信念。
というか、私のポリシーでもある。
旨いと云わせてなんぼのものだと思っているが・・・、
もはや、さくらんぼ生産は趣味なのかも?
流石に、6月末の閉店間際になってくると糖度が上がり過ぎて
「うるみ」という現象になり
汁が溢れてくるようになる頃には、手伝いのスタッフが
全くと言って良いほどに、ジャムにするのだと云って全部を収穫してしまう。
給料の他に、最後のご褒美があるからと云って、
毎年のように手伝いに来てくださるので、WIN&WINの関係が成り立っている。
我々家族は、連日の朝3時30分起床で、収穫作業からパック詰め作業、
そして発送作業が18時まで作業が続き、
疲労困憊と精神衰弱状態になり
「もうどうでも良い」という状態が閉店後10日は余韻が続き
その後復活するのは、サクランボ屋のサガなのか?
毎年恒例の行事になっている。
そんな事で、今はだいぶ出荷作業も進み、個人の注文先へは、ほぼほぼ終了し
あとは、ブローカーへの出荷と、それ以下のものは市場へと出荷する作業は
あと1週間は続きそうな雰囲気だ。
逆に云えば、あと1週間で我が家のさくらんぼドタバタ劇は終わるということでもあり
早く終わってくれーと願い、ビールを仰いでいる。
とはいえ、終わっても撤収作業が残っているので、頭が痛い。
そう云えば、先週落札した中古車は、無事に頼んでいたクルマ屋に届いた様子で
本日、実車を持ってこられて、何処をどのように修理し部品を交換しようかと
車を見ながら相談を行いました。
中古車だから、色々と壊れているところもあり、見積もりよりも
もう少しお金が掛かりそうな雰囲気でした。
シートのアンバー機能が壊れていたり、ヘッドライトが黄色く霞んでいたり
車体下のサビがあったり、ナビが古いままだったりと
様々に話題があったが、とにかく長く乗れるようにと
交換できるものは交換して欲しいと頼んでおいた。
会議も終了し、中古車屋さんへと運ばれていく車。
タイヤは18インチのホイールを履いていて、見た目はカッコよかった。
しかし、冬道のアイスバーンの事を考えると
やっぱり16インチや17インチが良いんだよね。
ということで、
17インチのホイールを買って、冬タイヤを履かせようと考え中なのだ。
修理と整備に、最低でもあと1週間以上は掛かりそうだし、
車庫証明や印鑑登録証明書なども取ってこないといけないので、
またまた輪をかけて来週は忙しくなりそうな雰囲気だ。
しかし、普通車があれば、登山遠征が楽になるなぁ~。
あー楽しみ。
軽バンや軽トラックとは比較にならないほど、運転が楽なんだろうな~。
ここ数年、普通車を運転していないから・・・どういう感覚だったか忘れてしまったよ。
そんな感じで、今日は「黄色いさくらんぼがいい感じ」という内容でした。
最後まで御覧いただきましてありがとうございました。