数年前からドハマりした野鳥の世界
その第一歩は、オオヒシクイという
冬にロシアから越冬するために日本に飛来してくる大型の鳥で
模様がクッキリしているので、分かりやすい野鳥でもあります。
初めのうちは、シグマのSDQuattroHの600mmで撮影していたのですが
やはり、高感度が弱くて朝方と夕方にシャッタースピード1/1000がなかなか出しづらく
仕方なく、マウントを変えるという事で
ソニーに乗り変えてしまった訳ですが、ソニーは高感度が強く
かなり暗い時間まで撮影することが出来て、野鳥撮影が100倍楽しくなりました。
そんなことで、時折、望遠レンズを持って出かける訳ですけれども、
昨年より、また新たな被写体が増えました。
それはウクライナ・ロシア戦争によって、
それまでは、ロシアで頻繁に食料として捕獲されていたトモエガモで絶滅危惧種に指定されるほど
個体数が激減していたのですが
戦争の影響で、捕獲者が徴兵されて、カモが捕獲されなくなった為に、繁殖数が増え
まるでヒッチコックの映画のワンシーンのように空を黒く染める程となり
そして集団で規則正しく右に左に縦横無尽に動くさまは、
見るもの全てが空にクギ付けになるほどになりました。
そんな中でも、やはり野鳥写真を撮影される方々のアイドルと云えば
猛 禽 類 です。
北海道に越冬しに来るオオワシを筆頭に、
ワシ類は神になれたものと、そうでないものに分類され
私には、何が違うのかさえ分かりませんが、
確かに云われてみれば、神が宿る猛禽類には威厳があるようにも見えてきます。
サシバ・ノスリ・チョウゲンボウ・オジロワシ・タカ・オオワシ・トンビ・チュウヒ・クマタカ
・・・
その他にも様々な猛禽類が日本には住んで居たり、季節によって住処を変えて
目にしたり、目にしなくなったり
その時の鳥の種類を見ると、
大体は冬だな、春だな、夏だな、秋だな・・・という風に
季節に敏感に生きているのが、鳥であり、それを支える自然の変化なのだなぁ~と
最近は心境が情緒的になり見えてきています。
そんな猛禽類や、小鳥類ですが、
漏れなく場所を移動していきます。
カラスとスズメはどうかは分かりませんが、きっと人間の生活と密接に共生しており
雑食で、冬でも食料の調達が出来るのでしょう。
冬場でも居なくなることはありません。
しかし、自然界では、蝶々でも有名な食樹という存在が無ければ、幼虫が育たないように
その鳥の種類毎に食べるものが違っていて、
それが食べられなくなると、食べられる場所に移動するという習性があり
その季節が春と秋にあって、南風に乗って羽を広げ、上昇気流を掴んでは北上し、
また北風に乗って上昇気流を掴んでは南下する大型の野鳥は、
太陽の影響で風が吹き始める日中や午後に移動することが多いのですが、
もしも間違って、小型の鳥が下を飛んでいると食料として狙われてしまうので
小さな鳥の渡りは夜に移動することが多いということが知られています。
白鳥や雁などの筋肉質の越冬鳥は、
海を渡る為に海面から湧き上がる風を頼りに、
海面ぎりぎりや、または山脈に吹き付ける上昇気流を捉えて
9000mの高度を超えて羽ばたき続けて、2000~3000キロを飛行し続けます。
いつも、新潟県の福島潟に行くのですが、水辺に降り立ったオオヒシクイは
しばらくは、羽を休めて頭を羽の中に隠して保温し、数日休んでいる姿を目にすると、
本当に大変だったのだろうな~と、更に親近感が湧いてきたりもします。
さて、そんな野鳥の世界ですが、
日本では、長野県松本市や新潟県小千谷市、静岡県などが有名スポットではありますが
我が山形県では、鳥海山が有名どころではありますが、
何せ自宅から遠い事と標高が高く、曇っていて見通しが悪いことが多いので
もう少し身近に、鑑賞スポットはないものだろうか?と考えていたのですが
そんな時、あるマップをネットで見つけました。
野鳥の種類毎の飛行ルートマップです。
山形県と新潟県の県境付近を見てみると、
サシバやノスリが海沿いというよりは、
やはり内陸の山側の上昇気流を頼りに飛行していることが分かります。
次に春の渡りと秋の渡りのルートと方向です
これを、マップと合成して重ね合わせてみました。
この辺りはどうだろうかと確認してみる。
衛星画像で、どこかに展望台とか、行ける所はないだろうかと確認してみますが・・・
更に詳しく見てみると・・・
ちょうど7号線が山から海へと進行方向が変わり、
鼠ヶ関付近からまた分岐して345号線となって山の合間を貫く道になっていることが分かります。
つまり県境は山が高くなっており、登山道であるが故に車ではおいそれと立ち入れないのです。
渡りのルート上の道路では、海に曲がる手前で、しかも7号線付近の高台で開けた場所を見つけるか?
若しくは、もう少し山形県側の345号線の谷合の村の中で、高台で開けた場所があれば、
渡りを観察することが出来るかもしれません。
先日もチャレンジして7号線から朝日連峰側の山の中に入ってみたものの
木々に遮られて、見通しが良い場所が少なく、
山間の農村地帯の田んぼのど真ん中であれば見通しが良い訳ですけれども
あいにく、ちょうど稲刈りで大忙しであり、あちらこちらにコンバインと手伝いの軽トラックが溢れ
野鳥観察者がおいそれとのんびりに
三脚を広げて空を見ることなどは出来るような雰囲気ではありませんでした。
なかなかに渡り観察スポットを見つけ出すことが難しく、どこかないものだろうか?
と頭をかしげているところです。
諦めて、素直に軽トラックで鳥海山展望テラスに3時間かけて行くか?
また王道である、新潟県小千谷市の山本山まで行った方が良いものか?
いっそのこと、太平洋ルートを開拓してみるか?
と今年も悩んでいるうちに、時期を逃し、
オオヒシクイがやってきてしまうかもしれません。
そんな事ばっかり考えてしまい・・・
もう少し、金を稼ぐ方向に考えろよ!
と突っ込みを入れたくなるぐらいに俺はアホかもしれないのです。
という事で、今日も渡りスポットを探しに車を走らせてきました。
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本日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。