カメラの画素ピッチを計算してみました | 独学の道Ⅲ

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自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。By幸田露伴(努力論言葉より)

昨日のカメラの記事の続きです。

 

 

いくら高額で高画素なカメラであっても、基本原則に変わりはありません。

 

付加価値分の金額が上乗せされているに過ぎません。

 

 

 

我々コンシューマーが、正しい知識を学習して、カメラメーカーを動かし

 

次の世代更新へと購入という行為をすることによって、意思表示を示し、

 

開発を後押しをしていくことが、今後の開発の方向性を決める上でも

 

またカメラを用いた芸術的表現や写実的な表現を求める上で、必要だと思ったので

 

今日は、最も重要な部分である、センサーの画素ピッチについて考えていきたいと思います。

 

 

 

まずはセンサーサイズの呼称と大きさを調べます。

 

次に、それらの、それぞれの面積を求め

 

それを1000万画素のカメラの場合には、1画素当たりどの程度の面積を所有するのか?

 

下の図を見ていただくとお分かりのように

 

フルサイズカメラの場合には、864平方mmに1,000,000(百万)をかけて、

 

更に1000万画素で割ると86.4平方μmという値が出てきます。

 

 

次に1画素同士の間隔はどの位あるのかを計算して求めてみました。

 

86.4に平方根√で計算 | 計算式は =86.4^(1/2) |することによって、

 

面積の1辺の画素ピッチμmが導かれます。

 

9.295・・と云ったように

 

 

画素ピッチと云うのは、各画素間の距離、または画素1辺の長さの事で、

 

この画素ピッチに余裕があるほど、

 

光りの取り込みに余裕を持たせることが出来る。

 

 

つまり、カメラとは光を撮影する装置であるが故に、同じシャッター速度でも

 

光粒子の取り込み量が多いほど、キレイに描写されることを意味しています。

 

例えの例をネットから流用すると

 

アイフォン14PLUS(1/3.6型)5.0mmサイズセンサーの1200万画素では、画素ピッチが1.9μm

 

アイフォン15PRO(1/2.55型)7.0mmサイズセンサーの4800万画素では、画素ピッチが1.4μm

 

となり、実は最新のアイフォンの方が画素ピッチに余裕がなくなっており

 

何とかセンサーサイズを2mmほど大きくすることによって、

 

ぎりぎり画質を保っているようにも思えてしまいます。

 

 

次のアイフォン16proMAXでは1/1.14型サイズが予定されており、

 

画素数に変更が無くても画素ピッチに余裕が生まれると考えられますが、

 

 

それでも、APSサイズのカメラなどには面積的に到底及びもしませんので、

 

スマホでのカメラ撮影には画質の期待をしない方が良いと思います。

 

 

やはり一台はミラーレスカメラを持つことの方が、画素ピッチの観点から重要だと思います。

 

 

私の現在使用しているソニーのα7Ⅳは、フルサイズセンサーで3300万画素ですので、

 

画素ピッチは・・・864×1,000,000÷3300万=26.18となり

 

26.18の平方根は5.11μmとなって、画素ピッチは5.1μmという事になります。

 

 

つまりは、センサーサイズの大きさもアイフォンとは約20倍の違いがあり、

 

アイフォンは大体にして画素ピッチは1.9μm~2.44μmなので、

 

約倍以上の暗所性能に優れ、また画質にも影響を及ぼします。

 

 

なぜ、先日の平標山での花の写真や山の写真がキレイに見えたかと云うと、

 

 

我々の見ているディスプレイ画面が、1000万画素程度を見るのにちょうど良いという事と、

 

平面写真(いわゆる現場写真というもの)を意識して撮影してきたからに他なりません。

 

 

ついでに100万を超える富士フィルムの中判カメラ1億2000万画素の

 

画素ピッチを計算してみました。

 

 

3.46μmと、α7Ⅳよりも暗所画質が劣る構造設計ではありますが、

 

センサーの面積が

 

フルサイズの倍近くもあるのだから、光の粒子の取り込み量を考えれば

 

同じ画面に同じ大きさで表示すれば、光りのある環境で撮影したならば

 

トントンと云った所かもしれません。

 

 

 

100万のカメラと中古で20万円のカメラがトントンと云うのは、

 

富士フィルムユーザーから言わせれば、

 

「何という事か!?」「そんなはずなどないだろう!!!」

 

とお怒りを受けそうですが

 

大体にして1億2000万画素の画像って誰が、どのように使うんでしょうか?

 

望遠レンズをつければ、最強のトリミング暗所盗撮カメラに変身しそうです・・・。

 

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高画素と云うのは・・・あくまでも、

 

マウスのホイールを回して等倍拡大をして

 

ほくそ笑むだけのものではないでしょうか?

 

 

ユーチューブでも、多くの写真家が等倍拡大して、明瞭度や解像度が・・・

 

などという事を述べている人が居ますが

 

そのように、トリミングしたサイズで印刷するのでしょうか?

 

・・・・きっと、誰もやらないでしょう。

 

撮影した画像全体を印刷するはずなのに、画面上で等倍拡大して、

 

2000万画素よりも4500万画素の方が・・・

 

と云っている方の頭は大丈夫か?と思ってしまいます。

 

出力した結果、つまりは一枚の画像を

 

レンズによるボケをはじめとする立体感表現やレンズによる抜けのある画像であるとか、

 

画素数の多いものは空気感などで、述べていただきたいと思います。

 

 

それはさておき

 

フィルムカメラ時代ならいざ知らず、今はデジタルカメラの時代であり

 

A4サイズの印刷には1000万画素で十二分であり、残りの1億1千万画素の情報やら

 

α7Ⅳでも同様に、使わない2000万画素の情報分は、

 

トリミングか情報量を間引くかして・・・

 

捨てなければなりません。

 

今の周辺装置の関係上、データーの全部の情報を印刷することや、

 

表示することなどはできない状況なのです。

 

故に現在は、画像データーを捨てるための特許出願が数多く出ています。

 

まずは、色情報をどこまで間引いて画像を小さくできるか?

 

人間の眼は、どこまで欺けて、ファイルを圧縮できるか?

 

ファイルサイズを優先して、データーを間引くのか?

 

それとも、データー量は残して、印刷サイズにおいて、正確な色表現が出来るようにするための

 

データー間引き手法か?

 

などのように、JPG画像などのように一般流用できる画像に変更しなければ

 

インターネット上では使えませんのでPNG、TIFFなどのように

 

各社のRAW画像と云う生データーの他に、汎用データーが必要であり

 

プリンターにおいても、RAWは出せないので、

 

200DPIにまで画質を低下して印刷しなければなりません。

 

そういう意味で、削除する情報がもったいないので、

 

シグマのSD Quatrroで使用されたビニング機能で画素情報を合わせて画質を復活させる技術

 

でも処理してやれば、劇的に色再現や立体感やノイズの除去が改善して

 

素晴らしい画像になるのに・・・と悔やんでしまいますが、

 

それぞれのメーカーの考えがあるので、どうしようもありません。

 

例えばHDR画像で色情報を多くしたりする技術とか、

 

ピクセルシフトマルチ画像などで、何枚も撮影して解像度を増やしたりする技術は

 

データーが増える訳であり、この対極の技術と云えるかもしれません。

 

 

いずれにしても、デジタルカメラを利用している人全ての人たちが

 

撮影した、せっかくの大切な情報を、画面表示や印刷時に

 

ほぼほぼ捨てる外はない現状なのです。

 

また、高画素化は、見方を変えれば、まさに捨てる情報を増やすだけでしかない・・・

 

いわゆる日本の食品ロスのようなもののようです。

 

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結局、デジタルカメラで最も重要なことは、

 

画素数や解像度などではなく、センサーサイズと画素ピッチの関係性であり

 

取り込んだ光の情報を、プリンターなどへの色情報などとして適切にかつ的確に伝わって

 

見る人に、情報の劣化を最小限に抑えつつ、最大限の画質を

 

つまりは、撮影時に人間が目で見た通りに印刷して届けるところに

 

本当のカメラでの記録と云う意味を見出せるように・・・・

 

私は思っているのです。

 

 

だからと云って、画素ピッチが全てかと云うと・・・そうでもなく

 

あくまでも生画像(RAW記録)の視聴においてのみ・・そう云えるのであって、

 

またRAW画像においてのみ、同時に16ビットの記録方式が意味を持つのであって、

 

やはり、画像処理エンジンによる、汎用形式JPG変換や

 

ピクチャープロファイル動画の記録を行う場合には、

 

白トビや黒つぶれなどをどのように表現できるか?

 

画像処理能力がモノをいうので、

 

使う人と使う用途次第ではある・・・というのが本当のところだろうと思います。

 

 

いずれにせよ、カメラメーカーにとってみれば、センサーサイズが大きいので

 

画素数競争でどこまでアイフォンに迫り凌駕することが出来るかと云えば、

 

画素ピッチの計算で云うならば、

 

富士フィルムの中判センサーで云えば、3億画素程度までは余裕で肩を並べることが出来るし

 

何なら10億画素を出してきて、真似してみろとばかりに、

 

カメラメーカーが攻撃的な逆襲を仕掛けてくるかもしれません。

 

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写真の画質や立体感を求めるならば、大口径光学レンズに軍配が上がることは間違いないので

 

我々コンシューマーが、もっと立体感や・・・もっと画質がよく

 

もっと色再現が緻密に・・・と求めるなら、スマホメーカーは万歳をする他は無くなるでしょう。

 

そもそも、画素数競争を最初に仕掛けたのはサムスンです。

 

サムスンが、もうこれ以上画素数を増やすことは出来ないと言えば、

 

ある意味で、それで画素数競争は収束するのでしょう。

 

 

しかしながら、もしかして、スマホ側もイメージセンサーの大きさを

 

1型センサーなどの大きいものを積んで対抗してくるとすれば、

 

あと10年はこの、どんぐりの背比べの構図に変わりはないのかもしれません。

 

また、同時に画像記録情報ロスも同時に起こり得るでしょう。

 

いずれにせよ、プリンターの機能が向上したり、8Kディスプレーが標準化したりすれば

 

更に、画素数競争に拍車がかかり、終わりは来ないかもしれませんが

 

芸術を追い求めるカメラファンにとっては、カメラ本体への投資はそこそこにして

 

レンズを多く集める方にシフトした方が良いかもしれないと思うのです。

 

 

一眼レフ用のレンズは、測距性能に特化しており、

 

ミラーレス用のレンズは、フォーカスブリージング補正や

 

フォーカス時に音のしないモーターの設計になっており

 

スチールメインなのか?

 

動画撮影も行うのか等を明確にして購入する必要があるでしょう。

 

 

という事で、

 

カメラの基本中の基本であるダイナミックレンジに関わる

 

画素ピッチを調べてみましたという内容でした。パー

 

 

本日も、実にマニアックな内容を最後までご覧いただきましてありがとうございました。お願い

 

 

皆様も、是非計算をしてみてはいかがでしょうか?上差し

 

 

 

 

それではまたバイバイ