読みたいけど読みたくない | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。
仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。
By幸田露伴(努力論より)

かつて、サカキバラセイトと名乗る殺人犯は

 

日本全土に震撼を轟かせた

 

 

 

警察への挑戦状を叩きつけ、1997年2月~5月の3か月間をかけ捜査

 

捕まってみればまだ中学生、少年院から関東医療少年院に移送され

 

精神鑑定された上で、心理的医療措置を受け、その後は仙台東北少年院に移され

 

仮退院とされ、2004年3月社会に復帰した。

 

現在の推定年齢41歳

 

 

この本が書かれるために始まったエピソードは

 

14歳から始まり発刊される32歳までの心境をつづったものらしい

 

一つは

 

少年A 14歳の肖像 2001年新潮文庫

 

もう一つは

 

絶歌 神戸連続児童 殺害事件 元少年A 2015年太田出版

 

絶歌

 

更には被害者家族の声

 

 

淳 土師守 2002年新潮文庫

 

という書籍だ。

 

 

酒鬼薔薇聖斗 という名称で世に知られた彼は、

 

ひっそりと26年前の3月11日に出所していたのだ。

 

 

なぜその事件が気になったかと云えば、須磨区という名称にハッとしたのだった。

 

 

加藤文太郎の書籍を読み、山登りをする一人として

 

やはり加藤文太郎の出身地である六甲山縦走は、一度はしておきたいと思い立ち

 

神戸市須磨区、須磨浦公園から歩き始めて、山を辿り宝塚まで歩いた記憶の中で

 

「須磨区友が丘の向畑ノ池 」から凶器発見

 

という情報を見つけてしまって

 

あっ!あそこらへんか!?と記憶が蘇ったことで、

 

苦しくも楽しかった思い出の記憶を蘇らせ、そして閑静な住宅地で

 

それが起こっていたことに、残念な思いとが交錯し

 

やはり、事件の全体像を知りたいという欲求と

 

そんなもの見たとて、俺には関係ない、無意味な読書だ。

 

 

という気持ちが同時に現れ、いま葛藤している。

 

 

特別に、その詳細を知り得たとて、医療少年院に関わる者でもなければ

 

指導する立場にもない。

 

おそらく今後も非行少年との会話に携わることはないであろうから

 

犯罪者の心理や経緯、そして遺族の気持ちなどは

 

読まなくても良い

 

という気持ちを強くして購入を踏みとどまっている。

 

 

また同時に、犯罪者の

 

「人を殺してみたい」という心理を知り得ることで、それになんだか感化されてしまい

 

自分もどこか犯罪者になり得る芽を少しでも作ってしまうのではないだろうかという

 

犯罪未知の恐怖と、飲み込まれてしまうのではないだろうかという不安もあり

 

読みたいけど読みたくないという気持ちに至っているのです。

 

 

皆さんは、そんな時に、どう判断して読むのでしょうか?

 

アラカン生きてきた私にも

 

まだまだ不安だったり、分からないことがあるもんだという気持ちで

 

いま揺らいで居ます。

 

悩んだ末に、全く別の書籍を2冊注文しました

 

ということで本日も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。