共生と宿主 | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。By幸田露伴(努力論言葉より)

中国が金を貯蔵しまくって、貨幣管理制度からまるで離脱をするのではないか?

 

という疑問から、世界の中央銀行の総資産などを調べ、

 

ドル建て外貨準備額はどの程度かな?

 

なんて調べていたら、息が詰まってきました。

 

別に、シンクタンクのメンバーでもあるまいし、仕事でもないのに・・・

 

とアホクサくなって、軽トラックに乗って海までドライブしてきました。

 

背中に感じる太陽は暑く、バイクで来ても良かったなぁーなんて思って

 

隣町の峠を越えていたら、雪が降ってきました。

 

(´Д`)ハァ…

 

5分前はめっちゃピーカンで暑かったのに、今度は雪ですか?

 

と思いながら、進むと新潟につく頃には大雨です。

 

止まって天気予報を見てみると、午後から曇りらしいのでもうしばらく走ることにしました。

 

ラジオも付いていない軽トラックで、エンジン音と叩きつける雨音、そしてギアを変速する私の左手が

 

時折、ギッギギィーと変速間違えを起こして、しくじったという音が繰り返されています。

 

そんな途中に、瞑想モードに入ってしまい。

 

ついぞまた考え事を始めてしまいました。

 

熊は春になると水芭蕉を食べます。

 

水芭蕉は毒草です。

 

冬眠から明けた熊は、糞止めをしていた腸を動かすために、わざと水芭蕉を食べて下痢を起こします。

 

その後、とんでもない勢いで糞が10mほど飛ぶそうです。

 

冬眠するときには、ドングリなどの木の実は醗酵してガスを出しますので、控えて

 

笹の葉などの発酵しない植物を食べて、さらには臭い止めと血液成分をコントロールするために

松脂を摂取するそうです。

 

毎年その繰り返しで、冬眠をするそうですが、

 

つまり熊は松の木と笹の葉と水芭蕉と木の実などの

 

生きるため用の食材と冬眠用の食材がある場所に生息していることがわかります。

 

また、私の好きなアサギマダラは

 

 

フジバカマやヒヨドリバナの蜜を吸うことが知られており

 

 

フジバカマは幼虫の時には、ギジョラン・オオカモメヅル・イケマなどを食べて育ち

 

蝶になってからは蜜を吸うようになります。

 

蜜だけで山形のアサギマダラは秋に九州まで越冬しに渡り始め、

 

九州のアサギマダラは、海面で羽を一時休め(鱗粉のない蝶の羽特有の行動)ながら、

 

台湾まで渡ります。

 

越冬が終わると産卵に、また北上するのです。

 

 

次に好きな蝶々はギフチョウです。

 

ギフチョウは、山形、新潟、北陸などで見られますが、特に模様や色が変異しやすい蝶で有名です。

 

幼虫の時は、ウスバサイシンや

 

 

カンアオイの葉を食べて育ちます。

 

 

また、私の住む地域では、3万年前から生息するチョウセンアカシジミが生息し、

 

 

日本古来の樹木であるトネリコの根に卵が産卵されて、トネリコの葉を食べて育ちます。

 

6月に羽化し見られる蝶々です。

 

バカな町の職員が、町議会議員の都市計画の話についぞ乗ってしまい、

 

トネリコの原生地を

 

住宅造成地に変えてしまって、責任が取れずに自殺する騒ぎになってしまいました。

 

 

結局、昨年その場所に観察に行ったのですが、3万年の大切な歴史を

 

また一つ閉じてしまったことに、個人的にがっかりしているところです。

 

 

このように、蝶にも生まれてから食べるものが決まっていたり、

 

長い時間をかけて育んだ自然の摂理や利用法などによって

 

絶妙に熊や蝶々が育まれて自然が維持していることに、

 

日本の素晴らしさを感じるところではありますが

 

では、人間は何を宿主として育まれているのか?と考えてしまったのです。

 

 

人間は、親によって養われますが、成人すると仕事をして金を稼いで飯を食って生きています。

 

つまり、仕事が人間の蜜を吸う行為ということになろうかと思います。

 

 

そして、また次の世代に命をつなぐ。

 

まさに、蝶も熊も、人間も同様に、生命の循環をしながら時間が過ぎてゆくことに

 

なんだか一人で感動し、運転していました。

 

 

そんな風にしている間に、いつもの福島潟へと到達しました。

 

ちょうど雨も止み、機材が濡れずに済みそうです。

 

あたりには誰もいません。

 

尾羽が丸いノスリが居ました。

 

オオヒシクイやハクチョウなどは北紀行した後のようですが

 

カモたちが数千羽ほど残っていました。

 

 

またもや、こんな感じで撮影して、30分ほどで満足し帰ってきました。

 

 

やはり、山形はお天気が良く、ピーカンです。

 

地面の雪も解けて、あとは最低気温がマイナスでなくなれば

 

安心してバイクを出せそうです。

 

今年は、4月2日頃に桜の開花予定ですが

 

サクランボの開花はその後1週間から始まります。

 

人工授粉を3日置きにやって、より多くの受粉の手伝いをします。

 

また、今年は整枝剪定をするべきか悩んでいます。

 

あまり強く切りすぎると来年、樹勢が暴れてしまい大変なことになってしまうので

 

切るか?

 

切らないか?

 

今現在も悩み中です。

 

今年、うまく実れば来年の冬にバッサリとやってもいいかな?って思っていますが

 

そんなことで、果樹農家の悩みは尽きません。

 

 

そんな感じで、今日もいろいろと必要なことから不必要なことまで考えた一日になりました。

 

 

本日も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

 

ではまた