共同幻想バブル | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。By幸田露伴(努力論言葉より)

証券会社に買いの注文電話殺到 1.5倍

 

みずほ証券株式会社の写真を引用

 

今日も史上最高値の株高更新をし続けている。

 

日経平均 39,234円

 

 

そのうち4万円でも5万円でも突破するかもしれない。

 

 

そう信じて、盲目に買いの注文をしているのだろう。

 

私も便乗して1週間だけ買って手を引いたが、見事に数千円のプラスとなった。

 

 

しかし、私個人的な信念は、間違いなく1990年のバブルの様相と過熱ぶりに近い

 

シャープレシオのチャートであるように見えるのだ。

 

理由は為替の円安方向が進んでいることと、

 

日本人が米国株をこぞって買っている資金流出のせいもあるかもしれない。

 

 

PMIなどの数字を見る限り、日本経済は現在景気が悪い。

 

 

・・・にも関わらず、株高というのはまるで、

 

1930年のチューリップバブルに見る共同幻想によって誰も彼もが

 

買わなきゃ損!のように、高配当株などに魅せられて

 

GAFAMなどの大企業に資金が集中し

 

その結果として上昇しているのではないだろうかとも思ってしまう。

 

 

これは一種の、投資意識の偏りだ。

 

NISAなどの制度が始まって、私を含めた投資初心者が増えた結果、S&P500もしくは

 

トヨタや財閥系企業、東京エレクトロンや日本電信電話などの有名企業は

 

政府が主な大株主であるという安心感から、初心者が比較的買いやすい銘柄でもあるのかもしれない。

 

 

今年、証券会社は、PER1倍割れを改善するべく、魅力ある企業経営を後押しして

 

PER倍率の大きい企業への資金の偏りを均等化するべく努力しているが

 

今年を見ても、なかなかグロース株にまでは資金が流入しない様子だ。

 

 

もしも、一歩間違えれば1990年のITバブルのように成長を見越して買ったものの

 

株価が上がらない企業に対しての不満や不信感から、

 

企業価値と株価の乖離に懐疑的となってバブル経済は崩壊し始めた。

 

というシナリオのようになりかねない瀬戸際にあるように思う。

 

 

今の投資家は、安心を買っているのだ。

 

その安心は、どこから来るものなのか?

 

皆が、馬の目の前にニンジンがぶら下げられたかのように

 

無駄に自信のある共同幻想を見せられ、

 

同じ方向へと走り始めるように投資をしているように思えてならない。

 気がついたら時、そこが何も無ければ良いが、崖に向かって走っているのならば、カルト集団自殺のようなになりかねない。

 

先ほどのITバブルを引き合いに出したように今は、

 

高値つかみを警戒し、手控え時期であるようにも思えるのだが、

 

ご存じの通り、今年の11月にアメリカ大統領選挙がある2か月前より

 

いつもの如く、アメリカ株は上がる傾向がある。

 

 

アメリカのFRB議長の一声で、利下げ(予想は3月頃)が始まると同時に

 

遅れて4月以降の失業率が上がってくることが多い。

 

これをリセッションという言葉で言われるが、このタイミングは多くは

 

世界の利上げと協調していることが多く、アメリカの利下げを受け、ヨーロッパも利下げを行い

 

同時多発的に、失業者が増えて、株価が下げサイクルに転じていくという流れが今までだったが

 

日本はだけは特殊だ。

 

日本の中小企業の景気は悪く、日本国民はアメリカ株を信じ、

 

リセッションのタイミングでまた買いに走るだろう。

 

つまり、リセッションが始まっても株価があまりは下がらないと予想される。

 

それゆえに、株高、時価総額だけが莫大に膨れ上がっていく。

 

それを受けてアメリカでの過剰投資が始まるかもしれない。

 

そう考えてみると、一旦、3月から8月のどこかで20%程度の下落はあるものの、

 

今年は9月以降、また上昇に転ずると予想される。

 

そういった共同幻想が今、皆の心にあるのではないだろうか?

 

と投資数年の素人の私はファンダメンタルズ分析をするのだ。

 

 

確かに今、近所の製造関連会社が仕事が回ってきて、フル稼働で動き始めてきて、忙しいらしい。

 

しかし、儲かって新たに工場を建設するべく用地買収が進み、土地の値上がりバブルがあってからの

 

株価上昇という足並みが揃うなら、間違いなく確かな経済成長といえるだろう。

 

しかし、今は土地が売れず、中国人に買われるほど、日本人は土地が買えないし、

 

買う魅力がない状況で、この株価上昇は何かがおかしい。

 

 

だとすると、もう一つのバブルの要因は日銀にあると考えられる。

 

日銀植田総裁は、未だ政策金利を上げない。

 

マイナス金利からようやくゼロ金利政策に変更したが、

 

それでもまだこの先、ゼロ金利政策を維持する路線を続行しようとしている。

 

これはつまり、市場に金が余っているの状況なのだ。

 

政府としては、まわりまわって

 

その金が、企業が賃金引上げをして、国民へ雨のように降って渡ると信じての処置だろう。

 

しかし、いまどこかでその金が止まっているのだ、いや止められているのだろう。

 

その余った金は、国民の手元にではなく、

 

株式市場に流れ、不景気の株高という現象を引き起こしている。

 

本来ならその金が

 

業績不振だった企業の回復へとつながり、業績相場というのが始まる。

 

金融相場で割高感があった企業もようやくの業績回復によって、今までの割高感が薄れていく。

 

その後、業績相場が全体へと拡大していくと、金融の引き締めサイクルである逆金融相場となり

 

日銀は金利引き上げが始まっていくにつれて、業績が悪化し、

 

またもや株価が下がっていくサイクルのことを逆業績相場と云います。

 

 

その、1.金融相場から2.業績相場、そして3.逆金融相場となり4.逆業績相場へという

 

流れのサイクルで、バブル崩壊は、業績相場から逆業績相場の時の

 

アップダウンが激しい時に起こるとされています。

 

そういう意味では、まだ大規模なバブル崩壊へはつながりにくいかもしれません。

 

一体全体、バブル崩壊するのか?それともしないのか?

 

どっちなんだ!!!って話です。

 

しかし、へそ曲がりな私には、いずれにせよ高値つかみであるように思えてならないので、

 

バブル崩壊しても良いように、

 

自分の資産保全の最善策をそろそろ考えなければならないのではないか?

 

と思い始めています。

 

直近のFRBの利下げが一つの見所ポイントで、

 

それを受けた下げトレンドのボトム時にまた買い始めても良いのかな?

 

って思っていもいます。

 

 

 

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