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自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。By幸田露伴(努力論言葉より)

横溝正史傑作サスペンス 犬神家の一族DVDの一枚を買いました。てへぺろ

 

今回は 石坂浩二の金田一耕助役の2006年ものです。

 

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犬神家の一族は現在で大型で第4弾まで、制作されています。上差し

 

またその他に、リメイク版やテレビ版なども含めると・・・

 

なかなかにタイトルが同じキャスト・監督の違う類似作品が多く存在しています。

 

松本清張シリーズもまた同様に、年代によって監督・キャストが違っていて面白いですよね

 

私はビートたけし主演の「点と線」は傑作だと思っています。

 

さて話は元に戻りますが・・・

 

 

初版の1976年版 石坂浩二 が金田一耕助となり演じている、

 

キャストは高峰三枝子,三國連太郎,加藤武,小沢栄太郎,島田楊子

 

原作に忠実に作られた作品でもある。

 

因みにこの画像は古谷一行が金田一耕助のもの

 

角川シネマコレクション転載

 

 

基本的に素晴らしいのは、初版なのにも関わらず、まるで映画2001年宇宙の旅のように

 

あまりにも完成され過ぎているシナリオと演技であるということに尽きます。

 

 

この物語は、奇抜な遺言状一つで事件がどのようにでも動くことが想定されて、

 

はてさて、全員の財産目当ての悪意が、どういう風に現れるのか?

 

全くわからないという所から、自分がその立場だったらどうするだろうかと

 

考え始めて、その瞬間から心を鷲掴みにされていきます。

 

一つ文句を言えば、犬神 佐清(スケキヨ)の特殊メイクが問題です。

 

確かに、火傷痕ってそいう風になるんですが、

 

ちょっとリアリティーが足りなかったかな?って思います。

 

 






 



そのお次は、1977年テレビドラマリメイク版

 

金田一耕助は古谷一行

 

キャスト 四季乃花恵 田村亮 成瀬正 松橋登 京マチ子 月丘夢路 

          小山明子 岡田英次 新海丈夫 丘夏子 西山辰夫 ハナ肇 野村昭子

これもこれで、それぞれの役者が余す所なく個性を発揮しているので、

 

分かっちゃいるのに、またその演技に引き込まれて見続けてしまいます。

 

 

そして1990年版 中井貴一が金田一耕助シリーズ

 

yuki taka さんからのリンク

 

これは、佐清の顔の火傷が一番リアルっぽくて、にも関わらずキャーという驚きばかりが大きく

 

中井貴一さんが金田一耕助だと雰囲気がガラリと変わります。

 

やはり1990年代バブル全盛期時代に作られただけあって、

 

キャストや話し口調が軽くて昭和の後期を感じさせます。

 

昭和20年代戦後のドサクサという設定の時代考証はあったものではありません。

 

しかし

 

何より良かったのは、映像の撮り方が一番私好みで、

 

前景、被写体、後景と撮影する部分が多く、ボケの効果を狙って撮影されているので、

 

非常に立体感と奥行きを感じさせる映像作品に見えます。

 

菊の花なども非常に美しく描写されており、映像美が尖っていました。

 

フィルムレンズの抜けの良さと色彩感を感じ、一瞬ドキッとさせられます。

 

 

その後、2006年版では もう一度石坂浩二

 

 松嶋菜々子 尾上菊之助 富司純子 松坂慶子 萬田久子 深田恭子 中村敦夫 仲代達矢

 

 
                       yuki taka さんからリンク

 

色々とデフォルメされたシナリオを、また元に戻したまではいいのですが、

 

警察署長 加藤武さんが「よーし分かった」というところは

 

天河伝説殺人事件 (1991年) のときも出てきて、この人の得意芸ですが、

 

まさに・・・随所にいたせりつくせりの工夫が凝らされており本当に素晴らしい作品でした。

 

 

また、映画用のアナモフィックレンズを使用しているせいか、

 

自動車のヘッドライトが横に伸びるなど、なかなかストリーク作用も醸し出したりして

 

 

TV版とはひと味もふた味も描写が違います。

 

ブルーストリークのアナモフィックレンズマニアの私にとって

 

映画レンズ描写が嬉しくて仕方がありません。

 

 

しかし、ここでも犬神佐清の特殊メイクが、汚すぎて、実際にあれほどまで火傷すると、

 

まぶたがくっついてしまい、手術で切り分けなければなりませんので、

 

戦後の医療技術という時代考証を鑑みれば

 

やり過ぎて、グロいという印象はありますが、整合性が合わないところが

 

この度も、一つ問題だったように思います。

 

しかも、宿代を払わずに、負債証明書を帰った後に発行しても良いですか?

 

などと宿の主人に分けの分からぬことを言って、

 

宿の主人はお金がないのであることないこと言ってタダで返せという難癖を、

 

ハイ分かりましたと笑顔で返したのは、

 

心の広さか?それとも現代貨幣理論MMTを既に知っていたのか?

 

とさえ思う出来事がさり気なく、随所に散りばめられ、以前の昔なら

 

出世払いなどという架空の借金を信じて商売が出来ていた心の広さの時代背景には

 

あっけにとられました。

 

 

そんでもって

 

最新のものは2023年版

 

 吉岡秀隆 大竹しのぶ  古川琴音  古川琴音、金子大地、南果歩、堀内敬子、芹澤興人、
      野間口徹、皆川猿時、小市慢太郎、倍賞美津子
 

 

まだ観ていないので、内容はわかりませんが、この作品は賛否が分かれるみたいですね。

 

 

犬神家の一族シリーズは

 

大筋の流れや内容は同じですが、キャストや、詳細なカットが微妙に違っていて

 

あれ、このシーンがカットしてあって寂しいな・・・とか

 

一番重要な金田一のフケはどうしたとか・・・もう少し汚らしく表現できないかとか・・・

 

あっここは今まで無かったカット部分だとか・・・

 

やはり犬神佐清(すけきよ)の火傷で、

 

マスクを外した時のただれた顔が一番の見どころでもあるように思ったりして・・・

 

色々と見比べてみると違いがあって面白いものです。

 

 

何度も犬神家の一族を見るところが・・・なんだか異常者的思考なのか?

 

 

それとも、純粋な映画ファンなのか?

 

もしくは、単なる映像オタクなのか?

 

どうなのかは自分ではわかりませんが、

 

 

何より、犬神家一族は、映画音楽が特別に良い出来で、

 

雰囲気を盛り上げてくれて素晴らしいの一言に尽きます。

 

映像やシナリオよりも、映画音楽という価値が大きい作品でもあるような気がします。

 

特に今回購入した2006年版が何気にいいんですよね。

ラブ

 

 

という事で、昨年は、はやぶさシリーズ

 

(おかえりはやぶさ、おかえりなさいはやぶさ、遥かなる帰還、HAYABUSA、はやぶさの軌跡)

 

のDVDをコンプリートして購入した後は、なんと

 

いよいよ、犬神家の一族のDVDをコンプリートしてみようかな?

 

なんて最近思っています・・・

 

もしかして・・・おかしいですか?

 

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大人買いってやつでしょうか?

 

まだやりませんけれども、2弾目のDVDを先日購入したものだから届くのが楽しみです。

 

まずはそれを観てからまた考えたいと思います。

 

ということで、今更ですが犬神家の一族の話でした。

 

 

最後までお付き合いいただきましてありがとうございました

 

バイバイ