賢者の石を探して | 独学の道Ⅲ

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自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。By幸田露伴(努力論言葉より)

ネットで【 賢者の石 】と検索すると

 

辰砂(しんしゃ)(しんさ)と表される。

 

 

それは硫化水素の鉱物であって、

 

赤色硫化水銀、丹砂、朱砂 などの種類があることが分かった。

 

「硫化水素の鉱石、辰砂原石」

 

その昔、 中国の秦始皇帝陵墓地(紀元前221年)【 中国陝西省西安、驪山の北側 】からは、

 

 

埋葬品と共に、当時は水銀に満たされて、それが流れる川のような構造であったとされ

 

その水銀を作る原料である鉱物、辰砂には不老不死の薬効があるとされ

 

砕いて薬として服用さられていた歴史があり、

 

また日本も同様に弥生時代の紀元前10世紀から紀元後3世紀まで採掘され

 

魏志倭人伝邪馬台国にも「其山 丹有 」と記録があるらしい。

 

そして 古墳の内壁や石棺の彩色や壁画に使用されていた。

 

その後、中国医学が流入し、辰砂を鎮静・催眠薬として考えた時期もあるようであり、

 

漢方薬漆器に施す朱漆や赤色のである朱墨の原料にも用いられていた。

 

また後に、白粉(おしろい)として顔料としても使われたとも記録がある。

 

 

その後、この辰砂を400-600℃に加熱すると空気中に水銀が蒸発し

 

それを冷やし集めて水銀として用いたのは、続日本記に記されている698年頃よりで

 

日本の当時の産地は三重県多気郡丹生鉱山がほとんどで

 

その後、兵庫県からも産出されるようになるが、

 

同時に太宰府天満宮からも中国から輸入したであろう辰砂と水銀が

 

天皇に収められたと今昔物語集への記録がある。

 

 

水銀は、金を解かす性質があり、また水銀を蒸発させることによって

 

金が残る事から、中世ヨーロッパでは、水銀は金を作りだせる錬金術として崇められ

 

賢者の石と呼ばれるようになった歴史的背景もある。

 

 

その時、日本では仏像などにアマルガムメッキ処理として使われており

 

水銀と金やその他鉱物を溶かし入れ、500トンの銅を流し込んで作ったとされる

 

鋳物大仏の表面をツルツルピカピカに磨き上げた後に

 

そのアマルガム溶液1トン強をまんべんなく塗り、

 

その後300度以上の熱を何らかの方法にて加えることによって

 

水銀は蒸発し、金が大仏に蒸着し、残った水銀は梅酢で磨き上げ水銀を完全に除去すると

 

金色でピカピカの大仏様が出来上がったと記録があり

 

一番最初に作られた奈良の東大寺大仏(廬遮那仏)752年には、

 

太宰府天満宮経由の中国産の辰砂が使われたそうですが

 

1180年に戦乱時に焼けて損壊した後に、

 

1195年に修復された大仏のアマルガムメッキ処理の時には

 

三重県多気郡丹生から算出した水銀を100%用いて、

 

金メッキアマルガム処理したとされています。

 

2度目の消失時の修復に関しては詳細不明です。

 

 

そう考えてみると、

 

縄文時代を経て弥生人文化時代には、稲作文化のみならず

 

もはや鉱石採掘が成されており、大和王権によって

 

中国との交流が盛んになり、太陰太陽暦が導入され、神武天皇が山中で道に迷っている時に

 

北斗七星のみならず、太陽の軌道によって方角を知る術を得て、

 

山中遭難から逃れ、完全に敵を滅ぼすことが出来たとされ

 

それをお祝いし、太陰太陽暦を普及する目的の為に熊野本宮大社を建立され

 

太陽の黒点をカラスと間違えないようにと三本足の八咫烏が住んでいると呼び、

 

また月にはウサギが住んでいるという中国からの物語を日本全土に広め、

 

また神仏崇拝には大麻草から麻を取り出す技術によって

 

苧麻やイラクサなどをも同様に衣料の繊維の原料として輸入し広く普及し

 

繊維としての役割や食料としての役割も広めた功績がある。

 

綿が日本に入ってくるまでは、それら植物は、衣料や食用としての活用で重宝していたが

 

ある意味で、2000年も前のその当時から、防錆加工を行い、そして

 

SDGsな生き方を推奨していた歴史を鑑みると驚きでしかなく、

 

人類の知的さは、昔から変わらないのかもしれない。

 

我々は、今の方が進歩しているのだと、勝手に信じ、そして思いたい傾向があるが

 

産業革命時代によって、確かに機械導入による生産効率は良くなり

 

パソコンが発明されて知的労働階級が庶民枠に作られ、

 

工業化と分業化が進んだかもしれないし、

 

またペニシリンなどの抗生剤の誕生によって、寿命が延びたかもしれない。

 

しかし、逆に化学物質を作り出し、調味料、保存料として口にして、

 

また癌や免疫異常の病気を作り出し、そして同時に手術や薬で延命方法を作り出し

 

肉体的に楽する事と、寿命が伸びたこと以外に実は

 

さほどやっていることは昔とは変わらないのではないかとも思ってしまう。

 

今でも、女性陣は装飾品やアクセサリーとしての宝石を望み、

 

また財産としての金を、喉から手が出るほど欲しがるのは、

 

そこのところも今も昔も変わらないのかもしれない。

 

 

賢者の石の存在が明白になった今、次なる賢者の石の存在は、

 

それは、素粒子だろう。

 

 

なぜなら

 

その17種類の素粒子をコントロールすることが出来れば、

 

宇宙に限りのあるとされる、

 

ブラックホールを通過しないと作り出せないとされる

 

【 金 】という素材でさえ、

 

素粒子は、ゼロから作り出すことも可能なのだからだ。

 

 

当然の事ではあるが、素粒子は

 

食料から原材料から・・・全てを作り出すことのできる

 

無限の宇宙空間に存在する・・・・

 

無限素材なのだ。

 

 

1000年後、もしくは10万年後の人類は、

 

これを賢者の石(無限素材)という呼び名で語り継いでいくのだろう。

 

もしかして、金をも作り出したあと、

 

残された課題、生命をも作り出すことが可能かもしれない。

 

もしそうなれば、人間が生きている意味という概念が根本から崩れてしまうかもしれないのだ。

 

アニメ 鋼の錬金術師の言葉の一部を引用するならば

 

「失われた命は取り戻せない。その真理こそが我々が生きる意味と価値を教えてくれる」

 

という事だから、素粒子によって命が産み出すことが出来るなら

 

人類有史以来の禁忌を犯して、人類最大の罪を作り出してしまうのかもしれない。

 

それはあたかも、辰砂が産み出す水銀が当時、人類最大の有害物質として知らずに

 

不老不死として飲まれていた事を思い起こさせる程の罪深い事なのだろう。

 

などと想像を馳せるのです。

 

 

 

という事で、本日は何となく賢者の石をウィキペディアで調べていくうちに

 

 

こんな流れになってしまいました。てへぺろ

 

 

 

本日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。お願い