歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義 -3ページ目

仕事の報酬とはなにか?

多くの経営者は、従業員に対する「報酬」というと

「お金」

を一番に思い浮かべ、またその他の報酬についてお金ほどに注力しない、
または気づいていない場合があります。


そして、トップがそこにしか目が行かない組織では、強い人材は育ちません。


スタッフ・従業員の視点からみると、
本人も常に意識している、いないに関わらず、
仕事をすることによる報酬は、単に「お金」だけで感じているわけではないのです。


ではどのような報酬があると考えられるのでしょうか?


主には下記のようなリターン(労働対価)が労働者への「報酬」として還元されるもの
として考えられます。



1.目に見える理解しやすいリターンであるが故に、「納得性」が求められる報酬


(1)マネー

   金銭的報酬。自分の労働や成果に対する対価

(2)ナレッジ

   知識報酬。その職場環境によって新たに吸収することができる価値ある知識・知恵・知識
   自身の組織で、具体的にどのようなスキルや知識が身につくのか?
   それが他では習得できない、また市場的に価値あるものであるほど、強い報酬となります。
   前提として、それが何かを明確に定義されていることが必要です。



2.目には見えない、表面的には表れない種類の報酬

  これらを常に意識しながら仕事をすることが、従業員にとっては自分自身のこれからの人生に、
  組織にとっては、生産性に大きな影響を与えます。


(3)ブランド

   所属の喜びを感じられること。
   つまり、その組織で仕事をすることによって、業界や市場からうれしい「評価」や「評判」
   が得られること。
   また、組織の中で、自分自身の価値が明確であること。
   役職や地位などもここには含まれます。
   また、組織自体がブランド化されることが、従業員をモチベートする上でも重要であると
   いえます。

(4)リレーションシップ

   関係性の報酬。自らにとって心地よい人間関係の場の存在。
   仕事を通じて、人との価値あるつながりや自分の居場所・安心感を得られると共に、
   新しい情報や視点、刺激を得られること。
   また、他者との「共感の場」「一致感」が提供されること
   (それぞれの価値観の中、同じ目標に向かって歩んでいるという意識を実感できること)。


(5)グロース(成長)

   成長性の報酬。
   仕事を通じて、人としての成長(人間性・強みの発見・弱みの補填、または弱みが打ち
   消される場面の気づき、洞察力や思考力の向上など)を実感できること。



これらすべての報酬は、相互補完的な役割を担っています。

と同時に、ある一点が優れていたとしても、他の報酬が致命的に満たされていなければ、
人は去ってしまうことがあるものです。


目に見える報酬について大切なポイントは、

・自分自身の「過去・現在・未来」という視点で比較して満足できるか?

・他の組織やライバルという視点で比較して満足できるか?

・個々の人生の目標との一貫性があるか?

という点です。



目に見えない報酬について大切なポイントは、

まさに、そのままでは

「抽象的で目には見えない(具体的に表現できない)」

というところにあります。

だからこそ、重要なことは、

・他者から見て、自分がどのように見えているか、見られているか?

に満足ができること、すなわち他者評価としての高いフィードバックが自分のもとに反応として
返ってくることが重要であり、報酬としての価値の高さを示すともいえます。


つまり、目に見えない報酬であればあるほど、

・組織の長
・顧客
・他の仲間

からの具体的なフィードバックを要求し、それを実感できる仕組みを作ることが重要となります。


組織の長からは、「成長」に関してのフィードバックを

顧客からは、「ブランド」に関してのフィードバックを

仲間からは、「リレーション」に関してのフィードバックを


個々の従業員が得られる仕組みや環境を作ることが、プロフェッショナルを育てるトップの仕事であるといえるのではないでしょうか?



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モチベーションとはなにか?

スタッフさんに関する課題について、よく「モチベーション」のご相談をお受けすることがあります。

心理学用語で「Motivation=動機付け=生活体を行動へ駆り立て、目標へ向かわせるような内的過程。行動の原因となる生活体内部の動因と、その目標となる外部の誘因がもととなる」ことを指す。( 「大辞林第二版」(三省堂))

というのが定義です。

ここで、

行動の原因となる生活体内部の動因とは、

ベースとなる気力・体力の充実度合いや、行動そのものが楽しいかどうか、その行動を起こすことによるメリットをどれほど強く感じているかなど

を指します。


また、

その目標となる外部の誘因とは、

人事評価制度や社会通念、周囲からのプレッシャーなどに由来する、目標そのものの魅力や、逆に目標が達成できなかったときのデメリットなど

のことを指します。


つまり、「モチベーションの向上」ということを考える際には、

内部要因:心から楽しいと思える、やりたいこと

外部要因:得をする、名誉がある、期待される(褒められる)という自分にとっての「肯定的意図」
     に合致すること

が共に満足したときに、最高のパフォーマンスポイントが形成されるといえます。



$歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-スタッフのモチベーション


医院としてモチベーションの課題に取り組む際、

更に、医院が進むべき方向性、すなわち与える職務内容がこの2つに合致していることが
重要となります。

採用の時点から、医院の方向性をしっかりと伝え、それに対しての興味関心を確かめることが
重要であることは確かですが、今の職場環境の中で、今いるスタッフが「楽しい」と思える
仕事を生み出し、環境を作り上げることも、また可能なことです。

そのためには、一人一人の特性を把握し、また患者さんとのカウンセリングと同様、
未だ見えていない欲求やニーズ、不安や課題などを引き出すという取り組みも大切なポイントです。


なによりもスタッフさんが望んでいること。

それは、トップである院長先生に、

自分の仕事を見てもらえている、評価されている

と感じられるかであることがとても多いということも、頭の片隅においていただければと思います。



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第一回歯科医療経営フォーラム 2010年5月30日(日)         東京会場が終了しました

先日5月30日(日)に弊社主催にて開催させていただきました、
第1回歯科医療経営フォーラムが満員御礼にて終了致しました。

$歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-歯科経営セミナー東京会場の風景

会場はご参加くださいました皆様で満席となり、
ゲスト講師としてご講話くださいました医療法人社団つじむら歯科医院 理事長の辻村先生をはじめ、
チーフ歯科衛生士の井上様、トリートメントコーディネーターの小川様の素晴らしい取り組みをご紹介いただき、私、河原田からもつじむら歯科医院様におけるコンサルティング事例をもとに、診療システム構築のためのポイントをお話し、盛況のうちに終了致しました。

$歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-辻村先生ご講演風景

辻村先生がどのような姿勢で医療と経営に取り組んでこられたか、
その素晴らしい心技体に関するバランスの持ち方はご参加された皆様に取りましても新しい視点を得られたことと思います。

$歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-チーフ歯科衛生士・井上様ご講演風景

歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-トリートメントコーディネーター小川様


また、現場で活躍するチーフの方々が具体的な取り組みとしてどのようなことを実践しているか、
その方法論や信念は、今後の現場改善の指針として、数多くの医院様に取り入れられていくことでしょう。

当日ご参加くださいました先生方、またとても素晴らしいホスピタリティを発揮くださいました、
つじむら歯科医院の皆様に心より御礼申し上げます。


これまでのつじむら歯科医院様における充実した予防医療体制構築の流れや、それを実現するための経営上の真摯な取り組みが、皆様の活力として取り入れられ、今後の素晴らしい医療体制構築の一助となるものと確信しております。

$歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-経営コンサルタント・河原田講演風景


今後も、様々な歯科医療に携わる皆様の素晴らしいチーム医療体制に寄与すべく、精力的に活動を続けて参ります。

$歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義-診療システムの改善による生産性の向上


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。


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