経営は三菱ライフサービス株式会社。ご案内いただいたのは介護サービス部の菊池さんでした。関東にお住まいの菊池さんですが、伊丹ケアハートガーデン立ち上げのために、伊丹に来られたようです。大手企業の介護事業会社の管理部門の方としては珍しく、介護職からの転職組であり、介護福祉士の資格も所有されていました。私としては施設長か生活相談員の方にご案内いただきたかったのですが、営業職であっても、介護・医療の話をよく知っておられ、安心して案内してもらえました。
この施設はH26.2に開設したばかりなので、入居者も54室中3室(申し込みは8室だそうです)と少なく、まだ、ホームの雰囲気は出来ていませんでしたが、すれ違うスタッフの皆さまは、皆、感じよくご挨拶いただき、好印象でした。
玄関に関しては、まだ開設したばかりなので、飾りも少なく、殺風景でし
た。今後、入居者が増えるにつれ、「お帰りなさい」という気持ちで迎えられる飾りつけの工夫をしていただけることを期待します。

お部屋は1フロアー18室づつで4階建ての計54室。各階にリビング、浴室、スタッフルームがあります。部屋の向きは各フロア南北に9室づつ。部屋の向き、フロア別に家賃が分かれている訳ではないので、南向きが早いもの勝ということです。
4階の南向きが景色も良く一番お勧めですね。
1部屋は20㎡ととても広々としており、部屋の中のトイレの手すりもバッチリで使い心地の良い部屋でした。エアコンも使いやすそう、ロスナイも完備で、この辺りはさすが三菱(笑)!家族の方も十分泊まれます。
開設したてということもあり、部屋内、共用トイレ、1Fの機械浴、リビングともとても清潔でした。この辺りの評価は今後ですね。EVの大きさも十分で、外室時に混雑することは無さそう。

介護方針については、関西では珍しく(ベネッセさんは採用)パーソンセンタードケア(その人を中心としたケア)。人員配置も常勤換算で2:1と十分の配置方針です。うまく運用できれば、その人にあった余裕のあるケアが可能ですが、失敗すれば"ほったらかし"になりかねない。この辺も今後注目です。
施設長は塚口の三菱ライフサービスが2012年から運営するGHの施設長さんを起用(介護福祉士、ケアマネ)。2001年から塚口でデイと訪問介護も行っておられ、満を持しての有料老人ホーム開設なので、スタッフの介護力は良さそうでした。同社は全国で運営されていますが、スタッフの離職率は全社平均で15%(全国平均は20%程度)。スタッフを大事にされているようです。
入居者同士の人間関係が悪くなった場合は?という質問には、施設長、生活相談員、主治医と協議して適切な対応を行うという合格点の回答も得ました。
機械浴の利用もできるだけやめ、多い目に配置しているスタッフで出来るだけ個浴で対応したいとのこと。
協力医療機関は、近所の小泉クリニック。ここの先生は午前中外来、午後から地域の個宅を訪問診療されているよう。毎週金曜日にホームに来られるようです。地域の個宅の在宅を頑張っておられる先生は信頼できますね。施設ばかりを集中的に回る儲け中心の訪問医療の先生とは違うようです。
提携病院は、宝塚第一病院、祐生病院、伊丹恒生脳神経外科病院と揃えておられます。
レクは施設全体で行うのが1回/月、買い物等も近くの関西スーパーにリハビリがてらに職員が連れて行ってくれるようです。
ただ、看護師の体制は日中だけ。医療体制に関しては、若干、弱いかなと感じましたが、今後の入居者の状況次第でしょう。
説明の後に、食事をいただきました。食事は業者委託のクックチル。味は可もなく不可もなしでした。朝昼夕とも選択制ではないのが少しものたりないですね。きざみ、ミキサーとも対応可。職員が刻むのではなく、調理師が対応するということなので、経費節減で職員にやらしているところと比べると安心ですね。おやつも毎日あるようです。
全体の感じは、開設したばかりなので、評価はまだまだですが、軽中介護度の方には良い施設ではないかと感じました。逆に医療度が高く重介護の方には向いていないのではないかと思います。
でもスタッフさんの意欲は高そうでした。
何といっても一番良いのは部屋の広さ!これは注目です。
部屋が広く、職員体制も厚いので、入居一時金は600万円(5年償却、頭はねなし)、月々の利用料が食費込みで178500円と高めでした。
一度見学するに値するホームだと感じました。