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Teachers College (Columbia) 留学記

2013年秋から、ニューヨークにあるコロンビア大学ティーチャーズカレッジで生涯学習(Adult Learning and Leadership, Master of Education Program)を学んでいます。
日々の学びの振り返り(Reflection)として書いている日記です。

Somatic Leadership DevelopmentのMid Term Paperが返却。
テーマはLeadership開発とSomatic Theoryの説明。あと、授業の学びの振り返り。

フィードバックは、

Very nice description and integration of the readings with lecture and class lecture and practice.

でした。まあよかったのかな。

授業の学びの振り返りという特性上、具体的なグレードはつけないとのことでした。確かに、それはありがたいね。
成績をつけられるとわかってたら、振り返りの内容も成績を取りやすい内容になってしまい、本来の振り返りという目的を果たすことが難しい場合があります。


そして、昨日の授業では、リクエストの方法について学びました。リクエストする力は、リーダーにとって重要な力の一つ。
人はリクエストをされたとき、どのような体の変化が起こるのかについて観察していきました。
具体的にはリクエストを受け入れる場面、断る場面、スルーする場面の3つ。

エクササイズを通じて、自分は、リクエストすることが苦手なんだなーということを再認識。これ、文化の問題もちょっとありますよね。アメリカ人が得意すぎるような気もしますが。けど、ここはアメリカなんだからできるようになりたい。

エクササイズのあとに、僕は「リクエストちょっと苦手かも」とクラスメイトに伝えたら、教授が「うん、確かに文化によるよね。国によっては、directiveなリクエストは時々失礼に値するよね」というフォローをしてくれました。
確かに、状況によって求めららる対応ができるようにしていきたいですね。



手作り感のある説明。左上のリクエストの部分を行いました。

今考えると、アメリカに来て草野球のチームに入ったことは正解だったと思う。
去年、インターンをNYの教育系企業でさせていただいていた際に、その方々に勧められてメンバーになりました。

なにより良かったのが、関わる人の幅(年齢層や職種)が広がったこと。その結果行動範囲が広がったこと。語学学校に通っている人や、企業の駐在の方、ニューヨークで長いこと働いている人もいます。日本食屋でアルバイトしている人も多いので、その点も詳しくなります。

大学院生だけでは、どうしても行動範囲が偏るので、その点は非常にありがたいです。

昨日はSoba Tottoという日本食屋さん、その後Donburiya(丼や)というお店にはしごして行ってきました。Grande Central駅付近と、Columbus Circle付近。

丼やのラーメンがめっちゃおいしかった!


NYのSubwayの内装。ファンキーですね。

クリステンセン教授の教育における触媒的イノベーション(Catalytic Innovation)で紹介されている例は「E-Learning」と「コミュニティカレッジ」。卒業のペーパーでは、後者のコミュニティカレッジに取り組んでいます。

アメリカの学生の44%がコミュニティカレッジに入学しており、その特徴は、
・オープンアドミッションであること
・授業料が超安いこと
・地域のコミュニティとの連携
など様々な要素があります。

E-Learning、コミュニティカレッジともに修了率の低さが大きな課題なのですが、イノベーションを起こすときには質の低さという課題はつきもの。

ずっと教育に関わっていると、提供する教育の質が低いというのはかなりストレスなのですが、イノベーションを起こすには必要なプロセスなんだろう。


参考:Christensen, C. M., Baumann, H., Ruggles, R., & Sadtler, T. M. (2006). Disruptive innovation for social change. Harvard business review, 84(12), 94.
この記事を読んだ。

子どもの貧困「お金持ちになりたい、塾に通う子をずるいと思ってた」

子供の貧困に関する記事です。大学院に入学する前は、塾で働いていたということもあり、少し気になって読んでみました。
僕は個別指導塾といって、学校の授業についていくのが難しかったり、というかそもそも学校行ってなかったり、障がいもってたりする学生たちの支援をしていました。

それら学習支援を通じてよく思っていたことは「ほんとにまずいのは、金銭的な理由からそもそも塾に来れないような学生たちである」ということ。
塾は、民間企業でビジネスだから、顧客を絞らないといけないのはしょうがないんだけど、ほんとに教育支援をすべき対象に教育を届けるには、塾では限界がある。
1か月の月謝2万5千円くらいするからね。高いよね。だからといって、塾はいらないとか役に立たないという話ではないんだけど。

不登校や障がいを持っている学生、勉強が苦手な学生の支援って、実は超奥が深く、かつ難易度が高いものです。非常に手がかかるし、こちら側にかなりの粘り強さが要求されます。自分自身、教育の本質は、そういった部分にあるのではないかとさえ思っている。
ただ、塾でそれを追求するのはほんと難しいんですよ。ボランティアじゃないから。そこはずっとジレンマ抱えながらやってた感じだったなー。

当時、僕が塾で働いていたときは、勉強が苦手な子たちこそ支援したいと思ってました。
その結果、営業活動を徹底的に効率化し、講師が自律的に動けるような仕組みづくりをして、自分の時間を取れるようにしていました。そこまでしてでも支援したかったんだけど、それは塾で働いている人全員に求めるようなことではないし、そんな簡単なことでもない。


教育の機会の均等は、僕の今後も追い続けるテーマの一つですねー。

この本を読んでいました。Learn or Die (Hess, 2014)。
この方にいつか会ってみたい。


筆者のHessが言うには、High-Performance Learning Organization (HPLO)は①Right People ②Right Environment ③Right Process の3つから構成されると述べています。

具体的に言うと、
1. Right People Learning Mindsetを持ち、内発的動機によって行動する人材
2. Right Environment 失敗することの恐れが最小化され、誰もが自由に発言できる環境
3. Right Process Learning ConversationとCritical Thinkingの2つから構成される。Learning Conversationは、普段の従業員同士の会話の質の向上に関して、また、Critical Thinkingは、従業員それぞれが持つ認知のバイアスに批判的になり、適切な意思決定を実現すること。


今回は、「Innovation×学び」という観点から読んでみました。Critical Thinkingのツールが参考になった。
Darden Business SchoolにはLearning Launchというイノベーティブなアイデアをテストするプロセスが存在します。これは7つのステップがあって、
1. ビジネスアイデアを持ってきて、それを仮説として再度明言する
2. 顧客の価値、実行、スケーラビリティなどを明確にする
3. それぞれに優先順位をつける
4. 実験をデザインする
5. 実験する
6. 結果検証
7. 次のステップ決める
というもの。(Hess, 2014)

なんとなく、デザイン思考のプロセスと共通点があるような気もします。


また、今回読んでて副産物的に得られた学びは、個人的な発見は従業員のやりがいが高い組織は、学びの機会が豊富であること。というか、やりがいが高いと学びの機会が豊富というのは、ほぼ同義であるという点。
今まで「やりがい」と「学び」の関係性があまりすっきりしてなかったので、これはよかった。

やはり、2つの異なるものの関係性がすっきりすると理解しますね。

参考: Hess, E. D. (2014). Learn Or Die. Columbia University Press.

今日は、教授にアポイントメントをし、卒業プロジェクトのフィードバックをもらいに行ってきました。
その方は、How Adults Learnの授業を教えている教授。また、Workforce Developmentに関する組織を運営をしているため、僕の卒業プロジェクトのテーマである「School-to-Work Transition」にも近い方。

これらの背景から、アカデミックアドバイザーが「リサーチデザインに関して、フィードバックをもらってきなさい」と提案してくれました。

ただ、授業を受講しているときから感じていた印象が、少しintimidatingな方。かなり、クリティカルシンキングに優れた教授なので、ふわっとした質問や返答をするとズバッと突っ込まれます。
なので、少し緊張しながらドアをノック。

リサーチデザインに関して、「目的は?」「対象は?」「質問項目は?」「期間は?」そして、それらの「根拠は?」など質問されました。
クリティカルな視点でどんどん飛んでくる質問に、なんとかぎりぎり対応。

また、いただいたフィードバックとしては、概ね良いが、リサーチのテーマをもっと狭めるようにとのことでした。これは、良い評価だったのか、そうでなかったのかはわからない。


教授にもいろんな方がいますねー。
今度はもっと明確に答えることができるように、準備しようと思います!


この週末はリラックス。この学期に入って初めてだと思う。特に今日はぼーっとテレビを見続けた1日でした。

昨日はハロウィンだったので、子供達が寮の部屋を訪ねてまわってました。寮にたくさんの子どもたちがいて、ほっこりしました。

明日から切り替えて頑張りますー!
「とんねるず」のノリさんの個展に行ってきました。トライベッカ。

「とんねるず」の木梨憲武さん、NYで個展 NY Biz

記事によると、
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「とんねるず」の木梨憲武さんが、31日からニューヨーク、トライベッカのギャラリーhpgrp GALLERY NEW YORK(434 Greenwich St)で「木梨憲武個展 in New York」を開催する。
作品はバスキアやヘリングを彷彿(ほうふつ)とさせるポップな色使いと自由奔放で力強い線で描かれる絵画を中心に、ドローイング、立体、映像など、自身の芸能活動同様ジャンルにとらわれない表現を特徴としている。
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とのこと。

電車で一本なので、さっそく行ってみることに。
この建物の一階。



入口付近を僕が歩いていたら、なんとノリさん本人がいました。小さいころからテレビで見てたノリさんがまさに目の前にいるという。
「すっげー、ノリさんだ」と思って僕が見ていたら、僕に話しかけてくれて、

ノリさん:「見に来てくれたの?」
ぼく:「はい!見に来ました!」
ノリさん:「ありがとう」

と言って握手してくれました。
まさかノリさん本人がいるなんて全く想像しておらず、しかも話しかけてくれるというラッキー。


絵画鑑賞も楽しんできました。


こんな時に、ニューヨークに来てよかったって思いますね。

ちょっと調べているのが、SCANS Skillsに関して。アメリカにおける、職場で求められるスキルやコンピテンシーを一覧にしたもの。

日本の「社会人基礎力」はこれを参考にしたそう。


提示されている3つの基礎と、5つのコンピテンシーは以下。


A Three-Part Foundation

1. Basic Skills

2. Thinking Skills

3. Personal Qualities


Five Workplace Competencies

1. Resources

2. Interpersonal

3. Information

4. Systems

5. Technology


参考:SCANS Commission. (1991). What work requires of schools: A SCANS Report for America 2000. Washington, DC: The Secretary's Commission on Achieving Necessary Skills, US Department of Labor.



School-to-Work Transitionを学ぶ上で、職場が求める能力をどのように定義されているかという点を知ることはまず大事ですね。

業界別や、職種別によって、どのコンピテンシーが特に必要になってくるのかは変わってくるんでしょう。


んーまだまだ先は長い。がんばります。

明日はちょっとゆっくりしようかな。最近頑張り過ぎてる気がするので、少し力を抜く日も作ろう。

大学院に入学して、1500キロ走りました。



一日3キロしか走ってないんですけど、一回の距離よりも毎日続けることが大事なのかなと思って。
毎日続けることが最終的に自分の力になるし、最終的に追い込まれたときに拠り所になる。

と、同時にこういった「持続性」とか「継続力」だけでは乗り越えられないものもあるなーって。

気長に継続します。