夕刻に大雨のシャワーを浴びてしまったマラッカですけれど、そこはそれ、スコールですのでね、ほどなくして何事も無かったように天気は回復していくわけですなあ。折しも晩飯に繰り出そうという頃合いだけに、雨が上がってありがたい限りでありましたよ。
マラッカ川沿いは両岸ともに飲食店が軒を連ねて、いずれも客引きに余念が無いのですが、この時はすでにニョニャ料理が食せるのお店の一点買い。昼間のうち、ババ・ニョニャ・ヘリテージ博物館に立ち寄ったりしてもいたもので。
と、ここで昼間の思い出しついでに書きはぐれておりました昼飯のことにも触れておきましょうかね。マラッカの名物であるらしい料理を食しておったものですから。
「海南鶏飯」というのであれば、マレーシアはもとよりシンガポールでも、はたまたタイではカオマンガイという名でポピュラーな存在ですな。ですが、マラッカ名物には「海南鶏飯団」と「団」の字がついている。これって要するに団子のことですかね。併記された英文を見れば「Hainanese Chicken Rice Ball」とありますし。
なんだか見た目で奇を衒ったかとも思い、個人的には普通の海南鶏飯で十分うまいのに…と。ただ、ジョンカーストリート(元々はオランダ語のヨンカー由来と)界隈には、この名物料理を出す店が目白押しですので、食べ比べに及べば「これは!」という一皿に巡り合えるのかも。
とはいえ一泊二日の短いマラッカ滞在では、「せっかくなれば別のものも」となるのは必定。かくて晩飯ではニョニャ料理目当てとした次第です。
この際ですので、ニョニャ料理の特徴などをマレーシア政管HPのグルメ紹介から引いておくといたしましょうね。
15世紀から中国人男性がマレー半島に移り住み、現地の女性と結婚して生みだしたのがニョニャ料理です。彼らの子孫のうち男性をババ、女性をニョニャと呼ぶことが料理名の由来で、東西貿易で栄えたマラッカ発祥の味になります。特徴は、マレー半島で好まれるハーブやココナッツミルクに、豆腐や干し椎茸などの中国食材を加えること。多数の食材と工程を必要とする凝った料理が多く、一度食べると虜になります。
というようなニョニャ料理(だと思われる品)をおいしくいただいたわけですが、いやはやなんともなことに、それぞれの料理名を記憶しておらず…。
ともあれ、晩飯にお腹を満たして通りすがるマラッカの街中では折しもナイトマーケットが開催中。いろいろなモニュメントもライトアップされて、昼間さながらの人出でありましたよ。
かくて、久しぶりによく歩いたなというマラッカの夜は暮れ行くのでありました。