たまたま通りすがったWebページ(はっきり言えば、ホットペッパーグルメ)の紹介を見て、
「おお、そうかそうか」と思ったのですが、こんな内容でありました。
マッサマンカレー(マサマンカレー)を知っていますか?もともとはタイ南部で食べられていた「ご当地カレー」です。アメリカの情報サイト『CNNGo』が「世界で最もおいしい50種類の食べ物(World’s 50 most delicious foods)」という企画の中で第1位に選んだことから世界中で注目を集めています。
すでに5年余りも前の記事ですので注目も過ぎ去ったものと思いますが、
いずれにせよ「世界で最もおいしい50種」の第1位になった事実は変わりませんので、
食してみるかいねと心動かしたような次第です。
予て世界のあちこちの国の料理を食することで旅に出たつもりにでも…と、
レストランを巡ったりしておりますが、実のところ、タイ料理のお店というのは
結構どこにも見かけることから、敢えて出かけることもしておらず。
まあ、これが機会と思ったわけですが、
確かに立川あたりでもタイ料理店はいくつもあるにもかかわらず、
いざマッサマンカレーを!と一点狙いで探してみると、メニューにあるのやらないのやら…。
ひと括りにタイ料理と言っても、南部で食べられていたご当地カレーということになりますと、
横須賀海軍カレーがどこででも食べられるわけではないことと同じようなもの?であるか…。
ともあれ、マッサンマンカレーを探して、あれこれと検索を重ねた結果(とは大袈裟ですが)
たどり着いたのがこちら、タイラーメンと屋台料理「バナナ食堂」@立川でありました。
WINS立川(要するに場外馬券売り場ですな)にほど近く、(良し悪しは別として)賑わいあるあたりながら、
ひとつ路地を引っ込んだところにありますので、路地裏に忽然とタイが出現した趣でもありましょうかね。
店の外にあったメニューをしげしげと眺め、果たしてマッサンマンカレーは…と見れば、
通常メニューではないのか、付けたしの貼り紙的に「マッサンマンカレーお試しキャンペーン」と。
(ちょいと前のお話ですので、すでにキャンペーンは終了のようです)
どうやら狙いのモノはありそうですので、早速に店の中へ…と言って若い人たちでいっぱいで、
少々空きを待つことにはなりましたが、店内に一歩入ると何ともエスニックな香りが漂うではありませんか。
20~30年くらい前にはタイを始めとして東南アジアによく出かけていたもので、なんだか懐かしいような。
で、本日のランチにマッサマンカレー。
ですが、世評を鵜呑みにしても「名物にうまいものなし」ということもありますし、
その場に臨んでガパオライスもやっぱり食べたい気にもなってきておりましたので、
両方のセットというのはいいとこどりの感じですなあ。
盛り付けはバナナの葉を象ったらしいお皿に。なにせバナナ食堂ですものね。
といって、本物のバナナを葉を使うほどまでのことはしていないようですけれど。
さて、いよいよ対面したマッサマンカレーですが、先に触れたWebページの紹介には
「マッサマンカレーは、じゃがいもと鶏肉をホロホロに煮込んだ、タイカレーの一種」とありますように、
具材的にはジャガイモ・カレーといいたくなるほどにごっそり感がありますな。
タイカレーといえば即座に思い浮かべるのがグリーンカレーですけれど、
一般にココナツミルク味が勝っているような気がして、それが個性と思うところながら、
こちらはココナツよりも複雑にスパイスが絡み合っている印象でもあろうかと。
世界でもっとも美味しい料理を選んだのがアメリカの情報サイトなだけに、
もしかするとグリーンカレーなどの東南アジアらしさよりもスパイス系の南アジアというか、インドというか、
そっち系の味わいの方に欧米の人は魅力を感じる(あるいは馴染む)ことにも選出の曰くがありそうな。
大航海時代、よりヨーロッパに近い方の味から馴染んでいった結果でもあるかな…と想像したり。
といって、決して腐しているわけではありませんで、いささか期待値が高かった…というところでしょうか。
むしろ定番的なガパオライスとのセットは実に適当な組み合わせであったと思うのでして、
またボリュームも見た目以上にどっしりして、コスパの高さから十二分に満足して帰ってきたのでありました。