ふと思い立って信州・富士見町の入笠山に行ってきたのでありますよ。6月に入った時節柄、「入笠山ではすずらんが…」と思い至った次第。頂上直下までゴンドラリフトを運行する富士見パノラマリゾート(要するに冬はスキー場となる施設です)のHPを見れば、ちょうど「すずらん祭り」が開催中とは、思い立ったが吉日ではありませんか。ということで、どうやら山小屋を意識したふうでもあるJR中央本線の富士見駅に降り立ちました。

 

 

ここからは富士見パノラマリゾートの送迎バスでゴンドラ乗り場へと向かうのですが、思い返せばもう10年ほども前になりますか、冬の富士見パノラマスキー場たるこの場所に出向いたことがあったなあと思い返したりも…。

 

 

その時の送迎バスはぎゅうぎゅう詰めでしたが、この日も10時発の段階ですでに2台が先発するほどの人出であったそうな。「すずらん祭り」、おそるべしです。ともあれ、バスに揺られること10分ほどでゲレンデ(って、夏場はスキー場ではありませんが)に到着とあいなります。

 

 

スキー場といえば冬しか稼働しないわけでして、ましてや昭和の頃とは異なりスキー人口は格段に減っておりましょうから、なかなかに経営に苦労しておろうかと想像しますが、ここではスキーのオフシーズンにはマウンテンバイクが林間を駆け抜け、大空にはパラグライダーが舞うと、そういうアクティビティー展開を行っているようですな。

 

 

マウンテンバイクの方は日頃何かと自転車移動を多用しているので特に心動くことはありませんですが、パラグライダーの方は予て一度はやってみたいものだ…と思っておりまして。元来、プチ高所恐怖症であるにも関わらず不思議なものですな。もっとも、本当にやろうと思えばいつでもできないわけではありませんのに未だに…というのは、やはり高いところ怖いの意識と映画『最高の人生の見つけ方』の二人(モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソン)のように切羽詰まった感がないからでもありましょうかね。

 

 

と、パラグライダーはともかくも、今回はゴンドラリストに乗って山頂へ向かうわけでして、ゲレンデ下を右手の方へ(冬場ならばスキーを履いたまますいすいと)進みますと、ゴンドラリフトの山麓駅に到達することに。

 

 

送迎バス3往復が運んできた中高年登山者の人たちをやり過ごしたおかげで、ゴンドラリフトに乗る際はさして並ぶこともなく。ちなみに平日だっただけあって、登山者はものの見事に中高年でしたなあ…と言ってる本人も中高年ですが。中には、見ている方が怖くなるほど足元が覚束ない方々も、二本のポールを駆使して山を目指していく。意気軒昂たるや良しですけれど、山の事故が絶えないのもむべなるかなと思ったり。

 

 

ともあれ、かくてゴンドラリフト上の人となったわけですけれど、以前スキーで来たときの印象はすでにすっかり薄れておりまして、このリフトがこんなに長いものだったとは記憶に無くて…。ちなみに途中の支柱は27本でして、高度があがるごとに八ヶ岳の眺望が広がり、やがて右手方向に富士山、さらには甲斐駒ヶ岳の頭までが見えてくるのですなあ。

 

 

 

てな具合で標高1,780mのゴンドラ山頂駅に到着。山麓駅との標高差はおよそ700mで、さすがに空気はひんやり爽やか。山歩きはほどよい気候でありましたよ。いよいよ山道に分け入って、すずらんはじめ、花の宝庫とも言われるらしいところを巡ることに…なるわけですが、ここまででちと長くなってしまいましたので、後半へ続く…ということでご容赦のほどをお願いいたします。