…ということで、JAXA相模原キャンパスに出向き、まず訪ねたのはJAXAの食堂だったわけですが、改めて展示のほどを見てまいることに。黙って入れるのは見学者受付のある宇宙科学探査交流棟くらいですが、立入不可の建物をつなぐ通路にはやおら2基のロケット(原寸模型)が置かれてありまして。
いずれも数々の衛星打ち上げに使われた機種のようでして、下の「M-3SⅡロケット」は1985年にハレー彗星探査機「さきがけ」「すいせい」を打ち上げを初仕事として、その後にはX線天文衛星「ぎんが」、磁器圏観測衛星「あけぼの」、工学実験探査機「ひてん」、太陽観測衛星「ようこう」、X線天文衛星「あすか」といった衛星、探査機を続々打ち上げるのに活躍したのであるとか。恥ずかしながら、そんなあれこれの衛星やらが打ち上げられていること自体、知りませんでしたですよ。
と、全長30mに及ぶロケットに「でかいなあ」と思ったところで、見学施設の入口へ。この中には数々の展示がある…のですけれど、折しも時間的に「実験棟見学ツアー」とやらが始まるタイミング。スタッフ同行のこのツアーに参加しないと、宇宙探査実験棟という建物には一切立ち入れないのであるとなりますと、のこのことツアーのお尻についていってしまったのでありますよ。それが、こちらの建物です。
この中には「月や惑星の表面地形や照明環境を模擬できる実験場「宇宙探査フィールド」を中心として、充実した研究開発環境が整ってい」るということなのですな。その実験場を見せてくれるというわけです。
で、その実験の場がこちらなんですが、砂が敷き詰められているだけ…という印象かと。さりながら、月面などを探査機が走り回ることを前提にした環境が作られているのであるそうなのですな。よく見れば右側よりも左側の方が盛り上がっていて斜面を構成しておりますし、正面にあるちと大き目の岩は障害物という設定なわけです。また、敷き詰められた珪砂は粒が細かいため、普通の車などでは空転しまうようなところを支障なく動き回れる探査機を開発せねばならんのだとか。
フィールドの隅には実験用のロボットが控えておりましたが、欲を言えば走りまわるところが見たいとは思ってしまうところかと。実験棟の入り口脇には、も少し実用配備を想定した(つまりは機能的に凝った)ロボットが置かれておりましたな。
2台のローバーが互いに連携しつつ困難を乗り越えていく…てなふうに、いささか擬人化した言い方をしますと、映画の『ショート・サーキット』や『ウォーリー』を思い出してしまいますなあ。ま、話が理系的に小難しくなってくると、文系頭はこのくらいの発想になりがちでもあろうかと(笑)。
てな具合に正味15分ほどの実験棟見学ツアーを経て、さてようやっと宇宙科学探査交流棟の展示にまつわるお話に…なるわけですが、文系頭としては少々解説を反復咀嚼する必要があるものですから、次回にじっくりということで宜しくお願いいたします(笑)。