…ということで静岡県焼津市を訪ねてあれこれ見て周っていたわけですが、ようようお昼ごはんの時間となりました。立ち寄ったのは「アクアスやいづ」(深層水によるタラソテラピー施設)のお隣、焼津市地域産物販売施設であるという「うみえ~る焼津」でありました。

 

 

1階には焼津の特産品を扱う売店が、2階には食堂が2軒入っておりましたよ。で食堂は2軒とも、いずれ劣らぬ魚介推しの品揃えでしたですが、入口のメニューを何度も見比べる悩みの果てにとりあえずこちらの「まぐろ茶屋」を選択。もっとも食したのはまぐろではありませんでしたけれどね(笑)。

 

 

どれもこれも旨そうな海産物目白押しの中で、迷いに迷って結局は「生しらす丼」にしてしまいました。好きなんですよねえ、これ。湯河原へ行ったときも、茨城の鹿島へ行ったときも、「食べたなあ」と思い出したりもしつつ。

 

 

もちろん大変おいしくいただいたわけですが、お供に頼んだビールが思いのほか「!」と。店の入り口のところに「静岡麦酒 樽生」という看板やポスターがあるのがお分かりになりましょうか。なんでも「静岡県だけで飲める樽生ビール」ということなのですなあ(写真では、早速に飲んでしまって目減りしておりますが…)。

 

 

そも静岡はクラフトビール大国でもあるようですが、これはサッポロビール静岡工場(焼津市にあります)謹製と小規模ブルワリーが個性を追求したものではない…とはいえ、結構クラフティな個性が感じられる逸品と言えそうです。ちなみに静岡市内に戻ってから、ライオン(サッポロ系のビアホールですな)に行って再び賞味してしまいましたですよ。

 

でもって、おなかを満たした後は1階にある売店のひとつ、「ヤイヅツナコープ」(焼津漁協の直売店)でいささかの土産物の調達を。そのまま帰途に就く予定であれば生鮮ものもあれこれと…と行きたいところでしたが、そうもいかない状況でしたのでもっぱら加工食品関係をこんな具合に(そういえば、買ってきたままで食しておらなかった…正月のお楽しみといたしますかね、笑)。

 

 

てな感じで「うみえ~る焼津」をフル活用して、次の目的地へと自転車を走らせたわけですが、その道すがらにやおら「杉玉ではないかいね」と。酒樽も積んであって、こりゃあ造り酒屋であるかとつい立ち寄ってしまいましたですよ。全くもって予備知識無しでしたけれど、磯自慢酒造は天保元年(1830年)創業という歴史ある、そして焼津唯一の酒蔵であったのですなあ(お店の人に聞いたときには、そんなに古くない…と言ってたですが)。

 

 

おもての看板に「秘酒」のが気になりましたですが、高望みしてもったいないからと飲めないのでは何にもなにりませんので(貧乏性です…)、純米吟醸の「誉富士 大井川の恵み・薆瞬」という洒落た名前の一本を購入することに。こんな字があったのかと思しき、草かんむりの付いた「愛」と瞬間の「瞬」を続けて、これで「かおるとき」と読ませておるようで。

 

 

写真(どこかしらの販売サイトからお借りしましたですが、どこだったか忘れてしまい…。すいません)を見てのとおり、瓶もクリアなら中のお酒もまたクリア。すわ、これも深層水の絡みであるか?!と短絡的な発想に飛びつきそうになったですが、そこはそれ、「大井川の恵み」ですから海の水ではなくして、山由来でありますなあ。瓶裏のラベルにはこのようにありましたですよ。

日本の美しい自然、南アルプス間ノ岳(白峰三山・日本百名山)を源泉とする名水大井川は約170Kmの長い道のりを経て当地に湧きでます。その折紙つきの伏流水(軟水)を仕込水に、また大井川流域に広がる志太平野で収穫した、誉富士を55%まで精米し、厳寒の時期に丹精を込めて手造りいたしました。

何も「南アルプスの天然水」(といってはサントリーの商標かもですが)は山梨側ばかりに湧き出るわけではないと、今さらながら。でもって、このクリアなお酒の飲み口はと申しますれば、最初は「おいしいお水?」というくらいに淡泊な印象で少々がっかりしかかるや、じんわりとフルーティーに来ましたですね、いささかの後追いで。たぶん、今どきの若い人たちの中にいる自称・日本酒好きには受けが良いのではと思うところです。やや揶揄するような言い方になってますが、これは個性として「あり」だと思いますですね(食べる方の土産はそのままになっているのに、お酒はすでにして飲んでしまい…笑)。

 

とまあ、焼津でもってそんなこんなのおいしいもの(中には未だ食してないものもあるわけですが、とりあえず)に出くわしたところで、ふいと思い至ったのですけれど、往路、熱海からJR東海に乗り換えて静岡駅を目指す際、こういってはなんですが(最初にまず謝っておきます)、車中の若い女性にふっくらした(というかぽっちゃりしたというか)方が多いような気がしたのですなあ。またまた短絡思考に陥ってみれば、それだけ静岡の食はおいしいてなことになりましょうか。あくまで個人の、そしてその時の印象ではありますが…(笑)。