ちょいと前に読んでいた武田砂鉄の『わかりやすさの罪』の中で、

本筋とのつながりはともかくとして、こんなことが出ていたですな。

 

「…って、誰それが言ってたよ」と吹聴するとして、この誰それの部分に誰の名が入るかによって

受け手の信憑性(あるいは疑問)の持ち方に違いが出ると。それはそのとおりでしょうけれど、

仮に誰それの部分にジブリの作品名を入れてみる、例えば「…って『ナウシカ』の中で言ってたよ」とか、

そんなふうにしてみますと、受け手はたちどころに「うんうん」となったりする傾向があるそうなのですなあ。

 

とまあ、この言説自体には深入りしませんけれど、ジブリ作品の人気度の一端と、

その作品に対する肯定的な評価のほどが伺えるのであろうと思ったりして、

また何かジブリ作品でも見てみるかなあと、そのときは思いついたもののそのままに。

 

しばらくして、ちょっとした用でJR中央線の東小金井駅界隈を歩いていたときのこと。

予備知識もなく出くわしたのがこちらの建物なのでありました。

 

 

ここにスタジオジブリがあるとは些かの予備知識もありませんで、本当に出会いがしら。

やはり「呼ばれている?」てな気にもなったりしたわけですが、建物を見るとやはりジブリ作品を偲ばせるような。

 

 

そして、先日訪ねた長野県の富士見町歴史民俗資料館でも

これまた唐突に出くわしたのですなあ。宮崎駿の描いたスケッチでありますよ。

 

 

 

なんでも富士見町には宮崎駿の別荘があるようで、この辺りをえらく気に入ったらしい宮崎が

快く町のために描いてくれたものであるそうな。富士見町はジブリ作品にもいろいろと登場しているそうで。

 

ジブリ作品の「風立ちぬ」は堀辰雄の小説そのままではありませんけれど、

堀の小説は富士見町の高原療養所が舞台になっているわけですし、

それよりもっと直接的なのは町内を移動する車中、道すがらに見かけたこの看板です。

 

 

「もののけ姫」に出てくる巨大イノシシの「乙事主(おっことぬし)」は

富士見町にあるこの地名が由来であるのだそうでありますよ。

あたりにはジブリ作品ゆかりの地が数多、点在しておるとか。

それを訪ね歩くのも一興とは思いますが、このときは単に通りすがりということで。

 

とまあ、そんなことのほかにも、先ごろ訪ねたくにたち市郷土文化館では

展示とは何のゆかりもないものの、気付いてみれば館内に流れるBGMが「あ!ラピュタだ!」と。

 

そして、これまた先ごろ目にとまった新聞記事のひとつに、

三鷹のジブリ美術館が経営難に陥っているということもありましたなあ。

 

さらにさらに(と、だんだん無理に結び付けているようでもありますが)、

実はこの週末に青森へ出かけるのですけれど、青森には「借りぐらしのアリエッティ」の

舞台モデルとなった邸宅&庭園(盛美園というそうな)があるということで。

まあ、青森市からはだいぶ離れているようですので、今回訪ねることはないですけれどね。

 

いやはや、とりとめもないお話とはなりましたが、最後にちらとふれましたように、

しばし青森へと出かけてまいりますので、週末にはお休みをいただきまして、

また来週お目にかかりますです、はい。