ドイツのゲーテ街道を巡ってライプツィヒまで到達しましたですが、
ここで少々ゲーテ街道からは外れた町のお話を。
そも今回の旅では、成田を発って最初に到着した町がハレでありましたけれど、
ゲーテ街道を話のメインにしていたが故に、そこから外れるハレのお話は先送りに。
このあたりの事情は先に「旅の道すじ編 」に書いておりましたっけ。
そこで、ライプツィヒの話に入る前にこのへんでハレの町歩きに触れておこうと思う次第です。
到着から一夜明けて朝を迎えたハレ中央駅。
歩行者用信号を見ればアンペルマンがお出迎えというわけで、
ここもまたかつては東ドイツであったことが偲ばれるところですけれど、
とまれ、駅を通り過ぎて旧市街へとまっすぐに続くライプツィガー通りを進んでいきます。
ほどなくして見えてくるのはライプツィガートゥルム、おそらくはその名のとおりに
市を囲む城壁のうちでライプツィヒ方向に開いた城門を守る塔でもあったのでしょう。
塔を過ぎると、いかにもそこにはかつて市壁が巡っていたろうと思わせる通りがありました。
つまりはここから先が旧市街ということになりましょうか。
ちょいとヨーロッパの町なかに入り込んだなという印象があるのですよね。
そんな一角を通り抜けていきますと、やがてたどり着くのは
旧市街の中心であるマルクト広場。思いのほか広いですなあ。
右手に高い塔が見えておりますけれど、
このロータートゥルム(赤い塔)にはカリヨンが付けられておりまして、
その中にはヨーロッパ最大のベル(重さはおよそ46トンとか)もあるという。
どうやらロンドンのビッグベンと同じメロディーを奏でるということなんですが、
いったいどうして…と思うまでもなく(?)答えは塔の下、すぐわきに立つ像を見ると
関わりが分かるのでありますよ。
あたかも騎士か何か?と思ったりする後ろ姿ですけれど、
前を向いてもらわんことには話になりませんな。では前に。
う~む、やっぱり誰だか…ともなりましょうか。
その肖像はおそらくバッハほどに有名ではないでしょうけれど、
こちらの方が分かりやすいですかね。宿泊したホテルのエレベータ・ホールにありました。
ハレ生まれであることを町として自慢して銅像も立てていたのは
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル。もっとも生涯いちばんの活躍の地はロンドンだったわけで、
だからこそロータートゥルムのカリヨンはビッグ・ベンと同じメロディーを流しているということに。
ということで、ヘンデルの生まれ故郷であるハレの町。
そのあちらこちらを歩いてみたというお話をこれからしていこうという次第でありますよ。