さてと、ドイツの旅そのもののお話に入ってまいりますけれど、
タイトルをゲーテ街道紀行と銘打った由縁のほど少々触れておこうかと思うわけでして。
ご存知のとおり「ゲーテ街道」といいますのは、
ドイツ国内にいろいろと設定された「Ferienstraße」(休暇街道)のひとつですな。
本来的なルートとしては、ゲーテの生家
のあるフランクフルトを起点に
ゆかりある町々(ハーナウ、フルダ、アイゼナハ、エアフルト、ヴァイマール、イエナ)を巡って
ライプツィヒ(場合によってはドレスデン)を終点としてますですね。
フランクフルトのゲーテゆかりの地は先に訪ねたことがありますし、
ハーナウはどちらかというとグリムとの関わりが深くメルヘン街道の町というべきかも。
そして、フルダは大聖堂で有名ながら、ゲーテとのつながりは必ずしも深くないような。
で、それより先のアイゼナハ、エアフルト、ヴァイマール、イエナ、ライプツィヒという町々を
このほど巡ってきた…というのが「ゲーテ街道紀行」たるタイトルの由縁なのでありますよ。
されど、だからといってゲーテ一辺倒という積もりは全くありませんで、
それぞれの町からはルター
、クラーナハ、バッハ
、シラー
といった人物名も浮かんでくるだけに
訪ねどころも多いのですよね。予想はしてましたが、ちと欲張りすぎたなと事後的にも。
(上に挙げた町のほかに、ハレとヴィッテンベルクにも行きましたので…)。
実際の移動は街道ルートのそのままにとはいかず、
成田からデュッセルドルフで乗り継いで出たライプツィヒ/ハレ空港から
近郊列車でハレ中央駅に出、駅近のホテルに入ったというのが一日目。
そうそう、デュッセル-ライプツィヒ間で乗ったプロペラ機は
ボンバルディアのDASH8-Q400」という機材でしたな。
「DHC-8」を改良して製造され続けているわけですが、
始めにこの飛行機を作っていたのがデ・ハビランド・カナダ(DHC)社でして、
女優のオリヴィア・デ・ハビランド(例えば「風と共に去りぬ」のメラニーとか)は親戚筋だそうな。
全くの余談でした。
とまれ、そんな飛行機で到着した空港の駅から乗り込む列車はものの見事に20分遅れ。
列車の発着案内と時計とを見比べれば一目瞭然ですな。
まあ、よくあることなのですけれどね。
ともあれ、長い移動日が終了してハレの駅近ホテルに入り、
翌日はハレの旧市街を巡るわけなのですけれど、
ここはひとつ「ゲーテ街道紀行」の看板を掲げたからには全体を再構成することに。
今回の旅ではゲーテ街道の中で一番西寄りにあたるアイゼナハの話から
始めてまいろうと思っておりますよ。
ということで、まずはDBのアイゼナハ駅です。