ということで、浦山ダム橋立鍾乳洞 を訪ねて西武秩父駅まで戻ってまいりました。
後はちょいと楽して特急レッドアロー号で所沢まで出て、
その後の西武線電車で「ぐでたま 」に遭遇した…という話に返っておしまいとなるわけですが、
最後に少々、土産もののお話を。


西武秩父駅の改札を出て左手には、

秩父鉄道への乗り換えで御花畑駅に向かう通路が延びておりまして、
かつてはその両側に土産物屋などが立ち並んで「仲見世」と称していたのですけれど、
これが全面リニューアルされておりましたなあ。


きれいにはなったものの、中央通路部分が狭くなってごった返してる感が強くなったような。
そんな「ちちぶみやげ市」と改まった土産物売り場を通り抜けざま、
つまようじに刺さった試食ものが目の前にちらちらと。


ありがたく頂戴したところ、これが美味でありましたことよ。

どうやら品物は秩父名物「豚味噌漬け」を焼いたもの。
そういえばそもそも到着時の昼飯に「豚みそ丼」を食そうかと思っていながら、
店前にできた大行列に恐れをなして、近くにあった天然酵母パンの店 に入ってしまったとは
先に触れたお話でありました。


後から知ったところながら「ちちぶみやげ市」の奥には呑喰処「祭の宴」なるフードコートがあり、
大行列だった店にこだわらなければ、こちらのフードコートでも豚みそ丼は食べられたようでして。


それはともかく試食にまんまと釣り込まれ、豚みそ丼を食し損ねたことでもありますから、
土産として「豚味噌漬け」を買って帰るかと考えたような次第…ですが、
名物ともなるといくつかのブランドがあって、さてどうしたものかと思ったときに
「!」と思い付いたのが「ああ、安田屋!」。


豚味噌漬けとは別に、秩父では「わらじかつ丼」が名物料理となっておりますが、
宿泊した両神荘 の部屋に小鹿野町周辺の観光マップが置かれてあって、
そこに「わらじかつ丼」の元祖は小鹿野の安田屋とあったのですな。
大正5年創業という小鹿野町の安田屋はやはり元祖「わらじかつ丼」なのだそうです。


で、豚味噌漬けに話を戻して、いくつかのお店の商品がある中に安田屋の文字を発見。
「これは!」と反応して買ったわけですが、これはあくまで秩父の安田屋の商品であって
小鹿野の安田屋とは違う…とは後から気付いたのでありました。
(どちらも大正5年創業と言われますとやはり関係ありそうな気がしますが、はて…)


ともあれ、土産に買った安田屋の豚味噌漬け。

帰宅後しばらくして(すぐさまではなく、少々熟成させると尚可ということで)

どんぶりに盛っていただきました。いやあ、名物にも旨いものはありますなあ。


自家製?豚みそ丼


たまたま買ったのが安田屋の豚味噌漬けだっただけで他との比較はできませんが、

味噌漬け肉がガーゼに包まれているのは良いですなあ。

味噌が付きすぎたまま炙ると、そこだけ焦げやすくなったりしてしまいますのでね。


しかも肉をはがした後のガーゼから味噌をこそげば、

これはこれで風味ある味噌としても使えるわけで。

「ひと粒で二度おいしい」状態ではありませんか。


書いている側にしても思いがけず長くなってしまった秩父周辺の見聞録。

おいしく名物をいただいたところで、お開きといたす所存でございます。