…ということで、秩父に行ってまいったわけですが、
まずは玄関口の西武秩父駅に到着したというところでして。
で、どうしてもというほどではないにせよ、出かけた先では
「そこならでは」という何かしらを食してみようかいね…くらいの気持ちはなきにしもあらずと。
秩父といえば「わらじかつ丼」が有名どころながら、
昼からこれでは夜の宴会食に差し障ると判断もこれあり、それよりは(揚げてない分だけ)
若干軽めと思しき「豚みそ丼」とやらにトライするつもりでおったのですなあ。
ですが聞き及ぶところによりますれば、
その「豚みそ丼」の元祖店とやら、たいそうな混みようとの話が。
11時開店と聞いて、折しも西武秩父駅到着が11時ちょいと前でしたので、
まずは駅から徒歩数分の元祖店に出向いてみたのでありますよ。
さすれば、目に飛び込んできたのは開店待ちの長蛇の列!
これをこそ食しに来たという方々は当然にして並ぶということになりましょうけれど、
先に申しましたように「どうしてもというほどではない」という方向の者の場合には
すんなり諦めるということにするわけで(笑)。
では、その代わりにどうするか?ということになるものの、
幸いにして?その行列を眺めやったところのすぐそばにかような看板を発見。
あっさりここでもいっかと、なんともこだわりのないというか、臨機応変と言いますか。
どうやら天然酵母パンのお店であるようす。
「豚みそ丼」から「天然酵母パン」への方向転換は実に劇的なものがありますが、
やはり宿泊先での宴会食のことを考えればパンを少々つまんでおくくらいが
うってつけなのかもですね。
看板には「こちらへ70歩」と裏道への誘いが記してありまして、
この歩数表示がさだまさしの「パンプキンパイとシナモンティー」なる一曲を思い出させたり
するのでもありました(曲はとっても少女漫画ふうなものなのですけれどね)。
とまれ、実際に70歩かどうか、数えはしなかったものの
ほどなく「ラパンノワール(くろうさぎ)」なるお店に到着したのでありますよ。
まあ、しゃれた感じのベーカリーですよね。
イートイン・コーナーのメニュー立ても特製のくろうさぎであろうかと。
でもって、おかずパン的なものとメープルシロップを練り込んだものを
コーヒーとともに(秩父のメープルシロップには頑張ってもらいませんと)。
自家培養による天然酵母というこだわりが生む味わいでしょうか、
おいしくいただきましたですよ。
とはいえ、その後に羊山公園方面をひと回りして西武秩父駅に戻り、
宿泊先へ移動するバス待ちの際になって、ちょいとばかりの秩父名物をつまむことに。
「みそポテト
」には秩父麦酒の「雪熊」を合わせて。
ウィート・セゾンというタイプのビールでして、フルーティーな味わいは
ベルギー
であれこれ飲んで以来、かなりのお気に入り状態だものですから。
まあ、かような経緯でもって「豚みそ丼」はまたいつぞやの機会にでも。
ラパンノワールを出て例の元祖店近くを通るとき、
開店からしばしの時間が経ってはいても相変わらずの長蛇の列。
それをちらりと見届けて、羊山公園への道を辿るのでありました。