さて、松江にあって小泉八雲の記念館 と旧居 を訪ねた後は松江城にやってまいりました。
八雲記念館の近くにも裏口と思しき入口はあるのですけれど、
ここはやはり内堀をぐるりと回り込んで大手門の側から登城いたす所存にて。
ほどなく大手門跡を抜けると二之丸下の段と呼ばれる外曲輪の広がりに出ますが、
かつては米蔵などが建てられていたというこの場所の傍らに、
なんとも唐突ながら「小泉八雲文学遺跡」と看板が立っているのですなあ。
米蔵が置かれた場所は明治になってから中学校の運動場として使われ、
「その模様を八雲は英語教師の日記の中にかき」とどめたそうな。
八雲自身、通勤の近道として何度も往来したようすですから、
「文学遺跡」とは大袈裟としても、まあ、ゆかりある場所とは言えましょうか。
と、この先ずんずん登って天守へと向かう…ところではありますが、
何しろ暑い日だったもので、広場の右手に見えたお茶屋さんでちと涼を。
やはり不昧公がもたらしたお茶文化に肖って抹茶ソフトクリームをいただきました。
さて、ひと心地ついたところで上を目指しますが、
どうせですので櫓の類いも覗いておこうと二之丸をささっとひとめぐり。
まずは、下から登ってくるときに角にあるので石垣の伸びるさまが目を引いた太鼓櫓です。
その名のとおり櫓の中には「城内に時刻や号令を告げる太鼓が置かれていた」と、
なるほど中には太鼓がありましたが、この太鼓は新しいもののようですね。
太鼓櫓と間隔をあけながら横並びに中櫓、南櫓と建てられておりまして、
用途ははっきり分かっていないようですが、想定されるところでは
中櫓は武具の倉庫、南櫓は城下町に向けた南東角にあるので監視塔だったのではと。
南櫓を濠の外から見てみますと、このような位置になりますので、
まあいかにもな監視塔ではないでしょうか。
とまあ、かような二之丸の中櫓、南櫓を、太鼓櫓同様なかを覗いてみようと考えたですが、
中櫓の入口には何やら幟旗がひらひらしておりましょう?
拡大するとこのような。
てっきりこりゃあ何か展示物でもあるのかと戸口から首を突っ込んだところ、そこには…。
次回へ続く(笑)。