…ということで、どこかで間違えてしまったがために
ヒルデガルトの道 」では無いただの道をとぼとぼと引き返す体たらくに。


どうしても思いは「どこで間違ってしまったか」ということに向いてしまいますが、
よくよく考えてみれば、ここになりますね、たぶん。


ヒルデガルトの道を間違えたのは、ここか…


すでに上の○の地点まで来ていたにも関わらず、
下の○の地点だと思い込み、続けて登る方向を取ってしまったこと。
これが原因と思われます。


で、そうした勘違いを誘発したのは(ひとのせいにするようですが)
例の修道女マークの矢印であったなと。


「ヒルデガルトの道」の修道女マーク


そも下の○の地点と勘違いした上の○の地点にはこの修道女マークが2枚貼ってあり、
1枚の矢印は右方向を、もう1枚の矢印は左方向を指していたのですね。


これを見たものですから、どちらに行っても修道院にはたどり着くのだろうけれど、
自分としては下の○の地点にいるつもりですから、もそっと上を目指す(左矢印の)方こそ
本来ルートであろうと思ってしまったわけです。


てなことを思うのも実は帰国してからでありまして、
その時はあまり考えもまとまらず…といったへとへと具合。


修道女マークが左右2枚のところまで戻ってきても、先ほど取らなかった右方向は
傾斜からして町へ下りる道であろうかと思っていたような次第。


ただ、どのみち修道院にはたどり着けないにしても、
このまま真っ直ぐに元来た道を引き返すだけではつまらないと右方向へ。
(くたくたなのに、そんなふうに思ったのは神の啓示でありましょうか…)


まあ、後から落ち着いてルートマップを見、
上に書いたような分析?をしてみれば分かるように、
自然と聖ヒルデガルト修道院に近付いていくわけなのですね。


そのことに気付いていない当人はびっくりするやら、呆れるやらでありましたよ。
忽然と修道院の塔が顔を覗かせたときには。


聖ヒルデガルト修道院、あった!


いやあ、本当に神への道は遠かった…。
ですが、ようやくようやく聖ヒルデガルト修道院に到着いたしまたぁ。


やっと到着!聖ヒルデガルト修道院


そうなんですよね。ゴンドラ・リフト から見えたとおりで、
ここの修道院はさっき間違えていったような森の中にあるのではない。
開けた丘にあるわけで、眺望もこんなふうでなくてはいけないのですよ。


聖ヒルデガルト修道院からの眺望


ちなみに敷地内には妙な形をしたオブジェが置かれているのですけれど、
そこに見られるぐるぐるした図形の中の人影は、
聖ヒルデガルトの幻視を表しているのだとか。


ヒルデガルト・フォン・ビンゲンが幻視でみたものは?


さりながら、修道院に到着して何よりの願いは「水、水…」ということ。
飲料水を買わずに歩き始めてしまったことも間違いのひとつでありました。


併設のカフェが(何故かは不明ながら)どうやらクローズしていると知ったときは
その日何回目かの打ちのめされた気分になりましたけれど、
幸いにしてドイツでは日本より格段に珍しい自販機を発見、
地獄で仏とはこのことか(とは、修道院に相応しくない喩えですが)。


とにもかくにも、もはや諦めていた修道院詣(「来た、見た、撮った」になってしまって)も果たし、
水分もしっかり補給して心身ともに潤いを得たところで、今度は本当に下らねば。


「ヒルデガルトの道」は周回コースになっているといいましたけれど、
最初から登り詰めていく道ではなく、ブドウ畑を折り返しながら登っていく方をとっていれば
こんなふうに修道院を遠望できて、快適ウォーキングになったのかもしれませんなあ。


到着に時間を要し、あたふたとした帰途に振り返り見る聖ヒルデガルト修道院


そうそう、何とかかんとかリューデスハイム の町へと帰りついたとき、
修道院ではあたふたしていただけに撮った写真はどんなか気になって画像を確認してみたですが、
何とまあ礼拝堂前に立つ聖ヒルデガルトの姿がこんなふうに。


聖ヒルデガルトがぼんやりと…


要するにオートフォーカスが手前に焦点を合わせてしまい…。
返すがえすも聖ヒルデガルトへの道のりは遠いものであったと思うのでありました。




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