リューネブルク
からハンブルクへは、列車に乗ってしまえば30分ほど。
繰り返しになりますが、そんな位置関係にありながらも
リューネブルクは決して大都市ハンブルクに飲み込まれてはいないのですよねえ。
ところで、このリューネブルク~ハンブルク間を走る列車は
DB(かつてのドイツ国鉄が民営化したもの)ではなくて、メトロノームという私鉄であるそうな。
もっともDBも民営化してるんなら、やはり私鉄ではないのか?と思うところですが、
元が国鉄だけあって全国に路線網がある点でも単なる私鉄とは別格なんでしょう。
分割民営化された日本のJRも単純に私鉄とは呼ばれませんから、事情は同じなのかも。
ともかく、この区間にはDBがICEを走らせたりもしてますから、
同じ線路を使っているものと思いますが、車両はDBの赤とはっきり区別できるデザインですね。
これはハンブルク中央駅に停車中のメトロノーム車両ですけれど、
何となく可愛らしいというか、かなり個性を主張しているのではないかと。
とまあ、そうしたメトロノームの車両で再び!ハンブルク中央駅に戻ってきました。
空港からリューベックへの行きしな
、乗り換えて立ち寄ったときにはもはや夜でしたですが、
この日はまだまだ日も高く、何の心配もいらない。
と思って、中央駅からだといささか離れているホテルへ歩いて向かったところ、
例によって北ドイツの天候不順はハンブルクでも健在で、内アルスター湖岸の道を進んでいる最中、
一転俄かにかき曇り、雨が落ちてきてしまったのでありますよ。
幸いにして酷い降りには至らず済んだものですから、何とかしのいで(傘を出すのが面倒だっただけですが)
エスプラナーデという一画にあるホテルに到着。
ほどなく雨も上がったようすに、早速近辺だけでも探索に!と繰り出したのでありました。
どうです、このお天気の変わり様!
ホテルに向かう時とは反対側の湖岸ですけれど、すっかり雲はどこかへ行ってしまいました。
時間があったら、遊覧ボートにでも乗ってみますかねえなどと思いつつ湖岸を進んでいきますと、
おお、見えてきた、見えてきた。
ハンブルクで一番のランドマークではないですかね。
ハンブルクのラートハウス(市庁舎)でありますよ。
縦も横もたいへん大きな建物なだけに、どうも写真収まりが悪いが難点でしょうか。
何しろ部屋数でいうと、バッキンガム宮殿よりも多いそうで。
ちなみに、塔の真ん中から横棒が付きだしてますけれど、
これまた、あちこちで見て来たように荷揚げのクレーン用かと思ったですが、
この間の「ダ・ヴィンチ 」のTV番組 ではこれを使って叛徒を吊るし首にしてたですね。
もしかして多用途なんですかね…。
それはともかく、このラートハウス前に旗竿が一本立ってるですが、
この旗竿のてっぺんにはこのように船の模型が乗っかっている。
やっぱりハンザ都市としての誇りの一端でありましょうか。
と、いままで折に触れて書こう書こうと思いつつ、忘れていたことをここでついでに。
ドイツの自動車のナンバープレートのことであります。
アルファベットと数字の組み合わせで表示されますけれど、
最初のアルファベット2文字が都市を表しているのでして、
Wikipediaから借りた上の例では「KA」でカールスルーエを表していると。
先に立ち寄ったリューネブルクの場合には「LG」が使われていました。
では、ハンブルクを2文字で表すとどうなるでしょうか?
ついで言えば、リューベックも2文字ではどう記すでしょうか?
ハンブルク(Hamburg)の場合、先のカールスルーエの例に倣えば「HA」、
リューネブルクと同じ要領なら「HG」ですが、いずれもはずれ。
実は「HH」が当てられているのでありますよ。
どうしてそうなるかは、リューベックを見ていただくと想像しやすいかもですが、
リューベックは2文字で「HL」となります。
ハンブルクはともかく、リューベックに「H」なんて付かないじゃん!と思うとこれが何と。
「Hansestadt Lübeck」、ハンザ都市リューベックなんだそうですよ。
ハンブルクも同様に「Hansestadt Hamburg」ということ。
かつてハンザ都市に名を連ねた町は数多あろうかと思いますが、
自動車のナンバープレートの2文字に、ハンザ都市としての「H」を付けるのが認められているのは
3都市しかないそうなのですね。
リューベックとハンブルク、そしてブレーメンだそうです。
数あるハンザ都市の中で盟主たるリューベック、その兄弟分たるハンブルクと並んで、ブレーメン。
確かに大きな交易都市だったわけですが、どうもハンザの決めごとにはあまり従わずに
除名されたりしたこともあるというブレーメンが入っているのは、はて…?ではありますが。
ともかくもある種のステイタスとも受け止められるような「ハンザ都市」の称号を持つハンブルクで
これからしばし、あちらこちらを探訪したあたりを記して参ります。