マルハバ
いよいよ、明日、ガザ・ドキュメンタリー映画の
上映会一回目を行います。
上映に向けてひと足先に
映画を鑑賞させていただきました。
「ぼくたちは見た
-サムニ家の子どもたちー」
空爆のシーンや、人が撃たれるシーンが
あるのかと思いきや・・・
この映画に出てくるのは、
みんな子どもたち。
(まぁ、タイトルにもそうありますが)
2008年のガザ襲撃のあと、
生き延びた子どもたちが語る
1人ひとりのドラマ。
畑は破壊され、
家畜も殺され、
家具はすべて窓の外に放り出され。
子どもは、子どもらしさなんて
ほとんどない。
随分と大人びたことをいう子ども。
心に抱えたストレスが、
暴力となって表れてしまう子どもたち。
両親を目の前で亡くしたというのに、
涙ひとつ見せずに淡々と語る子どもたち。
子どもたちの心のケアといって
様々なアクティビティがある中、
子どもたちの心なんて
癒される日が本当に来るのか。
私がヨルダンのシリア人難民キャンプで
働いていたころ、
全く同じ光景が目の前にありました。
子どもに絵を描かせたら、
温かい絵を描こうとするものの、
そこには失われた兄弟の姿や、
大好きだった今は亡きお母さんの姿。
子どもたちの暴力は半端なく、
特に10歳くらいの子どもだけれど
大人になりたく背伸びをし始める
男の子たちの教室は
いつも荒れていました。
天井が落ちていたり、
血を流すまでの喧嘩だったり。
彼らの心のケアのために、
たくさんの世界中の団体が
アクティビティをしに来ていました。
子どもを扱う団体として、
いつもUNICEF(国連児童基金)の会合で
活動報告会をするのですが、
「なるべく色鮮やかな道具を」
「なるべく学校に来て勉強を」
そんな目標を掲げて活動するのですが、
子どもたちが目を閉じたときに
何が見えるのか、
戦争を経験していない私たちには
分からないことでした。
突然泣き出す子、
殺されたお兄さんに会いたい、
妹が死んだ、
お母さんが目の前で殺された、
このような子たちに、
私たちは一体なんて声を
かけてあげたらよかったんでしょう。
でも、前にも書きましたが、
彼らは何もしてほしくない、ということが
後になって分かりました。
彼らが私たちに求めること。
それは、
「知ってほしい」
ただ、それだけでした。
私たちが彼らがどんなことを経験し、
どんなことを思って、
どんなことを感じているのか、
ただ、それを知っていてほしい、
それだけなんです。
「忘れられる」
それこそが彼らの恐怖。
そして、70年戦い続けている
パレスチナは、
既に世界から忘れかけられた存在。
10月7日に付いた火は、
今もなお燃え続け、
そして世界がやっと「何が起こってるの?」
と振り向き始めた。
だからこそ、
彼らのことを見てもらいたいんです。
この映画に始めに登場する男の子。
彼の名は、「カナーン」。
奇しくも、私たちの長男と同じ名前。
パレスチナ南部に広がる豊かで
平和な土地「カナンの地」。
私たちは、息子に、カナンの地のように、
強く、そして平和で豊かな人に育ってもらいたい、
そんな願いを込めて名付けました。
イスラエル軍に、カナーン君の
目の前で射殺されたご両親は、
同じ思いで名付けたのでしょうか。
子どもたちが語る一つ一つの言葉が、
何も隠さない真実だと思いました。
「今」絶対に見てもらいたい映画です。
ご参加を悩んでいる方がいらっしゃいましたら、
是非ご相談ください。
映画だけではありません。
ゲストスピーカーには
この映画が撮影された2008年の襲撃を
まさに体験したパレスチナ人女性を
お招きして、お話いただきます。
彼女の目に映ったガザと
パレスチナ人として
パレスチナで生活すること。
他では絶対に聞けないこと。
そして、もうひと方。
SHOTAROさんという、
パレスチナに留学されていた方。
日本人として、パレスチナで生活すること、
そしてパレスチナのこれまでの歴史など、
お話いただきます。
是非、明日の午後、
お時間を作っていただきたくお願い致します。
canaansland2000@gmail.com
または
080-4139-3220
までご連絡ください。
・ご氏名
・参加人数
をお忘れなくご記載ください。
宜しくお願い致します。