マルハバ
昨日、息子の保育園の
イラン人のママ友が
イランに帰国してしまいました。
いわゆる、本帰国、です。
旦那さんのお仕事の理由では
ありません。
旦那さんは、お仕事があるから、と
まだ日本に残っていらっしゃいます。
では、なぜ?
実は今、年長さんの息子さん。
イランでは、この10月から
1年生になります。
当初、彼女は息子さんを
日本の学校に通わせるつもりでした。
しかし、それは突然変わりました。
日本語を勉強していても
彼女の日本語レベルは挨拶程度。
保育園でも、携帯電話の翻訳機か、
日本語が堪能な旦那さんを通しての会話。
さぞかし、色々なことに苦労されたのだろう、と
思っていました。
そして、日本での約3年間の間、
彼女はいつも
「イランに帰りたい」
「イランには家もある」
「イランには仕事もある」
そう言っていました。
しかし、覚悟を決めた彼女は、
日本での生活を楽しもうと、
いつも明るく前向きでした。
そんな彼女が先月だったかな??
突然、「イランに帰る」と。
息子さんの学校のことが心配なんだ、と。
小学校に進学しても、
宿題を手伝ったり、勉強を教えることができない。
そう言っていましたが、
一番の理由は別にあると思っています。
それは、ある日私に、
すがるような目で話した内容です。
「友達から聞いた・・・
日本では外国人の子をいじめるんだ」
それが心配で心配で仕方ない、と
言っていたことを思い出しました。
日本の在り方ってなんだろう、って
改めて思いました。
「いじめは日本の文化だ」と
誰かが言っていたのを思い出しました。
そんな文化、あるのか???
あっていいのか???
そもそもいじめって、
個人の劣等感を対象相手にぶつけている
だけのような気がします。
心から満たされている人、
自分に自信がある人、
目的が分かって生きている人、
そういう人っていじめをしません。
いや、そもそも、
誰かをいじめたりすることに
興味すら湧かないのではないでしょうか。
子育てをしていて、
本当に難しいのは、
日本という社会に生きていて、
「いじめ」を当たり前だと考える人が
周りにいながら、
どうやって自分の子どもを育てていくか。
「いじめ」を恐れて帰国していった
笑顔が本当に素敵でいつも一生懸命だった
イラン人のママ友を想うと、
とてつもなく恥ずかしく、悲しくなります。
いつか世界中の人たちが、
1人1人の生き方を尊重し、
そして正しいこと、間違ったことを
声に出して伝えあえる日がくることを
祈っています。