上の写真はスピーカーケーブルに抵抗器を接続していた当時の様子です。ちょっと専門的になりますが、スクリーン上に設置していたJBLのスピーカーはインピーダンスが8Ω、下に設置していたa/d/sのスピーカーは4Ωということで、単純に並列接続すると2.66Ωとかなり低い値になってしまい、アンプに悪影響を及ぼしかねません。そこで、写真の抵抗器(8.2Ωの並列接続=4.1Ω)を下のスピーカー(4Ω)に直列接続!(上8Ωと下8.1Ωの並列接続で、およそ4Ω)これでバランスを取り、かつ、アンプの負荷を軽くしたのでした。
しかし、結果は前回の通り、下のスピーカーからの音がいくらか強く、どうしても台詞が下から聞こえてくるではありませんか・・・スピーカーの大きさもあるので、上下を交換して設置することは不可能でしたし・・・
で、すぐに浮かんだのが、下のスピーカーにアッテネータ(ボリウム)を接続して、音圧を下げて調整するしかないか・・・という試みでした。でも、これには内心抵抗があったんです。
実は、ほんというと抵抗器やアッテネータは接続したくなかったのです。いろんな回路が増えるほど、音へのノイズも増えていくというのが、オーディオの世界では常識となっておりましたから・・・
でも、どうしても台詞をスクリーンの中央に定位させたい!という思いから、思い切ってアッテネータを接続することにしました。
下の写真が、自作したアッテネータです。これは、100円ショップで売っていた枡に、アッテネータとスピーカー端子を組み込んだものです。1本のスピーカーケーブルに対して並列にスピーカーを2本接続できるように工夫してあります。片方のスピーカーのみアッテネータを接続してあり、片側固定で、もう一方の音圧が調整できるようになっています。(部品代は込みこみで2000円弱)作成は部品選びに時間がかかったものの、組み立て自体は30分くらいかな・・・(こういうの得意なんです!)
さて、いよいよ接続して音出し・・・結果は・・・アッテネータを最小に絞った場合は、音が上から聞こえており、下からは音が出ていません。ボリウムをひねると・・・
おおお・・・ 下のほうからも聞こえてきた・・・・よし、視聴位置に行って上下の音を確認・・・
上が強いな・・・ ボリウムをちょっと上げる・・・ 視聴位置に戻って確認・・・
まだ上が強いな・・・ ボリウムをもうちょっと上げる・・・ 視聴位置に戻って確認・・・
なにせ、1人で調整するしかないので、この作業を何度か繰り返し、ようやく上下の音のバランスが取れ、な、な、なんと・・・念願の台詞がスクリーン中央から聞こえてきたではありませんか!!!
この瞬間は、感動しました・・・いや・・・あの時の感動は、今でも忘れませんよ~
さて、早速、DVDで音の移動感をチェック! と その前に、左右のスピーカーとセンタースピーカーの音圧レベルの調整!
で、いよいよ移動感のチェック。再生はスクリーンの右から左へ車が走りぬけるシーン。いままでは右から中央に移動した段階で、一度 音が上に移動して、左に抜けるとき、再び下にもどってくる・・・というなんともぎこちない感じで、一直線に走り抜けてはくれませんでした。しかし・・・今回のセンタースピーカー上下2個使いによって、車の音が映像と一緒に 一直線に走り抜けていったではありませんか・・・
こうして、センタースピーカーの音をスクリーンの中央に定位させる!という試みは見事に成功したのでした。その後、また新たな、しかも大きな課題に直面するのですが、この時はただただ感動して、その後の展開など知る由もありませんでした・・・