昨日は時差ボケとまだパワーが回復しませんでしたが、
NO VISAロシア入国・軟禁レポ
いたします!
もともと帰りの乗継には無理があり、1時間10分しか猶予がなかったうえ、マドリッド-モスクワ間のフライトが1時間半遅れてしまいました。
添乗員さんにはトイレは機内で済ませるよう、あと荷物はもしかしたら間に合わないかも・・・と言われ覚悟して飛行機に乗り込み、ロシアに到着したのが19:10頃。
モスクワ19時発だったので既に出発時間は過ぎていました。
が、多少なら待ってくれているはずと淡い期待でターミナル行きのバスに乗り込みます。
が、ターミナルに着くと「トイレは機内で」と言われていたもかかわらずお手洗いから戻ってくる同じツアーのメンバーが・・・。
そして全員集まると、添乗員さんが落ち着いた様子、何だか腹をくくった形相でイヤな予感です。
案の定 「間に合いませんでした、私たちのフライトは行ってしまいました」と・・・。
ああ、恐怖のモスクワで一泊か・・・
体験談など読んだことがあったので、なんとなくどんなものかは想像が付いていましたがまさか自分の身に降りかかるとは夢にも思いませんでした。
まずこちらのトランジットカウンターで翌日便への振り替えとホテルのバウチャーをもらいました。
そしてパスポートコントロールでパスポートを見せるように言われます。
が、まずここでかなりの足止め。
私は一番乗りで行ったところ、担当の検査官が分かっていなかったらしく、私もどうしていいか分からずそのままパスポートコントロールの向こうまで通ってしまいました。
その先は「行き」にも通った荷物検査⇒出国ゲート。
出国はできないのでトランジットカウンターまで戻らなければいけないのですが、検査官が戻してくれない。「私の便は明日だからあっちに戻りたい」と言っても「○×△*@×○!!!」とロシア語でまくしたてられ私も腹が立ち「I don't speak Russian!!! 」と叫ぶ。
そしてやっとこちら側に戻れたのですが、もう一度並びなおしてちゃんと手続きをしなければならず隣の列に並んだのですが、私たち日本人グループの前に、どうもVISAがあろうがなかろうが「ロシア入国に難あり」のお国と思われる人々が立ち往生していて全然先に進みません。
かといって、隣のカウンターでやってくれるわけでもなく結局全員のパスポート検査が終わるまで2時間くらいかかったのです。
ちなみにパスポートと同時にホテルバウチャーの提示も必要です。友人が持っていたので、「彼女と一緒」と言っても通じずまたまくしたてられ、
また「I don't speak Russian!!! 」と叫んで友人を呼びもどしたりして、ほんとストレス。
その間に添乗員さんは食事の条件、翌日の迎えのことなどアエロフロートと交渉。
アエロフロートの人に連れられてホテル行のバスに乗り込んだのは、21時50分頃。
このロシア人のメガネちゃんが唯一日本語OKなんですが、生意気&無表情。
バスに乗り込み
鉄条網が怖さを倍増させる裏口からこっそりとバスが空港外へと出ます。
5分ほどバスを走らせて
ノボテル モスクワ シェレメチェボ エアポート (いちおう4つ星)
バスからは10人くらいずつ出るように指示されます。
このホテル、決して悪いホテルではなく綺麗なんですが、私たちはVISAなし、表ざたにはできない人々、なので一般人の人目には触れないように裏口から入りロックのかかった非常用扉の向こうにある貨物用エレベーターのようなものでロシア人強面セキュリティと一緒に上の階に上がりました。
ここがいわゆる我々軟禁者のチェックインカウンター
後から、いなくなったスキに撮ったものですが、こちらにロシア人強面セキュリティとノボテルのスタッフがいて部屋を割り当てられます。
部屋が足りないとちょっと揉めたりしていました。ノボテル側も30人以上一気に来ると聞いていいなかったため大変だった模様。
強面セキュリティはトランシーバーで下と連絡を取り、連絡が来ると非常用扉の鍵を開け、次の人たちを入れます。
そう、私たちはホテルはおろか、このフロアから1歩も出れないのです!監視映像もありますね。
軟禁フロアは他にもうワンフロアあったらしく、そちらは白人専用、ここはアジア人中心とヘンな差別もされていたようでした。
通ってはいけない扉にはロック。
私は最初の10人だったので、比較的早く部屋が決まりました。
他、ツアー以外の外国人も数名いて、トルコ人の女性と仲良くなりました。
トルコの人は日本が大好きだし、私と友人も数年前にトルコに行ったことを話したら喜んでいました。
彼女は部屋が全然決まらなかったので、少しだけ私たちの部屋に呼んでお話していていたのですが、トルコ出身、ポーランド在住(旦那さんがポーランド人)でポーランドのパスポートを見せたら入国でかなり揉めたらしいです。
(あとで添乗員さんと話したらトルコのパスポート見せても揉めたんじゃないかと・・・)
お子さんと旦那さんとスマホで顔を見ながらお話しているところに参加させてもらったのですが、まだ小さいお子さん、ママが帰ってこれなくて寂しそうでした。そしてロシア人クレイジーと、怒りまくり盛り上がる私たち。こんな状況で国際交流できたのは唯一の救い。
部屋はこちら。
皮肉なことに、スペインで泊まったいくつかのホテルよりもキレイ(笑)
ポットと紅茶のティーバッグ×4、ネスカフェ×2、ミネラルウォーター×2
「おなかも空いちゃったしゴハンどうなるんだろう」と話していたらトルコ人女性が「私が電話してあげるわよ!」と「この部屋のコたちに何か食べ物を持ってきて!!」と電話をしてくれました、いい人。
彼女のおかげってわけではないでしょうけれど、0時近くになって全員にルームサービス
味のないマカロニと魚のすり身のコロッケ。
とりあえず食べて寝ることにしましたが、スーツケースは受け取れないので手荷物のみ。
着の身着のまま、何も持っていなかったので顔も備え付けの石鹸で洗うという悲惨な状況でした。
歯ブラシは、軟禁者チェックインカウンターで言えばもらえますが、強面セキュリティに言っても英語は一言ももわからないのでホテルの人が居るときに頼みましょう。
こういうサービスしてるよ、って書いてある表示にSleeperって書いてあったので寝間着のこと?と思って聞いてみたら
添乗員さん曰く「あれはスリッパのことらしい・・・」と。 スペルくらいちゃんと書け!
そして翌朝
朝食は8時からというのでそれまで部屋に待機するように言われていました。
そして8:30くらいに電話が鳴り「Breakfast、COME DOWN」と命令されます。
といっても勝手に下には降りれないので、軟禁者カウンターにみな集合、また10人ぐらいずつ強面セキュリティと共にエレベーターに乗り1Fに降ります。
朝食会場はカンファレンスルームでした。
こんな感じの朝食。
外では強面セキュリティの見張り付 元KGB?
一切笑いません。
そして食べ終わると、セキュリティと共にまた軟禁フロアに戻ります。
やることないので、ゆっくりシャワーを浴びることにしましたが、シャンプー兼シャワージェルとコンディショナーしかなかったので、
そんなもので髪の毛洗ったらばっさばさになるので髪の毛はお湯洗いだけ&コンディショナーだけにしました。
そして、コーヒーが欲しくなったのででネスカフェと水をくれとルームサービスを頼んだら、ネスカフェとお湯を持ってきてくれました。
チャージされるか(でもネスカフェだし・・・)この時点では不明。
つまらなすぎなので、ひとりで部屋の外にふらっと出てみました。
WELCOMEって書いてありますが、ちっとも歓迎されてない。
奥にラウンジがありますが、TEA&COFFEEなんて置いてありませんでした。
そしてWIFIは幸い私たちの部屋は繋がりましたが部屋によっては全くダメらしく、ラウンジまで来てスマホをつなげている人たちもいました。
英語の新聞があったのでもらってきたのですが、
モスクワタイムスなんて一見硬派な新聞なのに・・・
こんな広告があってびっくり!!
エスコートサービスってアメリカの刑事ドラマによく出てきて事件に巻き込まれたりするので見たことあるけど、ロシアってこうやって新聞に広告載せちゃうんですね。
マーシャ、クリスティーナ、ジュリア、マリア・・・だって。
そうそう、この時、ルームキーが効かなくって友人に中から開けてもらったのですが、あとから全員分のカードキーが効かなくなっていることが判明して・・・ちょうどふつうのチェックアウトタイムに全部が無効にされてしまったらしいです。もちろん再発行してもらいましたが、おバカなノボテル。
ランチは14時から。また同じように下のカンファレンスルームへ。
ここで、このカンファレンスルーム電気をつけたと同時に部屋のカーテンが全部閉められました。
「外も見ちゃいけないのか !? 」とみんなざわめきます。
結局、正面入り口に面していない窓のカーテンだけは開けられました。
なんなの、そんなに日陰者??ほんと囚人扱いですよ。
ランチは割とまとも。
意外なことに黒パンが美味しかった。
サラダ。
ジャガイモとソーセージの入ったスープ、味は濃いめです。
あれ、昨日も食べた、魚コロッケ。
これしか作れないの??
そしてこの時に添乗員さんからルームサービスについて。
アエロフロートに交渉したらしいのですが、ルームサービスについては負担しないと言われたとのこと。でも今まで頼んだ分に関しては、請求されていないなら請求のしようがないのでたぶん大丈夫と言われました(だってチェックアウトとかないしね・・・)
今後頼んだ分はもしかしたら、その場でルーブルで現金請求されるかカードリーダーを持ってきてカード払いになるか、いずれにしても何も言われなればこちらから支払いについて聞く必要なないとのことでした。私たちのネスカフェもOKだったようです。
ランチの帰りに隠し撮り。
本当は吹き抜けの広々とした空間なんです、あちらの世界に行きたい~。
残り数時間を部屋で耐えて・・・16:30に出発の為集合、といってもまた30分以上待たされました。
みんな最後だからか、開き直って強面セキュリティを撮りはじめました。
が、微動だにしない。
実はスマホいじっている模様。
そして下に降り、裏口からバスまでの数秒、表の空気を吸ってみんな「ああ~」と喜んでいました。
シェレメチェボ空港へ。
また裏口から・・・
やっと解放されました 20時間ぶりくらいでしょうか。
ある意味、貴重な体験でしたが・・・もういいです!
疲れが予想以上に溜まってたのか(体力的にも精神的にも)昨日も疲れて早く寝てしまったし、なんだかちょっとすっきりしない気分でした。
ロシアもいつか行きたいな~と思っていましたが、今のところそういう気分にはなれず・・・です。
そして教訓
①アエロフロートには乗らない!
まず、これです。
今回ツアーだったので、たまたまこんな不運になりましたが、個人旅行だったら間違っても乗りませんけどね。
乗継のタイムテーブルまで出して、ヨーロッパのハブ空港を謳っていましたが、自社都合で遅延したのに待たないのは酷いです。
でもこういう事態はよくあるから、ノボテルの軟禁フロアがあるわけで・・・。
今回、私たちの便以外にも遅延、キャンセル多数あったようです。
②1泊分の基礎化粧品、Tシャツくらいは手荷物にする
VISAなしOKの自由な国なら買いに行けば済む話なんですが、行きにスーツケースが届かないなんて自体も亡きにしもあらずなので準備しておいたほうが安心だなと思いました。
手荷物にはスペインの空港で買ったチョコしか入ってなくて ほんと不便でした。
長くなっちゃいましたが、以上です ありがとうございました。