先生「長男さん、咳が酷くて喘息っぽい症状が出て、保健室で休んでます。良かったら迎えに来ていただけませんか」
その電話を受けた時、ちょうど長女と次女を幼稚園に迎えに行って家についた所だったのだが、そのまま幼稚園の荷物だけ置いて学校に向かった。
保健室に行くと意外と元気だが、ずっと咳き込んでいる長男が待っていた。
先生「喘息っぽい症状なので、病院にかかられた方がいいと思います」
デスヨネー。予測していたので保険証は持って出ている。そのままかかりつけ医に見せに行く。
医者「喘息ですね」
デスヨネー。
医者「長男君のお父さんかお母さんが喘息ではありませんか」
私「私も主人も喘息ではありませんが、私の父母ともに喘息です」
そう。実は私自身が喘息のサラブレッド家系なのだ。
父はかなり重度の喘息持ちで、療養所に入っていたらしい。予防する薬も発作を抑える薬もなかった時代である。喘息は普通に死ぬ病気だった(勿論今でも喘息で亡くなる人はいると思う)。
母は40歳を超えて突然発症した。夜中に急に息が苦しくなり、「これは何だろう」と思っていたら父が「喘息の症状だ」と病院に連れて行ったらしい。
今の所私は喘息ではない。だが弟ふたりは喘息である。あと数年で四十路、母の事を考えるといつ発症してもおかしくない。
医者「なるほどねー、じゃあ遺伝的要素充分あるでしょうね」
小さい頃から長男は身体が弱く、アレルギーとネフローゼという持病がある。どちらも現在は軽快しているが、アレルギーもネフローゼも免疫系統の疾患と言われ、喘息なども同じ系統である(私がお医者さんから聞いた事や調べた事をもとにざっくりまとめた見解です)。ぶっちゃけいつ喘息になってもおかしくない。
医者「長男君は今8歳ですね。小児喘息は通常、8歳〜10歳で症状が落ち着きます。それ以降続く場合は、大人の喘息って事になります。長男君の場合、今がちょうど境界線です」
確かに、小さい頃喘息だったが今は普通に生活しているという人は多い。その中には普通にタバコを吸ったりしている人もいる。それに対し私の父は、自分では「俺は小児喘息だったが今は良くなっている」と言っていたが、吸入器が今でも手放せない。二十歳になってすぐタバコを吸って、喘息が復活したらしい。いわゆる大人の喘息状態である。
医者「出来れば小児喘息のままで終わらせたいですよね。その為に、今、しっかり薬を飲んで症状を抑え込む必要があります。これから少なくとも2ヶ月、予防の薬を飲んでくださいね」
そう言われ、咳止めや気管支拡張テープと一緒に、「モンテルカスト錠」というチュアブルタイプの薬を処方された。7錠が1列になっており、あきらかに長期間内服する事を前提としている作りである。そして包装にはっきりと「気管支喘息のお薬」と書いてある。
とうとうなってしまったかー。
もっと出来る事があったんじゃないか?
掃除機がけが足りなかったんじゃないか?
自責の念は腹の中に仕舞って、忘れずに薬を飲ませようと決心する。父の時代と違って、今は予防の薬もある(モンテルカスト錠を飲み始めてから、今の所喘息症状は出ていない)し、発作を抑える為の薬もある。大丈夫。
さて、そんな風に子供の事でオタオタしている間に私自身も体調を崩したっぽい。鼻詰まりが酷く、鼻の奥がツンと痛む。
この症状は知っている。副鼻腔炎だ。
一昨年ぐらいに副鼻腔炎には酷く苦しめられた。最初はただの風邪だと思って長くほっといたのよね。鼻の奥のの痛みと熱でどうしようもなくなって耳鼻科に駆け込み、2週間ぐらい抗生剤とロキソニンを飲む羽目になった。
それからは症状が出たら早めに病院に行くようにしている。それと並行して、予防法を色々調べてみた。
その中でもっとも効果があったのは、「鼻をかむ」である。
副鼻腔炎の初期症状が出た時に、とにかく詰まっている鼻水を出来る限り出してしまう。すすったりしない。副鼻腔に膿がたまるのが原因なので、膿のもとをなるべく外に出してしまう。
勿論強く鼻をかみすぎると耳に悪影響があるし、ティッシュの刺激などで鼻の下が傷んだりもするので、そのへんには気をつけながらとにかく鼻をかむ。お風呂にゆっくり入ったり、熱くて辛いモノを食べるなどして鼻水をわざと出したりもして、とにかく外に出す。
これで結構おさまる事が多くなった。こんな単純な事で体調に変化があるというのは驚きだ。
私は喘息の苦しさは知らない。だから長男の喘息に対応出来る自信がない。だが少なくとも、副鼻腔炎は少しだけ対応できるかな、なんて思ったりしている。
鼻かむときは鼻の下が痛くならないようにしよう