こんにちは。





前回の続きから記載していきます。




今回は主に採卵手術とその後の流れについて記載していきます。







採卵手術前


採卵手術日はその人の卵胞の成熟具合とホルモン値で突然決まります(手術の約2日か、3日前くらい)。




その際に、先生から何時からは食事ダメ、何時からは水も飲んではダメ、朝の薬はいつ飲むか、手術前の最後の注射はいつ打つかなど説明をされますので、必ず守りましょう。ここをちゃんと守らないと安全性に関わってきます。

食事や飲み物を取らないというのは手術時の麻酔(全身麻酔)使用中に発生する可能性のある誤嚥性肺炎の事故を防ぐためです。





ちなみに、インフォームドコンセントでは手術時の麻酔は全身麻酔であること、手術前は絶飲食をすること、麻酔後は自力呼吸ができなくなるので気管支挿管すること、医療従事者がバイタル(脈拍、呼吸、血圧、体温)を常にモニタリングし安全に手術することなど説明を受けます。

私は今まで全身麻酔も気管支挿管もしたこともなかったので、説明書を読んだ時は少し怖い気持ちもありましたが、そこは多くの患者さんの対応をしてきた先生達を信頼して「お願いします!!」という気持ちで緊張や不安もなく当日を迎えました(結構本番に強いタイプ)キメてる




さらに、当日までに麻酔を使用することに対する問診票(ドイツ語)に目を通して必要事項を記入し署名します。また、麻酔の費用は別途麻酔医に直接支払うことになるため、費用を払うことに対する同意書にも署名して手術当日に持参します。









​採卵手術当日

手術した当日は車の運転ができないのと、旦那さん自身もその後の受精に必要なので夫婦で来院します。



来院すると一人ひとり着替えの部屋で鉢合わせにならないように女性は順番に呼ばれます。

手術着に着替えた後は6人部屋に通されて、自分の番が来るまでベットで横になって待ちます。ちなみに携帯の持ち込みは不可ですので、色々瞑想などして過ごしましょう。

部屋に行く前と手術直前くらいに用を済ませるように指示されます。



手術の少し前に麻酔医がベット脇まで来て、今日の具合はどうか?とか、朝食は食べましたか?とか聞いてきますので、間違えないように答えましょう。

「Did you have breakfast?」と聞かれた時に、食べてないのに「Yes」と回答すると手術を受けられなくなります。




ひとしきり質疑応答された後に、点滴や麻酔のルート確保で針を手の甲の静脈に刺されます(私は血管見えなかったのか、手首の血管に刺されました)。手術で一番痛かったのは、このルート確保でした。

ちなみに、私は痛みには強い方ですが、注射とか点滴とかは嫌いです。





その後、呼ばれたら手術室まで徒歩で移動し、看護師さんにいつ、何時にBrevactidを打ったか聞かれますので、正確に答えましょう。



手術台にのぼると、麻酔医の方からこれから麻酔入れるけど入れたところから熱い感じもするかもしれないけど問題ないからね〜みたいなことを言われつつ、ゆっくり呼吸して〜みたいなことも言われます。




その後は、急激に意識がなくなって、声かけられて目を覚ました時には手術は終了してました。手術時間は15〜20分くらいで、麻酔中は仕事の夢を見てた気がします。





特に痛みもなく、気分も悪くなく、ベットまで徒歩で戻り、その後は点滴して2時間くらいベットで休みました。ここでは、看護師さんが常に部屋にいて、時々声かけ(気持ち悪くない?など)してくれたり、ハーブティーやお水、ラスクなんかを点滴終了後少しして持って来てくれました。

それらを飲んだり、食べたりしながら、ゆっくり休みます。


観察時間が完了すると、看護師さんから帰宅して問題ない旨を言われるので許可をもらったら、再び着替えて旦那さんと合流しました。




その後は個室に案内されて、何個卵子が取れたか報告を受けて今後の流れについて詳細な説明を受けて帰宅となりました。






ちなみに、私の場合は卵胞は両方の卵巣で合わせて10個あったんですが、実際に採取した際にちゃんとした卵子は8個で、その後受精(非顕微鏡)したのは7個でした。








​採卵手術後

採卵手術後は以下の薬が処方されます。


Duphaston 10mg: ジドロゲステロン


こちらの薬は体内の黄体ホルモンに類似した構造で、様々な治療に処方される薬ですが、私の場合は生殖補助医療における黄体補充で処方されたと思います。

食事関係なく、決まった時間に1日2回、10日間服用します。



1回飲み忘れた場合には12時間以内であれば気づいた時に服用しますが、そうでない場合はその服用はとばします。

服用を中止すると通常の生理がやって来ます。



副作用は色々記載がありますが、この薬に対してアレルギーがあるなどなければ過度な心配はいらないと思います。







さて、手術後当日は特に悪心や痛みもなく、翌日には仕事を開始しました(デスクワーク)。

この病院では手術翌日に何個受精できたかの報告と共に、体調の変化はないかも確認されました。

また、体調が悪くなることがあったらすぐに連絡するように言われます。



翌日は特に問題はなかったのですが、術後2日目〜4日目にかけて今まで体験したことないくらいの腹部膨満感(お腹が張ること)、排尿痛、お腹の張りに伴う僅かな息苦しさがありましたが、その後は少しずつ良くなって行きました。

採卵手術の後、薬剤を使用しなくなった後もOHSS(Ovarian Hyperstimulation syndrome: 卵胞過剰刺激症候群)が起こる可能性がありますので、数日で改善しない、または嘔吐や乏尿(尿の量が極端に減ること)がある場合には躊躇なく病院に連絡しましょう。重症化すると入院して治療が必要になるくらい、甘くみてはいけない副作用です。





ちなみに、採卵手術後の数日間は安静にして、水分を多めにとること、また科学的な根拠はないけど沢山の患者さんの経過からプロテイン(アルブミンを含むもの)をとると早く回復する可能性があるので、プロテインの摂取を勧めされました。

飲水量については、具体的にどれくらいかは思い出せないので、医師や看護師さんに確認してみて下さい。


私は、お腹の張りの症状などは術後3日目がピークでその後は不快感なく過ごせるくらい早く回復しましたニコニコ







​今後

さて、採卵も完了し、次のステップとしては胚移植になると思いますが、私達は受精卵を全て凍結保存して今年の終わり頃に胚移植することにしました。

というのも、旦那さんが単身で別の国に長期任務にあたらないといけないためです。



さすがに、異国の地で初めての妊娠で旦那さんがいないのは心配なので、旦那さんが帰って来るタイミングで胚移植することにしました。奥さん仲間(アメリカ人)がとても優しく、いつでも頼ってねぇとは言われたんですが、そこは私の日本人精神が働いて、とりあえず妊娠は先延ばしにしました。あせる




次の経過については少し先になりますが、時が来たらまたこの続きを書いて行きたいと思います。




次の記事は、主に今までにかかった支払いの内訳を書いて行こうと思いますニコニコ


 



※私は元々医療系の背景(薬剤師)があり、それまでの経験や知識と添付文書(ドイツ語)を翻訳して読んで今回の記事を記載しています。しかし、ドイツで医療資格があるわけではないく、生殖医療の専門でもないので、こちらの記事は参考までに医師の指示に従ってお薬は使用又は中止するようにして下さい。




ではでは。:)


つづき