Lève-toi et viens avec moi
私はそっと 目をとじて
あなたの肩に 寄りそう
迷いを捨てて もう一度
ふたり明日を 見つけた
夏に恋する女たち 大貫妙子 1983年
美しい曲です。
TVドラマの主題歌にもなった曲でもあり
大貫妙子の曲の中でも有名な曲だと思います。
ところが歌詞に関する解釈は見かけません。
そこで解釈を試みることにしました。
夏に始まった二人の関係
恋だったはずなのに
最近は体だけの関係になっている
きらめく夜の街を見て思う
以前の二人はもっと笑っていたのに
光の海のようにきらめく夜の街には、
今もたくさんの恋人たちがいる
そんな夏に恋する女たちは
ふたり頬をよせ抱き合い、そして朝がくる
そんなことを考え
私はベッドの中でそっと目をとじて、
あなたの肩に寄りそった
もう一度、やりなおして
この交際をつづけよう
"Lève-toi et viens avec moi"
(起きて私と一緒に来て)
彼女たちのように
以前の私たちのように、朝を迎えるために
夏に恋する女たち 大貫妙子
大貫妙子 40th ANNIVERSARY LIVE
東京国際フォーラムホールC 2014年3月28日
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大貫妙子はこの曲について、
インタビューで次の様に語っています。
シングルにもなった「夏に恋する女たち」は、
同名のドラマの主題歌で、
当時のトレンディドラマの走りだったので
話題になりました。
ドラマの舞台が六本木で、
当時、音響ハウス(銀座)で
レコーディングした帰りに、
夜、首都高を走って
東京タワーの横を通るときすごくきれいで、
それがこの曲のイメージなんです。
夜の東京も、
すごくロマンティックだなと思って。
(2018/10/26 "otonano"のインタビュー)
(https://www.110107.com/s/oto/page/onuki_interview2)
この発言は、歌詞中の
「きらめく街」「光の海」に関係していると
僕は思っています。
インタビューでも語られている
1983年のTVドラマ「夏に恋する女たち」。
僕はこのドラマを見ていないのですが、
マンションの同フロアに住む、
6人の男女が繰り広げる
恋愛模様を描くドラマだそうです。
出演は田村正和、名取裕子、梓みちよ、
萬田久子、津川雅彦、原田芳雄ほか。
最初は他人に無関心だった6人の男女が
交流を重ねるうちに
それを求めていたことに気付き、
ゆるい交流を続けていく
という形で終わるようです。
<https://tv.apple.com/jp/show/夏に恋する女たち/umc.cmc.1ic7i4lckjqd609yw25ewba1e>
直接、曲と関連はないように思えますが、
"人とつながる"という点で
共通点があると思いました。
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「夏に恋する女たち」は
大貫妙子の10thシングル。
作詞/作曲 大貫妙子、編曲 坂本龍一
1983年8月5日リリース。
1983年10月21日にリリースされた
7thアルバム「シニフィエ(SIGNIFIE)」
にも収録。
Keyboards, Vibe: 坂本龍一
Electric Guitars: 大村憲司
Acoustic Guitar: 吉川忠英
Drums: 林立夫
Percussion: 浜口茂外也
Sax: 沢村満
TBSドラマ「夏に恋する女たち」主題歌。
カバーもされています。
夏に恋する女たち 中谷美紀
(編曲 前田和彦、星野英和、坂本龍一)
(1999年のアルバム「私生活」に収録)
夏に恋する女たち 原田知世 (編曲 伊藤ゴロー)
(2016年のアルバム「恋愛小説2 -若葉のころ」に収録)
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真夏の夜の 夢ごとに
誰も酔いしれ 恋する
あなたの熱い 眼差しで
私の夏が 始まる
ふたりは夜を
駆抜けてく
まるで子供のように
短い愛の 戯れは
鮮やかすぎて 哀しい
きらめく街を ふりむけば
想いは遠く 虚ろう
風のテラスで
語りあった
微笑はかえらない
光の海で
Lève-toi et viens avec moi
群れ遊ぶ 魚達よ
頬よせて
Lève-toi et viens avec moi
抱きしめて
恋人達の舗道に朝が来る
私はそっと 目をとじて
あなたの肩に 寄りそう
迷いを捨てて もう一度
ふたり明日を 見つけた
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以下は過去記事です(一部)。
大貫妙子の記事はこれで9記事目になりました。