これが最初なら
もうやめにして
探しあてるまでは
言葉はかけないで
Wander Lust 大貫妙子 1976年
大貫妙子の1stアルバム「Grey Skies」から。
「Grey Skies」は僕が大学時代(1983-1989)に
よく聴いたアルバムの1つ。
大学時代に大貫妙子のアルバムを
集めていました。
このPANAMレーベルの
1stアルバム「Grey Skies」、
2ndアルバム「SUNSHOWER」は、
その後のRCAレーベルのアルバムと比べて
若くて青っぽくて、そこが魅力です。
僕は大貫妙子に幻想みたいのをもっていて、
清楚で、品があって、知的で常識があって、
倹約家(無駄遣いしない)というイメージの
女性なのです。美化しすぎ?
まぁ僕は大貫妙子と話したことがないので
わかりませんけどね。
ただ、そのイメージからすれば、
この曲は少し、いやかなり攻めた曲。
本人は1983年に
少しジャジーなんです。感じとしては。
(中略) この辺りがハッキリと傾向の違いというか、
シュガー・ベイブでやってきた事との。
これから自分が志向していきたいというものの
明確なひとつの形だったと思います。
と語ってますけど、今はどう思っているんだろう。
確かにこの坂本龍一のピアノはやたらカッコいいし
曲の出来はすばらしいと思っているんですけど、
その後の方向性は少し違ったように思います。
"Wander Lust"
訳すと "放浪癖,放浪願望"
歌詞は次のとおり。
手を離したら
そっとしのび足で
置いてきぼりのまま
忘れてしまってね
はじけて夜に
舞う羽になって
目覚た手の中に
眠り込んでいる
これが最初なら
もうやめにして
探しあてるまでは
言葉はかけないで
主語がなくて、よく意味がわかりません。
無理矢理、歌詞を補うことにすると...
(私が)手を離したら
(あなたは)そっとしのび足で
(私を)置いてきぼりのまま
(私のことを)忘れてしまってね
はじけて夜に
舞う羽になって
目覚た(あなたの)手の中に
眠り込んでいる(私)
これが最初なら
もうやめにして
(私があなたを)探しあてるまでは
言葉はかけないで
うーん。
逆に女が立ち去る解釈もできますけど
どう解釈してもロクな意味になりません。
それとも"若い女心はかくも難しいもの"
なのでしょうか。
解釈を完全にまちがえているか
僕が男のせいだと言い訳することにします。
余談ですが、以下のブログによれば、
(https://inakabuta.exblog.jp/32388726/)
10年以上前の音楽トーク番組でのこと、
大貫妙子のプロフィール紹介で
MCの尾崎亜美が
LPの「Gray Skies」を見せて、
ジャケットをひっくり返そうとした際に
横にいた大貫妙子が
両手でジャケットを押さえ付けて
裏ジャケットが映るのを懸命に阻止していた
そうです。
やはり大貫妙子は乙女なのだと思いました。
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「Wander Lust」は大貫妙子の1stアルバム
「Grey Skies」の曲。
作詞/作曲 大貫妙子、編曲 坂本龍一
1976年9月25日リリース。
1977年3月5日にリリースした1stシングル
「明日から、ドラマ」のB面にも収録。
Steinway Piano, Hohner Piano,
Tambourine-Head: 坂本龍一
Electric Guitar: 山下達郎
Fender Bass: 寺尾次郎
Drums: 上原裕
Tambourine: 斉藤ノブ
Background Vocals: 大貫妙子
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以下は過去記事(一部)です。
大貫妙子もこれで7記事になりました。