no.012 エコーとリバーブ ② スプリング・リバーブ | ジョンのブログ

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 スプリングリバーブというマシンがある。
 1950年代に登場した残響装置であるが、仕組みは簡単で、音声ラインにスプリング(ばね)を張って、その両端に発信機と受信機を付ける。発信機はスピーカーのようなもの、受信機はマイクのようなものと思っていただけば分かりやすい。
 ばねを使って音声を物理的に揺らすというもので、濡れたような独特の音がする。

 おそらくもっとも有名なスプリングリバーブは、米フェンダー社が1950年代に世に出した『フェンダー・リバーブタンク』だろう。重量が5キロ以上と、今日のエフェクターと比べると大きく見えるが、これでも当時としては画期的に小型であった。

 このリバーブシステムはフェンダー社の多くのギターアンプに搭載され、一大エレキブームを起こした。しかも、なんとこのモデル、いまだに現行品として市販され、今でも多くの録音スタジオで使われている。

 フェンダーリバーブタンクの残響音はウエットでありながら、きわめて爽やかで、ベンチャーズやビーチボーイズをはじめとするサーフィン系ロックミュージシャンに愛用されてきた。

 音の爽やかさの正体は、ばね自体から発する鈴なりのような付帯音によるもので、さらにその付帯音がダイナミックレンジを擬似的に上げる効果もはたしており、ダイナミックでパンチの効いたサウンドを作り出している。

 このリバーブタンクの音を擬似的に再現するためには、少なくとも5種類以上のエフェクターを複雑に結び、2台のミキサーで原音と合成させる必要があったが、近年、BOSSというメーカーから、フェンダーリバーブタンクの音を擬似的に再現できる小型のエフェクターが発売された。

BOSS FRV-1 '63 Fender Reverb という製品名で、通常のフットスイッチ式のエフェクターである。音の完成度は極めて高く、しかも小型で使いやすい。なにより足で踏んで音が変えられる。ライブの現場で大いに活用されていることだろう。


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 スプリングリバーブで他に有名なものはというと、独AKG社のBXシリーズというモデル群をあげることができるだろう。これもアナログ式のリバーブとしては小型で、成人男性ならば持って移動することができる。 一般のユーザーが手にできるものではないが、20世紀の音楽を背負ったリバーブマシンとして紹介しておきたい。
 このリバーブボックスは、ステレオの左右のチャンネルにたすきがけにスプリング(ばね)を張る仕組みになっており、広がりのある残響音を作り出すことができるようになっている。
 スプリング式としては、鈴なりなどの付帯音は極めて抑えられており、落ち着いた音色を出すことができる。電子式のリバーブでは得られない高級な音で、女性の声を録音しても声が老けにくい。
 浅掛けの状態では、プレート式よりも音に近接感があり、耳元で吐息を吹きかけられるような官能的な音を聞かせる。


http://www.youtube.com/watch?v=4aD9dk_AiB8