no.008 なぜ真空管は美しく歪むか | ジョンのブログ

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 増幅素子(音を大きくする部品)に送られて来る電気信号、つまり音声が大きすぎると、電気信号は歪んでしまう。これを逆手に取ったのがエレキギターのアンプである。

 ビートルズはレボリューションという曲の中で歪んだギターのサウンドを作るためにプリアンプを直列に接続し、2代目のプリアンプの動作を飽和させた。

 近代のギターアンプやエフェクターは小さな電気信号、つまり音声でも増幅素子が歪み出すことができるように、素子を動かすために送る電気量を少なくするなどの工夫がなされている。
 ちなみに、この増幅素子に送る電気を波立たせるとトレモロ・エフェクターになる。

 増幅素子には主に分けて、真空管とトランジスターがあるが、素子の違いによって歪みの成分が違う事をご存知だろうか。
 真空管の歪みは音量に対し、ゆったりと歪みを増していくが、トランジスターの歪みは、ある音量に達すると急嵯に歪む。これが音色の違いになる。

 多くのギタリストが真空管式のアンプを好んで使用しているのは、真空管のもつ美しい歪みのカーブが演奏をより有機的にさせるためだ。

 ただし、真空管にはデメリットがある。一つはノイズが多いことだが、なによりも具合が悪いのは、電力を食うことだ。
 最近は9V電池や12V程度のACアダブターで動く真空管式エフェクターも存在するが、真空管という素子は、もともと数百ボルトで動作する代物である。そのようなエフェクターでは、美しいがパンチのある歪みが出せないというのが現状だ。
 パワフルで、しかも美しくギターの音を歪ませるためには、大きな電源トランスが必要なのだ。