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【アメリカンフットボール オフェンス】
から読んでいただくとよりわかりやすい
と思います。

もちろん、このブログ
【アメリカンフットボール キッキング】
から読んでいただいてもいいですよ!

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敵陣のエンドゾーンに向かってボールを前進させ、エンドゾーンにボールを運び入れてタッチダウンを取るためにフィールド上でいろいろな攻撃を仕掛けるのがオフェンスの役割、

オフェンスの前進を食い止め、タッチダウンを取らせないようにするために応戦し、攻撃権を取り戻すのがディフェンスの役割ですが、

アメリカンフットボールにはもうひとつ
「キッキング」
という面白い要素があります。

「なんのためにキック???」
を説明するために

【1.パント】
【2.フィールドゴール】
【3.キックオフ】

の3種類のキックについて紹介します。

ちなみに

【1.パント】
【2.フィールドゴール】
はオフェンスのキック、

【3.キックオフ】
はディフェンスのキックです。

今はまだ?????がいっぱいだと思います。
順番に説明していきますね。


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【1.パント=逃げの攻撃?】

「オフェンスのキック」
の1つ目です。

オフェンスの説明のところで、
「今から4回攻撃していいよ」

10ヤード以上進めたら、
「またそこから4回攻撃していいよ」
という

「ファーストダウンを更新する」
という話を書きましたが、

対するディフェンスも必死ですので、
10ヤードを進めるのも簡単なことでは
ありません。

ときには、攻めても攻めても10ヤードに届かないときもあります。

例えば、サードダウンの攻撃が終わっても
10ヤード到達するまでにあと8ヤードあるとして、

最後一回の攻撃=フォースダウンで8ヤード以上獲得してファーストダウンを取るのは
なかなか難しそうですよね。

もしファーストダウンが取れなかったら
その場で攻守交代になってしまうため、
相手チームに有利なフィールド状況になってしまいます。

それはなんとか避けたい..........

そこでオフェンスが打つ手が
【パント=逃げの攻撃】
です。

パントは手に持ったボールを地面に付ける前に蹴るキックのことです。

パントを蹴るプレーヤー=パンターは
センターの後方15ヤードに位置して
ロングスナップを受け取り、
ディフェンスのラッシュをかわしながら
パントを蹴ります。


15ヤード下がった位置から蹴るとは言え、
蹴ったボールはかなりの距離を飛びますよね。

例えば下の図のようにスクリメージラインが自陣25ヤードのところからパントしてボールが相手陣の35ヤードまで飛んでプレーが終了したとすると
「40ヤード前進」
したことになります。

しかし、
パントを蹴ると「攻撃権放棄」になるので、
40ヤード進んだところから相手ボールで
(相手オフェンスで)プレーを開始します。


相手の攻撃は相手陣35ヤードから
「今から4回攻撃していいよ」
となりますが、

エンドゾーンまでは65ヤードありますので
かなりの距離ですよね。
守る方としてはちょっと安心です。

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攻撃で長い距離を進むのは大変ですが、
キックだと比較的容易です。

「パントを蹴る=攻撃権の放棄」
なので
「相手ボール」
となるのですが、

パントすることで次の相手の攻撃を
「自陣のエンドゾーンから遠いところ」
からスタートさせることが出来る利点があります。

【パント=逃げの攻撃】
と書きましたが、

「陣取り合戦」
であるアメリカンフットボールにとって
重要な作戦のひとつです。


ちなみにアメリカンフットボールでは、
パントでボールを遠くに蹴ることを

「陣地を挽回する」
「陣地を回復する」
と表現します。

相手の攻撃が自陣のエンドゾーンから遠いところから始まるとちょっと安心ですよね!


パントは
「攻撃権は失うが陣地は挽回できる」
という意味で
「損して得取る作戦(?)」
とも言えますね😁

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パントしたチームの相手チームがボールをキャッチして前進することを
「パントリターン」
といいます。

さきほど
「自陣25ヤードから蹴って敵陣35ヤードまで飛んで.............」
と書きましたが、

敵陣35ヤードからぐんぐん前進してそのままタッチダウン、も有り得ます!

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ちなみに、
パントはフォースダウンでなくても蹴ることが出来ます。

意表を突いてサードダウンでQBがパントを蹴ることもたまにあります。

しかし、
「パント=攻撃権放棄」
なのでそのプレーが終了すると即座に相手ボールになります。



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【2.フィールドゴール】

「オフェンスのキック」
の2つ目です。

フィールドゴールは
「得点するためのキック」
なのでとても重要です!!!


例えば相手陣20ヤードまでボールを進めて
「フォースダウン8ヤード」
だとします。
最後一回の攻撃で8ヤード進めるのはなかなか難しそうですが、仮に失敗したとしてもフィールド状況としては悪くはないです。

しかし得点できないのはおしい.........

実は、
タッチダウンは狙えないとしても
オフェンスにとってタッチダウン以外に
得点を狙える方法、

それがオフェンスのキックふたつめ
【フィールドゴール】
です。

スクリメージラインの7ヤード後ろから
「ボールを地面において蹴る」
そのボールがエンドゾーン奥のゴールポストの間を通れば3点獲得。
これがフィールドゴールです!!!





図のピンクの◯で示したプレーヤーを
「ホルダー」
と言い、
センターからのスナップを受けてボールを地面に置きキッカーが蹴りやすいようにします。



タッチダウンの6点は取れなくても
フィールドゴールで3点取ることは
「点を取ることが目標」
のオフェンスとしては非常に重要ですね。

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タッチダウンのあとの
「ポイント・アフター・タッチダウン」
のキックもフィールドゴールと同じやり方です。

ボールを地面において(プレースして)キックするので
「プレースキック」
とも呼ばれます。

「ポイント・アフター・タッチダウン」

は日本では

「トライ・フォー・ポイント」

と呼ぶことが多いです。


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【3.キックオフ】


本当はキックオフを一番最初に書くべきだったのかもしれません。

なぜなら.........

アメリカンフットボールの試合は
【キックオフから始まる】
からです!!!

試合開始直前、ディフェンスのチームはキックオフチームをフィールドに送り出します。
単にキックチームと呼ぶことが多いです。

キックチームは自陣30ヤードからボールを蹴り、

「できる限りエンドゾーンの近くで」
相手のキックリターンを食い止めようとします。
(注)自陣35ヤードから蹴る場合もあります。その場合、リターンチームの最前線の5人は自陣50ヤードから45ヤードの間に位置します。



キックチームに対して
蹴られたボールを反対方向に戻す
「キックリターンチーム」
は少しでも前進して相手エンドゾーンに近づこうとします。

トップスピードで激しくぶつかり合うことも多く迫力があります。

ときにはリターンチームがスルスルっと抜け出してそのままタッチダウン!!!
ということもあります。

また、その逆にリターンチームがボールをファンブルしキックチームが押さえるとその場で攻守交代になることもあります。




キックオフは試合開始時だけでなく、
タッチダウンやフィールドゴールなどのあとに
「得点を決めたチームが」
キックオフをします。

大きく高く蹴り出されるボールが飛んでいくのを見るとワクワクしますよ!

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【アメリカンフットボール オフェンス】
【アメリカンフットボール ディフェンス】
もご一読くださいね!